上智大学 法学部 地球環境法学科 編入学試験 2018年 小論文 解答例

■ 設問

現に居住者が居住し,建物およびその敷地に物品が堆積し,周辺の生活環境が著しく損なわれている状態,いわゆる「ごみ屋敷」が問題となっている。ごみ屋敷が周辺地域に与える影響を挙げた上で,問題の解決に向けて行政および地域住民はどのような手段を講じることが考えられるか,800字以内で述べなさい。

 

■ 答案構成

議論の整理→ ごみ屋敷が地域に与える影響は社会問題化している

問題発見→ 現行法にはごみ屋敷を規制する法律がない

論証→ ごみ屋敷の住人は孤立化したり,心の問題を抱えている場合が多い

解決策or結論→ ごみ屋敷問題解決には行政や地域住民が包括的に動く必要あり

解決策or結論の吟味→ 自治会など近隣住民による孤立化防止が必要である

 

■ 答案

議論の整理→ ごみ屋敷が地域に与える影響は社会問題化している

ごみ屋敷住人と近隣住民とのあつれきがメディアで度々取り上げられる。ごみ屋敷が社会問題となるのは,悪臭やネズミ,害虫の発生などにより近隣住民に直接被害が及ぶためである。さらに,ボヤや放火などの犯罪も引き起こしやすい。つまり,ごみ屋敷は地域の生活安全性を脅かす存在である。それゆえ,実害対策と犯罪防止の両観点から,ごみ屋敷は深刻な社会問題なのである。

問題発見→ 現行法にはごみ屋敷を規制する法律がない

しかし,現時点でごみ屋敷を直接的に規制する法律は存在しない。つまり,ごみ屋敷内のごみを撤去するためには現行法をその根拠にせざるを得ない。他者から見ればごみであってもごみ屋敷住人の所有権が認められているため,行政といえども勝手に処分することはできない。また,正当な理由なく私有地に立ち入ると罪(住居侵入罪)に問われることにもなる。この制約下にあって,地域からごみ屋敷を撲滅するためには行政や地域住民は何をなすべきであろうか。

論証→ ごみ屋敷の住人は孤立化したり,心の問題を抱えている場合が多い

短期的対策として,各地方自治体にてごみ屋敷内のごみを強制的に除去清掃することを合法化するための条例を制定するなどの法整備が最優先されるべきであろう。社会厚生のためにごみを清掃する側が罪に問われるのは不合理以外のなにものでもない。

また,中・長期的対策として,町内会などの地域自治組織体(自治会)にて,ごみ屋敷化を未然に防ぐまちづくりが期待される。ごみ屋敷の住人は地域で孤立化したり,心の問題を抱えている場合が多い。地域で孤立化しつつある世帯には自治会側から寄り添い声をかけ続けることで,復帰限界点に達する前に手をうつことができる。また,心の問題を抱える世帯に対しては,ソーシャルワーカーや保健所と連携し,重篤化する前に対策を講じることもできる。

解決策or結論→ ごみ屋敷問題解決には行政や地域住民が包括的に動く必要あり

ごみ屋敷問題の解決策に関しては,行政と地域住民が責任範囲を認識し共有したうえで密接に連携することにより,ごみ屋敷化を未然に防ぐ包括的な取り組みが最も有効な対策なのである。

解決策or結論の吟味→ 自治会など近隣住民による孤立化防止が必要である

 

ごみ屋敷住人と近隣住民とのあつれきがメディアで度々取り上げられる。ごみ屋敷が社会問題となるのは,悪臭やネズミ,害虫の発生などにより近隣住民に直接被害が及ぶためである。さらに,ボヤや放火などの犯罪も引き起こしやすい。つまり,ごみ屋敷は地域の生活安全性を脅かす存在である。それゆえ,実害対策と犯罪防止の両観点から,ごみ屋敷は深刻な社会問題なのである。

しかし,現時点でごみ屋敷を直接的に規制する法律は存在しない。つまり,ごみ屋敷内のごみを撤去するためには現行法をその根拠にせざるを得ない。他者から見ればごみであってもごみ屋敷住人の所有権が認められているため,行政といえども勝手に処分することはできない。また,正当な理由なく私有地に立ち入ると罪(住居侵入罪)に問われることにもなる。この制約下にあって,地域からごみ屋敷を撲滅するためには行政や地域住民は何をなすべきであろうか。

短期的対策として,各地方自治体にてごみ屋敷内のごみを強制的に除去清掃することを合法化するための条例を制定するなどの法整備が最優先されるべきであろう。社会厚生のためにごみを清掃する側が罪に問われるのは不合理以外のなにものでもない。

また,中・長期的対策として,町内会などの地域自治組織体(自治会)にて,ごみ屋敷化を未然に防ぐまちづくりが期待される。ごみ屋敷の住人は地域で孤立化したり,心の問題を抱えている場合が多い。地域で孤立化しつつある世帯には自治会側から寄り添い声をかけ続けることで,復帰限界点に達する前に手をうつことができる。また,心の問題を抱える世帯に対しては,ソーシャルワーカーや保健所と連携し,重篤化する前に対策を講じることもできる。

ごみ屋敷問題の解決策に関しては,行政と地域住民が責任範囲を認識し共有したうえで密接に連携することにより,ごみ屋敷化を未然に防ぐ包括的な取り組みが最も有効な対策なのである。(790字)

 

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