慶應義塾大学 FIT入試第2次選考 法学部法律学科 2009年グループ討論 解答例

3.グループ討論の概要 •テーマ:『世界の貧困問題について』『インターネット時代における印刷物(書物や新聞など)の果たす役割について』

*グループ討論の順番によって上記テーマのどちらかが指定される。

  • 司会者の有無:教員が司会役を務めるが、進行とタイムキーピングのみを行い、受験生の自由な議論にまかせる。
  • 討論時間:60分

4.発表と質疑応答の概要 •発表と質疑応答時間の配分:各15分程度、合計30分

*自分がこれまで行ってきた活動や入学後の目標と構想を自由に表現する。

※グループ討論と発表と質疑応答の順番:午後のグループ討論と発表と質疑応答は人によって順番が異なる。

■想定される議論(その1) 「世界の貧困問題について」

「世界の貧困問題について」の議論をしたいと思います。

《世界の貧困問題はなぜ起きているのか?》

まず、世界の貧困問題はなぜ起きているのかについての議論が必要です。貧困問題が解決されるべき問題であることについて異論はないものと思います。しかし、現実には、世界の貧困問題は、現在も続いている深刻な問題です。貧困問題がなぜ起きるかといえば、いくつかの理由が複合的に重なって起きているものと考えられます。世界を見てみると、発電所の不足、上下水道の整備不足、病院が建設されていないなど、先進国では当たり前の公共サービスが受けられない国が未だに大量に存在します。それ以外にも、トイレットペーパーなどの生活必需品が十分に流通しないことにより、十分な衛生管理がなされず、国民生活が豊かにならないという問題も起きています。発電所を建設する資金が存在しない場合や、そもそも国内の治安が悪く、発電所を建設しても破壊されてしまう場合などは、国そのものを豊かにしていくことがそもそも不可能です。また、治安が悪いこと以外にも、貧困問題を解決させるための資金が不足している場合も、必要な手を打つことができません。

《世界の貧困問題はどのようにしたら解決できるか?》

こういった世界の貧困問題はどのようにしたら解決できるのでしょうか?

まず、貧困問題を抱える各国が自助努力の精神でもって、国を興していく気概が必要となります。そして、戦争や内紛など国内での治安の悪化が食い止められることが大事です。その上で独自の産業により、国の手元に資金が蓄積される構図を作り出すことが必要です。治安と資金の問題が解決したら、必要な施策はいくつか存在します。

第一の方法は、国の経済活動を支えるインフラを建設することです。電気を各家庭に流すだけでも、発電所の建設と送電線の設置、そして発電設備を稼働させる管理者の3つが必要です。上下水道の整備や、生活必需品の流通についても同様です。公共サービスを提供するためのインフラ建設により、国民の生活を安定させることが貧困問題を解決させるためには必要です。

第二の方法は、十分な教育が可能な施設を建設し、国民に教育を受けさせることです。もっとも大切なことは、その国の母国語を十分に読み書きできるようになって、知識を自分の手で得られるようにすることです。なぜ母国語や国際語である英語を読み書きできるようにすることが必要かというと、インフラを整備しても、そのインフラを稼働させ、管理するためには何らかの専門知識が必要だからです。専門知識を知るためには、最低限母国語や英語を使いこなせるようにならなければならないわけです。このため、国民の教育水準を上げていくことが貧困問題を解決するために必要になる施策といえます。

最後に、貧困問題を抱える地域では、衛生管理がなされておらず、伝染病などの病気が蔓延している場合が多いと言われます。国民生活を豊かにするには、国民の健康管理が行き届いていなくてはならないため、公衆衛生の観点から、病院の建設や衛生管理の知識教育が必要不可欠です。

まとめ

以上の観点から、貧困問題の解決には、まず、貧困問題を抱える各国が自助努力の精神でもって、国を興していく気概が必要になります。そして、国全体の治安が安定していることが前提となります。その上で、公共サービスを拡充させるための資金を稼ぐために、特有の産業によって、資金を稼ぐことができなくてはなりません。その後、インフラ整備、教育の拡充、公衆衛生の確立といった先進国では当たり前の公共サービスを拡充していかなければなりません。

 

■想定される議論(その2)「インターネット時代における印刷物(書物や新聞など)の果たす役割について」

「インターネット時代における印刷物(書物や新聞など)の果たす役割について」の議論をしたいと思います。

《インターネット時代における印刷物は必要か?》

インターネット時代に印刷物が必要かどうかについては諸説あります。印刷物が必要だという視点からすると、インターネット時代のデータは、保存をすることが紙よりも難しいため、印刷物によって保存することのほうが安心だという意見があります。

ただ、書物の発刊点数や新聞の発行数は、年々減少の一途をたどっています。スマホアプリやネットニュースによって、新聞や書物から得られる情報の価値が減少していると認識されているのが現状でしょう。そのため、書物や新聞の存在意義が見直される時代がテクノロジーの発展によってもたらされる可能性は、極めて高いのではないかと考えられます。

《インターネット時代における印刷物の果たす役割は何か?》

それでは、存在価値が揺らいでいる書物や新聞はインターネット時代に果たすべき役割が存在するのでしょうか?この役割を考えるうえで重要になるのは、「情報と知識の違い」という視点です。確かにスマホアプリやネットで収集できる情報は、アクセスがすぐにできる上、手軽な側面があります。しかし、情報を集めただけでは、情報を有効に使うことができません。それぞれの情報を有効に活用するための元となる知識は、自分自身が生み出さないと得られないわけです。その点、情報の活用方法となる知識は、書物や新聞によって得られることがままあります。書物や新聞が発行される際の手間を考えると、情報を有用な部分だけ取り出して編集し、活字にして印刷するというプロセスを経ています。編集に多くの手間をかけている分、ネットにあふれている情報をさらにわかりやすく有用な体系に組み直していることが多いといえます。その意味で、書物や新聞から得られる知識は未だに有用であると考えます。

まとめ

「インターネット時代における印刷物(書物や新聞など)の果たす役割について」は、単なる断片的な情報が氾濫しがちなインターネット時代において、情報を活用する元となる知識を収集する上で、未だに有用だと考えます。

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