「上智大学 総合人間科学部 社会学科 カトリック高等学校特別入試 2018年 小論文 解答例」

■設問

(1)

文中(1列目)に登場する「ペディアクラシー」とはどのような意味なのか、記事の内容に基づいて説明しなさい。

(2)

上位中間層が他の階層に参入を許さず維持される要因として、文中には「構造的障壁」と「インフォーマルな社会的障壁」のふたつが登場する。それぞれを記事の内容に基づいて説明しなさい。

(3)

(2)で述べた2つの障壁が築かれることについて、その是非を論じてください。

■答案

(1)

米国の上位中間層の親が持っている、出来のいい子供を育てることを人生の中心に置くという価値観のことを「ペディアクラシー」と言う。

(2)

「構造的障壁」とは、良い学校や良い就職機会のある場所から貧しくて教育レベルが低い人達を遠ざけるような建築規制や、高学歴の親を持つ子に有利な大学受験の仕組みといった制度的な障壁のことである。「インフォーマルな社会的障壁」とは、上位中間層のような、様々な機会に恵まれている層のみ入手が可能な、情報をもとに構築された慣習や社会的ルールといった、文化的規範のことである。

(3)

■答案構成

議論の整理→ 構造的障壁」と「インフォーマルな社会的障壁」という2つの障壁が存在

問題発見→ この2つの障壁が築かれることについて、その是非はどちらになるのだろうか。

論証→ 障壁が築かれることで、貧民層や低学歴層が様々な領域で選択の自由が阻害されるといえるだろう。

解決策or結論→ 障壁が生じるのは良くない

解決策or結論の吟味→ 上位中間層の反対及び文化的規範を変えることの難しさ

 

 

議論の整理→ 構造的障壁」と「インフォーマルな社会的障壁」という2つの障壁が存在

アメリカでは高学歴層とそうでない層との間に、「構造的障壁」と「インフォーマルな社会的障壁」という2つの障壁が存在している。

問題発見→ この2つの障壁が築かれることについて、その是非はどちらになるのだろうか。

この2つの障壁が築かれることについて、その是非はどちらになるのだろうか。

論証→ 障壁が築かれることで、貧民層や低学歴層が様々な領域で選択の自由が阻害されるといえるだろう。

障壁が築かれることで、貧民層や低学歴層が様々な領域で選択の自由が阻害されるといえるだろう。例えば「構造的障壁」のひとつである建築規制によって、貧しくて教育レベルの低い人たちは、良い学校や良い就職機会があるところから遠ざけられてしまう。その結果、貧しくて教育レベルの低い人たちは、学校や就職先の選択が狭まってしまう。「インフォーマルな規制」でいうと、貧民層や低学歴層は、グルメな店で食事をしたり高級スーパーで買い物をしたくても、そこで販売されている食品や料理を食べたことが無いので、どれを選べばいいかわからない。その結果、こういった高級店を敬遠し、自分たちがいつも食べていて見知った食べ物で我慢してしまうという事態が生じる。これは行き先や食べ物を選ぶ自由が阻害されていることに他ならない。

解決策or結論→ 障壁が生じるのは良くない

こうした事情を考慮すると、障壁が築かれるのは良くないことだと考える。こうした障壁が築かれると、上述の通り、個人の精神的な自由が阻害されることにつながる。また、アメリカの経済的にも、一部の層しか手の届かないものが存在する制度が存在することにより、損失が生じている。文中にもあるように、米国の建築規制は、1964年から2009年にかけての米国の経済成長の統計を50%以上押し下げている。

解決策or結論の吟味→ 上位中間層の反対及び文化的規範を変えることの難しさ

この障壁を除こうとすると、米国の経済を支えている上位中間層の反対にあうため、障壁撤廃はうまくいかないと論ずる方もいるかもしれない。しかし、この障壁が存在して得するのは一部の上位中間層のみであり、大多数の貧民は障壁が取り除かれることに賛成だろう。また、インフォーマルな障壁は文化的なことなので今すぐ変えるのは難しいかもしれない。しかし、今後の米国の個人レベルと国家レベルの両方の発展において、障壁を取り除いたほうがいいのは間違いない。徐々にで良いので意識改革等はじめていくべきである。

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