慶應義塾大学 法学部 FIT入試 B方式 2012年 総合考査Ⅰ・Ⅱ 解答例

2012年度FIT入試第2次選考概要(B方式)

1.総合考査Ⅰの概要 •設問の内容:

『社会実情データ図録』(https://honkawa2.sakura.ne.jp/) に収録された「家計消費支出の国際比較(2006年)」の図表を示し、日本を含む世界19か国の家計消費支出を比較しながら、この資料から読み取れる一般的な法則性・傾向性と、そうした現象が生じる原因についてまとめることを求めました。

  • 解答の形式:A3原稿用紙形式・400字以内。
  • 試験時間:60分

参考URL:https://honkawa2.sakura.ne.jp/2270.html

2.総合考査Ⅱの概要 •設問の内容:

「1976年にスリランカのコロンボで開催された第5回非同盟諸国会議に出席したブータンのワンチュク国王は、国民総生産(GNP)に代わる指標として国民総幸福量Gross National Happinessなるものを提唱しました。この提案の背景には物質的、経済的な豊かさではなく、精神的な豊かさ、幸福を求めようとする仏教的な考え方があると言われていますが、そこには様々な難点もあります。あなたなら、何に、どのように注目する形でこの「国民総幸福量」を測定するのが有益だと考えますか。またその場合にそこに存在する意義と難点とは何でしょうか。答えは400字程度でまとめてください。」

  • 解答の形式:A3原稿用紙形式・400字程度。
  • 試験時間:60分

 

≪総合考査Ⅰ 解答例≫

「家計消費支出の国際比較」によれば、先進国と発展途上国では、食料品、娯楽・文化の支出で特徴的な違いがみられる。先進国では食料品の支出割合が7%~20%未満に収まるのに比べ、発展途上国では、20%以上の支出割合になっている。所得に対する食費の割合は、エンゲル係数として知られているが、この係数が少ない国の国民ほど豊かな生活をしていると言われる。なお、娯楽・文化の項目においても先進国では1割程度の支出がされる一方で、発展途上国では数%程度のところが多い点も対照的である。

これらの特徴的な違いは、食料品という生活必需品の支出割合が高ければ高いほど、また、娯楽・文化への支出割合が低ければ低いほど、経済的困窮に見舞われていることを示している。

なお、住居・光熱支出割合については先進国で高く、発展途上国で低い傾向がある。これは先進国おける住宅環境整備に伴う家賃支出の高まりが背景にあるものと考えられる。

 

≪総合考査Ⅱ 解答例≫

【議論の整理・問題発見】

国民総幸福量の是非について考える。確かに国民総生産の数値によっては精神的豊かさを計測することはできないという点で、年間数万人の自殺者を国内で輩出し続ける日本社会においては、精神的豊かさの向上について学ぶべきかもしれない。しかし、ブータンの国家の状況を踏まえると、日本が学ぶべき指標であるかは疑問である。

【論証・結論】

ブータンの国民総生産は、日本の0.05%の2500億円程度でかつ、国民数は80万未満。140万人を擁する京都市の2分の1程度の人口だ。さらに土地も九州程度の広さであり、経済規模、人口、国土も日本に比べれば極めて狭い。そのため、規模的にみて、地方公共団体が推し進める政策としては日本では機能しうるが、1億2000万人の人口を持つ日本の国政では、伝統文化と自然環境保護の視点だけでは経済成長に支障をきたし、国民の生活水準を低下させる政策となる可能性が高いと考えられる。

 

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