「上智大学 法学部 法律学科 カトリック高等学校特別入試 2018年 小論文 解答例」

■説明

 次の文章のうち①は、本年1月の最高裁判所の決定についての記事であり、②はこの決定と同じ事件に関するさいたま地方裁判所の決定についての記事である。これらの記事を読んであなたの考えを述べなさい。(800字程度)

■ 答案構成

5STEPで書く

議論の整理→ 検索サイトの公益性

問題発見→ 児童買春という犯罪は公表を続けるほど公益性の高い犯罪なのか

論証→ 最高裁の決定では「今も公共の利害に関わる」、さいたま地裁の決定では「罪は比較的軽微で、歴史的、社会的に重要とはいえない」

解決策or結論→ 加害者の更生を優先し、検索から削除すべき

解決策or結論の吟味→ 更生を重要と考える世論

■答案

A.

議論の整理→ 検索サイトの公益性

最高裁判所の決定もさいたま地裁の決定も、検索サイトが知る権利に公益的な役割を果たしていることは認めている。

問題発見→ 児童買春という犯罪は公表を続けるほど公益性の高い犯罪なのか

しかし、男性が削除を求めている逮捕容疑の児童買春という犯罪について、検索サイトで公表を続けるほど公益性の高い犯罪なのかという点で判断が食い違っており、その結果、削除の可否の違いが生じている。

論証→ 最高裁の決定では「今も公共の利害に関わる」、さいたま地裁の決定では「罪は比較的軽微で、歴史的、社会的に重要とはいえない」

最高裁判所の決定では、「プライバシーを公表されない利益が、サイト側の表現の自由より明らかに優越する場合だけ削除できる」とする基準を提示し、削除に高いハードルを課しています。また、基準となる6項目を示しました。逮捕容疑の児童買春については、「社会的に強い非難の対象で、今も公共の利害にかかわる」として、削除を認めませんでした。対して、さいたま地裁の決定では、児童買春について、「罪は比較的軽微で、事件に歴史的、社会的意義があるとは考えられない。検索結果を公表し続ける必要性は認められない」と判示しました。

解決策or結論→ 児童買春は社会的に非難の対象となる犯罪ではあるが、加害者の更生を優先し、検索から削除すべき

児童買春という罪について考えてみると、児童買春は人道的に卑劣な行いであり、社会的に非難の対象となる犯罪である。被害少女の後の人生を左右しかねないほど大きな影響を与えてしまう。しかし、その犯罪歴を公表を続けるほど歴史的、社会的意義がある犯罪といえるのだろうか。思うに、公表を続けるに値する歴史的、社会的意義がある犯罪とは、政治犯罪、思想犯罪、テロなど多くの人間を巻き込み、社会に多大な影響を与える犯罪が該当する。そのような犯罪に児童買春は該当しないと思われる。それであるなら、加害者の更生を優先して考えるべきではないだろうか。

解決策or結論の吟味→ 更生を重要と考える世論

昨今、加害者の更生プログラムを見直す動きが出ているなど、加害者の更生に強く焦点が当たった社会が到来している。こうした社会情勢も考慮にいれると、検索者の知る権利よりも加害者の更生を優先して、検索サイトから逮捕歴の削除を認めるべきだと考える。

AO入試・小論文に関するご相談・10日間無料添削はこちらから

「AO入試、どうしたらいいか分からない……」「小論文、添削してくれる人がいない……」という方は、こちらからご相談ください。
(毎日学習会の代表林が相談対応させていただきます!)









コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です