上智大学 文学部 国文学科 外国人入試 2017年 小論文 解答例

設問

問題1の文章も参考にしながら、日本文化と自国の文化の間にある「笑い」や「ユーモア」の感覚の差異について、600字から800字で具体的に論じなさい。

議論の整理→日独の笑いの比較

日本とドイツの文化で違う部分は多くあるが、なかでも笑いやユーモアの機能が大きく異なると感じることが多い。

問題発見→笑いがそれぞれの文化で果たす役割は何だろうか?

それでは、日本文化とドイツの文化のなかで「笑い」が果たす役割はどのように違うのだろうか。

論証→日本の笑いとドイツの笑い

日本では笑いや笑顔が、相手との円滑なコミュニケーションに重要な役割を担っていると感じる。たとえば相手の会話に笑顔で相槌をうったり、知らない人と目があったときも「すみません」と言いながら微笑する。またわからないことがあった時や、一人でいるときに転ぶときにも、笑うことがある。これはドイツ文化からすると実に不可解である。ドイツでは会話で面白いジョークや表現が出てこない限り笑わない。むしろ会話中に突然笑ったら、相手に対して失礼になる。知らない人と目があっても笑って謝罪をすることもないし、意見が言えないときに笑うこともほぼない。なぜ日本では、直接的に面白い表現や状況がなくても笑うのだろうか。それは、笑うことが相手に対する配慮になるからではないだろうか。笑顔は敵意のなさを示し、その場の空気を平和的なものにする役割を担っている。転んだときに本人が笑うことで、深刻な事態ではなく心配する必要のないことを周囲に示すことができ、それによって周囲の人間も安心する役割を果たす。

解決策or結論→他者への配慮としての日本の笑い

つまりドイツでは、笑いは対象になっているもの自体が面白いか否かが大きな役割を果たしているのに対して、日本では笑うことで他者への配慮となるのである。

解決策or結論の吟味→結論を吟味する

「日本人は欧米人に比べおとなしく、意見を言わない」「いつも微笑んでいる」と言われる日本人だが、その背景には言語で事態を説明するのではなく、笑いや微笑みをうまく使い分けることで、周囲の人間に対してメッセージを発信しているのだ。一見奇妙な日本人の笑いだが、それがもつ社会的な調整機能は島国である日本にとって、重要な役割を果たしているといえるだろう。(773字)

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