慶應義塾大学SFC 環境情報学部 AO入試 志望理由書 提出例(藤井進也研究会向け)

■ 議論の整理・・・ 

音楽の楽器演奏において,人の脳や身体は訓練によって複雑な動作が可能となる。運動技能の獲得は,感覚フィードバックに基づき動作を洗練する過程の反復であり,これまでに数多くの運動制御・運動学習研究がなされてきた。例えば,ピアノ演奏は手指および腕の多数の関節や筋を協調させる必要があるため,長期間に渡る訓練が求められる熟練動作である。この動作の実験として,プロのピアニストと初心者に同じ和音を長時間打鍵させた時の音量の推移を測定したところ,プロのピアニストは一定の音量を保つことができたが,初心者は徐々に音量が下がる傾向が認められた。これは,初心者に比べてプロのピアニストは長時間筋肉を疲労させずに打鍵し続けられることを示している。また指の筋肉についての比較でも親指の遅筋の筋肉がプロのピアニストの方が発達していることも分かり,長時間一定の力を出し続ける能力が高いことが分かった(*1)

 

■ 問題発見・・・ 

では,いかにして楽器演奏における有効な筋肉を知ることができるだろうか。

 

■ 論証・・・ 

それに関して,これまでに数多くの研究方法が報告されている。一つは人の動きを正確に客観情報化する光学式モーションキャプチャーである。これにより演奏者の身体の細かい動作の解析が可能となる。二つめは力量計測である。これは演奏時の姿勢制御やバイオリンの弓圧,金管楽器のマウスピースを唇で押す圧の測定などにより,身体のどこに力が働いているのかが分かる。三つめは筋活動計測である。これは筋活動により生じる筋電位を筋電センサにより測定する方法であり,それにより演奏中の筋活動の特性を知ることができる。これらの測定方法を組み合わせることにより,それぞれの楽器演奏に有効な筋肉を明らかにすることができるであろう。

 

■ 結論・・・ 

そこで私はそれぞれの楽器演奏に必要かつ有効な筋肉や身体動作を探り出すことで,より効果的な練習方法や教育方法を確立する研究を進めたいと考えている。

 

■ 結論の吟味・・・ 

SFCでは,実践的で能動的なプロジェクトへの参加を主体としたカリキュラムを実践しており,私の研究に最適な環境が整っている。また,貴学環境情報学部の藤井進也専任講師は,ドラマーの運動制御研究のなかで筋電図等を使った筋肉の共収縮を研究しており(*1),上述の研究をより充実したものにできると考える。したがって,私はSFCに入学し,藤井進也研究会に入会することを強く希望する。

 

 

 

(*1) 藤井進也.“巧みな音楽パフォーマンスの背景にある神経・筋生理メカニズム-世界最速ドラマーの手首筋活動を例に”,日本生理人類学会誌,Vol.19, No.3, pp.159-165, 2014

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