慶應義塾大学 文学部 自主応募総合考査Ⅱ 2017年 解答例

■ 問題

次の文章を読み,あなたがこれまで読書で経験した「小説の外側にある世界につながる瞬間」を具体的に述べなさい。(320字以上,400字以内)

 

■ 答案構成

この問題では<5-STEP>を利用して答案の骨子を定める。

議論の整理→ 山崎豊子の『沈まぬ太陽』の『御巣鷹山編』を取り上げる

問題発見→ 航空機墜落事故現場の悲惨さの描写

論証→ 現地で遺体確認に携わった医療関係者の苦労

解決策or結論→ ×

解決策or結論の吟味→ ×

 

■ 答案

企業社会の不条理を題材とした山崎豊子の『沈まぬ太陽』がある。なかでも1985年夏の日航ジャンボ機墜落事故を題材とした『御巣鷹山編』には,綿密な取材に基づく航空機墜落事故の悲惨さが克明に描写されている。なかでも墜落の衝撃から損壊が激しく容易に身元が特定できないご遺体の検視に関わった現場医師らの苦闘と苦悩の記述には,取材に基づいて書かれた小説であると分かっていても,それを忘れて目頭が熱くなった。遺族のお世話係を任ぜられた航空会社社員らにのしかかった心理的負担も相当に痛々しい。事故当事者の航空会社のお粗末な事後処理や事故調査委員会の不可解な対応も事実に基づいて描かれている。まるで自分が事故現場や事後の成り行きを時間を遡ってこの目で見ているかのような錯覚を覚えて,何度も鳥肌が立った。日航ジャンボ機墜落事故への関心は,この書によって大いに喚起され,今に至っている。

(原稿用紙で379字相当)

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