慶應SFC 総合政策学部 AO入試 志望理由書 提出例(琴坂 将広研究会向け)

 議論の整理・・・「日本の、世界におけるプレゼンスが低下してきている。」日頃ニュースや新聞などでよく聞く話である。実際、バブル崩壊後の1992年でさえ、トヨタ自動車や三菱銀行など約10社が世界時価総額ランキングの上位50社に入っていた。しかし、2019年現在はトヨタの1社のみである。現在時価総額ランキングで上位を占めている企業には、アマゾンやフェイスブック、アリババなど比較的若い企業が多く見受けられる。

 こうしたICTスタートアップ企業が世界各国で誕生し、時価総額が10億ドル以上のスタートアップを指すユニコーン企業へと成長している。しかし、日本においてユニコーン企業はほとんど存在しない。

 経済産業省※1によると、この理由として投資や起業家スキル養成の環境が整っていないことを挙げられている。しかし、資金力やスキル養成に長けている日本の大企業の成長率が低迷していることも考えると、問題はむしろ組織にあるのではないかと考えられる。

 

 問題の発見・・・この分野の貴学の研究※2※3においては、ICT企業の変遷やスタートアップにおける専門的経営人材の貢献に焦点が当てられているが、ここに問題が存在すると私は考える。

 

 論証・・・※2論文においては、手法としてインタビューが用いられており主観性を排除できない。また、時系列でICT企業の内部組織の変遷を分析したとしても、スタートアップを取り巻く日本特有の問題点は見えてこない。

 また、※3論文においては、専門的経営人材の経歴とその貢献に焦点が当てられているが、スタートアップの成長において重要な要因は経歴ではなく、その人の所属する組織であると私は考える。というのも、その人物の経歴に即したスキルや経験が発揮できなければ、企業の成長には貢献はできないからである。スキルや経験の発揮には、もちろん事業領域や業種の共通性などもあるが、発揮するための環境、すなわち組織が重要になってくる。

 

 結論・・・そこで私は、短期間に成長するスタートアップの組織と成長に苦慮するスタートアップの組織を比較し、ユニコーン企業を数多く輩出するアメリカと中国における成功要因をそれぞれ抽出し、日本と比較・分析したいと考えている。

 

 結論の吟味・・・この研究により、日本におけるスタートアップの成長阻害要因を議論するにあたっての新たなベンチマークを提供し、日本が再びビジネスの現場で世界的に高い評価を受けるために貢献していきたい。

 私の研究は理論と実践を組み合わせることでより精緻になるが、貴学の琴坂将広准教授は実務経験が豊富で、理論と実践の融合を大事にしているため、琴坂将広准教授に師事したいと考えている。それに加えて、貴学では幅広い研究に触れることができ、それによって新しい視点も得られるという点で私の研究に最適であり、したがって慶應義塾大学総合政策学部への入学を志望している。

 

※1経済産業省(2008)「日本のベンチャー企業~6つの課題と対応策~」

※2M.Kotosaka, M.Sato (2017) The Evolution of the ICT Start-up Eco-system in Japan: From Corporate Logic to Venture Logic?.

※3琴坂将広(2017)「専門的経営人材とボーングローバル企業:急速な国際化における組織能力獲得過程の探索」科研費実績報告書

 

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