上智大学 文学部 哲学科 外国人入試 2018年 小論文 解答例

設問2
この著者の考えにあなたは賛成か、反対か。理由を挙げて400字以内で述べなさい。

議論の整理→ヒュームの主張
ヒュームは、道徳とは人間の行為を生み出した動機が重要だと説いている。

問題発見→すべての場合にヒュームの主張が該当するか?
この主張は一定の正当性があると思われる。しかしすべての場合において、ヒュームの主張が該当するといえるだろうか。徳のない動機から導かれる、道徳的な行動はないのだろうか。

論証→徳のない動機から起きる道徳的な行動
たとえば、ある少年がたまたま前を歩いていた女性にぶつかり、結果的に女性を交通事故から救った場合を想定してみる。この時、ヒュームの定義からすると少年は女性を助けようという動機で行動したわけではないので、非道徳的な行動となる。しかし相手の女性からすると、少年がぶつかったおかげで自分は命拾いをしたのであり、少年に感謝するだろう。この場合、少年自身には道徳的な動機はなかったものの、行動は女性側からすると道徳的になっている。

解決策or結論→ヒュームの主張は全てを包含しているとはいえない
以上のことから、ヒュームが主張する論には全面的に賛成することはできない。(362字)

設問4
道徳的な意味で正しい行為と不正な行為を区別する規準は何か。あなたの考えを400字以内で述べなさい。

議論の整理→道徳的な行為を動機で区別すること
ヒュームは行為の動機が、道徳的か否かで正しい行為と不正な行為を区別すると主張した。しかしヒュームの主張は全ての道徳的な規範を満たしているとはいえない。

問題発見→ほかに良い規準はないか?
では道徳的な規準として区別できるものに何があるだろうか。

論証→個人が自分の行動を反省すること
私は、個人の心の中で反省・内省が行われるか否かが規準だと考える。たとえば道徳的に不正な行為をしても、そのあとで心の底から反省をし、二度と同じ行為を繰り返さないと誓う場合、出発は非道徳的な行為であったとしても、結果として道徳的な人間に成長したといえるのではないだろうか。

解決策or結論→反省するか否かが道徳的な規準である
そのため、ある行為が道徳的であるかどうかを区別するには、個人が自分の行為を通じて、自らの行動や思考を振り返り、反省をしたかどうかが重要である。

解決策or結論の吟味→結論を吟味する
自分の行動が他者や社会にどのような影響を与えたか、真摯に振り返ることで、道徳的な人間が形成されるのではないだろうか。(366字)

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