上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科 海外就学経験者入試 2017年 小論文 解答例

■設問

次の文章を読みこの、後につづく問題に答えなさい。

<問題>

これはインド独立運動の指導者ガンディー(M.K.Gandhi, 1869-1948)が、1907年に書いた本からの抜粋です。ここで示されている主張は「手段の選択次第で、達成しようとする目的は異なる結果を示す」ということに尽きます。この主張に立ったうえで、あなたが関心を抱く現代のglobal issues(ないしは過去に生じたglobalな事件)から一つを選び、それについて簡潔に紹介したうえで、ガンディーが言う「目的と手段の関係」という観点から見つめなおし、自分の考えを具体的に論じなさい。単なるissueや事件の概略記述とならないよう注意すること。

■答案構成

5STEPで書く

議論の整理 → テーマの提示:外国人介護人材の活用

問題発見 → 外国人介護人材活用という目的と手段

論証1:EPAによる介護福祉士候補者の受け入れとその結果

論証2:技能実習制度への介護職導入とその結果

論証3:移民受け入れとその結果

結論 → ガンディーの「目的と手段との関係」という観点の有益性

結論の吟味 → この考え方への吟味

■答案

議論の整理 → テーマの提示:外国人介護人材の活用

ここでは、日本における外国人の介護人材について論じる。

現在、日本は少子高齢化が進み、介護人材不足が深刻である。そこで、外国人を介護人材として活用するという対策が講じられることになった。

問題発見 → 外国人介護人材活用という目的と手段

この問題をガンディーが言う「目的と手段との関係」という観点から見つめなおしてみよう。

論証1:EPAによる介護福祉士候補者の受け入れとその結果

日本がまず行ったのは、EPAによる介護福祉士候補者の受け入れである。この制度では介護福祉士の資格が取れない者は短期間で帰国しなければならないが、彼らの国家試験合格率は極めて低く、人手不足解消には役立っていない。また、この制度は提携国間の経済連携強化が名目上の目的になっており、それと実態との乖離から様々な問題が生じている。これがこの手段の結果である。

論証2:技能実習制度への介護職導入とその結果

次に、日本政府は現在、技能実習制度に介護職を加えることによりこの問題を解決しようとしている。しかし、この制度では現在、最長でも5年の滞在しか許されず、長期的な介護人材の確保にはつながらないおそれがある。また、この制度は人材育成という国際貢献が目的のため、実習生は実質的な労働者であるにもかかわらず労働者としての権利を付与されておら、さまざまな問題が生じている。これがこの手段の結果である。

論証3:移民受け入れとその結果

しかし、一方で、ドイツのように移民受け入れという手段でこの問題を解決しようとする国もある。移民には雇用の機会を平等に与え、介護職を含めた労働力不足解消に効果を上げているのである。しかし、移民の中には生活が厳しい者もおり国内の経済格差が広がった。また治安も悪化し、移民政策に反発する者もいる。これがこの手段の結果である。

結論 → ガンディーの「目的と手段との関係」という観点の有益性

このようにみてくると、ガンディーの言うとおり、目的は同じであっても手段によって全く異なる結果を招くということがわかる。したがって、「目的と手段との関係」という観点からその手段が招く結果を吟味することは、目的達成のための手段を選択する上で非常に有益であると考える。

結論の吟味 → この考え方への吟味

 

ここでは、日本における外国人の介護人材について論じる。

現在、日本は少子高齢化が進み、介護人材不足が深刻である。そこで、外国人を介護人材として活用するという手段が講じられることになった。

この問題をガンディーが言う「目的と手段との関係」という観点から見つめなおしてみよう。

日本がまず行ったのは、EPAによる介護福祉士候補者の受け入れである。この制度では介護福祉士の資格が取れない者は短期間で帰国しなければならないが、彼らの国家試験合格率は極めて低く、人手不足解消には役立っていない。また、この制度は提携国間の経済連携強化が名目上の目的になっており、それと実態との乖離から様々な問題が生じている。これがこの手段の結果である。

次に、日本政府は現在、技能実習制度に介護職を加えることによりこの問題を解決しようとしている。しかし、この制度では現在、最長でも5年の滞在しか許されず、長期的な介護人材の確保にはつながらないおそれがある。また、この制度は人材育成という国際貢献が目的のため、実習生は実質的な労働者であるにもかかわらず労働者としての権利を付与されておら、さまざまな問題が生じている。これがこの手段の結果である。

しかし、一方で、ドイツのように移民受け入れという手段でこの問題を解決しようとする国もある。移民には雇用の機会を平等に与え、介護職を含めた労働力不足解消に効果を上げているのである。しかし、移民の中には生活が厳しい者もおり国内の経済格差が広がった。また治安も悪化し、移民政策に反発する者もいる。これがこの手段の結果である。

このようにみてくると、ガンディーの言うとおり、目的は同じであっても手段によって全く異なる結果を招くということがわかる。したがって、「目的と手段との関係」という観点からその手段が招く結果を吟味することは、目的達成のための手段を選択する上で非常に有益であると考える。(799字)

 

 

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