慶應義塾大学SFC 環境情報学部 AO入試 志望理由書 提出例(曽我朋義研究会向け)

■ 議論の整理・・・ 

メタボロームとは,細胞内にある全代謝物質の総称である。1つの細胞内に含まれる代謝物質は,哺乳動物で数千種類あることが知られている。この某大な種類の代謝物質を一斉に測定できる分析法を,貴学の曽我朋義教授が世界で初めて開発した。それが,キャピラリー電気泳動―質量分析計法(CE-MS法)である(*1)。曽我教授は,細胞内の中心代謝経路に存在する代謝物のほぼすべてが正か負に帯電しているイオン性物質であることに着目し,イオン性物質に対して高分離能を示すキャピラリー電気泳動(CE)と高感度高選択性検出器である質量分析装置(MS)を組み合わせることでCE-MS法を考案した(*1)。CE-MS法によるメタボローム測定技術は,陽イオンおよび陰イオンの測定条件によって,イオン性物質を網羅的に測定することを可能とする。

 

■ 問題発見・・・ 

CE-MS法によるメタボローム測定技術は,医薬分野においてバイオマーカー探索に多大に貢献している。バイオマーカーとは生体や組織の異常を示す物質であり,糖尿病診断に利用される血糖値はその一例である。今日世界中の製薬会社がバイオマーカー探しに躍起になっている。

 

■ 論証・・・ 

それはバイオマーカーが疾病の兆候を検出するための指標となるからである。ある特定疾病のバイオマーカーが発見されれば,投薬前後のバイオマーカー変動値を比較することで薬効が測定できる。投薬時に毒性バイオマーカーが増加すれば,投薬された薬剤は毒性が高いと判断できる。このようにバイオマーカーは創薬研究に有用である(*2)。曽我教授らは,キャピラリー電気泳動-飛行時間型質量分析計法(CE-TOFMS法)によるメタボローム測定で,市販解熱鎮痛剤の大量摂取が誘因する急性肝炎のバイオマーカーを発見した(*1)。また,CE-TOFMS法でがんのエネルギー代謝量を分析することにより,がんのバイオマーカーを特定する研究も続いている(*1)

 

■ 結論・・・ 

そこで,メタボローム測定技術とその応用研究を専門とする貴学環境情報学部の曽我朋義教授に師事し,CE-MS法をはじめとするメタボローム測定技術を用いて未知のバイオマーカーを見つけ出す研究を志している。

 

■ 結論の吟味・・・ 

貴学の先端生命科学研究所は,CE-MS装置をはじめとするメタボローム測定装置が50台以上稼動する,世界最大のメタボローム解析能力を有する研究所である。曽我朋義教授は同研究所の教授も兼任されており,曽我朋義研究会は,上述の研究に最適の研究環境である。そこで,貴学SFCに入学し,曽我朋義研究会に入会することを強く希望する。

 

 

 

(*1) 曽我朋義.“CE-MSによるメタボローム測定法と生命科学への応用”,臨床化学, Vol.37, No.4, pp.341-346, 2008

(*2) 曽我朋義,平山明由,杉本昌弘.“メタボロームが解き明かす生命のシステム”,KEIO SFC JOURNAL, Vol.15, No.1, pp.64-75, 2015

 

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