上智大学 総合人間科学部 教育学科 外国人入試 2017年 小論文 解答例

設問

現代の日本社会における教育課題を一つ選び、論じなさい。

議論の整理→LGBTと学校現場

現代の日本では、8.9パーセントが性的マイノリティ(いわゆるLGBT)であるという調査結果が出された。これは左利きの人間やAB型の人間とほぼ同じ割合であり、8人に1人程度がLGBTであるということがわかる。しかし同時に、カミングアウトをすることにためらいを覚える当事者も多く、親や友人、学校や職場に隠している人間も多い。

問題発見→学校でLGBTを教えることの配慮にはどのようなものがあるのか?

それでは、生徒が人格形成を行うために集まっている場である学校では、どのようにLGBTに対する配慮が行われているのだろうか。

論証→LGBTに関する教育の実際と難しさ

現在、学校現場では教員に対してLGBTに関する研修が行われ始めた。またメディアでもLGBTを扱う番組も増えたため、LGBTという単語の認知度は数年間で向上したといえるだろう。実際、教員が生徒を「~くん」「~ちゃん」と呼ぶことを禁じ「~さん」と呼ぶようにしたり、性別にかかわらず利用できるトイレが設置される学校も増えてきた。また御茶ノ水女子大学は、性自認が女性であれば体の性が男性であっても入学を受け入れると発表して注目を集めた。このように学校現場では、LGBTに対する理解を深めることで、LGBTの当事者も生活のしやすい環境を整えている。しかし他方で、生徒や親にLGBTを本当の意味で理解してもらうことは決して簡単ではないと思う。たとえば、自分の受け持つクラスにLGBTの該当者がいる場合、どのように生徒全員に話すべきか。生徒だけでなく、親に理解してもらうにはどのように伝えたらよいか。LGBTは「心の性・体の性・好きになる性」によって個人で大きく傾向が異なるが、メディアの影響もあり「ゲイ」や「レズビアン」のみが認識されている可能性がある。そのため、バイセクシャルやトランスセクシャルなどに対しては認識が進まず、当事者が苦しむこともあるだろう。

解決策or結論→個人の差異をどのように教えるか

LGBTを単なるラベルとして使うのではなく、当事者のもつ差異に注目し、あるがままの相手を受け入れる姿勢を、学校は生徒に教える必要があると思う。学校現場では、性的マイノリティだけではなく、発達障がいや外国人の生徒など、多様なバックグラウンドを持つ生徒が存在している。そのような人々も、学校を構成するごく当たり前の存在として扱うことを、学校が示すことは重要である。

解決策or結論の吟味→結論を吟味する

情報があふれ、SNSなどで自分と関心の近いコミュニティにのみ所属することが多い今こそ、自分と違う人間や差異に気が付くことは難しくなった。他者を理解し、互いに受け入れることが難しい社会だからこそ、学校で教えることの意義は大きい。(996字)

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