慶應義塾大学SFC 総合政策学部 AO入試 志望理由書 提出例(宮垣元研究会向け)

■ 議論の整理・・・ 

NPOという社会組織にはさまざまな可能性が含まれている。なかでも,行政府が独占してきた公共性に,市民がNPOという組織を形成して参加していく可能性や,行政府による社会づくりではなく市民主導の社会形成の可能性が含まれている。その意味で,行政府がその法体系や予算・財政体系によって形成してきたこれまでの「分野や領域」を NPO が無批判に受け入れることは,NPOのもつ社会批判力という可能性を減じることになる。それに対して「福祉NPO」という概念は,NPOがこれまでの社会組織と異なる重要な特性として,民の組織でありながら非営利という立場で福祉などの社会サービスの提供を行う新しい運営形態をもった組織であり,行政府が独占してきた社会の公共性を,市民の立場から作り直す可能性を持つ存在である。

 

■ 問題発見・・・ 

では,現在,「福祉NPO」にはどのような問題があるだろうか。

 

■ 論証・・・ 

福祉分野はもちろん,NPO全体への期待と注目が急速に高まりつつあるという昨今の状況を考えると,今後NPO自身の組織力がより一層問われていくことは間違いないだろう。まず,相互性の範囲の問題であるが,「福祉NPO」をどのように規定するかによって,その調査対象や結論は大きく変わってくる可能性がある(*1)。活動内容や参加者の多様性が「福祉NPO」の特徴であるならば,そうした多様な活動や参加者を内包する組織の意義や意味が問われている。つぎに,比較という観点から地域差の問題がある。「福祉NPO」の相互性は,地域コミュニティやパーソナルネットワークのあり方や歴史的経緯の違いにより,差異が生じることになると考えられる。こうしたNPOの組織関係の問題は,福祉NPO研究の分野では未だ十分に検討されていない。これらの問いは,相互性という「福祉NPO」の特性が,利用者・提供者関係を超えて,いかなる社会的意義を創発するかという問いでもある。これに関しては,ソーシャルキャピタルの問題との関連で考えることが1つの糸口になると考えられる(*1)

 

■ 結論・・・ 

そこで,社会福祉組織,特に社会福祉法人等の現状と課題,将来の方向性等を,「福祉NPO」と実証比較する研究をしたいと考えている。

 

■ 結論の吟味・・・ 

上述の研究を進めるため,貴学SFCに入学し,NPOの設立・経営や社会ネットワークについて数多くの研究実績がある宮垣元教授の研究会に入会することを強く希望する。

 

 

 

(*1) 宮垣元.“福祉NPOの社会学的理解に向けて 住民参加型在宅福祉サービス団体の組織特性”,福祉社会学研究, Vol.2005, No.2, pp.33-50, 2005

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