上智大学 総合人間科学部 社会福祉学科 公募制推薦入試 2018年 小論文 解答例

設問

以下の図は日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、スウェーデン、フランスの政策分野別社会支出を対国内総生産比で示したものです。
1.6か国の特徴をのべたうえで、ほかの国と比較して、日本の特徴を述べなさい(400字以内)

全体的に、日本の政策別社会支出の規模はアメリカよりも大きく、イギリスとほぼ同等であり、ドイツ・スウェーデン・フランスより少ない。各国の社会支出の割合を見ると、アメリカと日本は高齢・遺族および保険・医療の割合が多いのが特徴であり、イギリス・ドイツ・スウェーデン・フランスではそれに加えて家族に関する社会支出の割合が多いのが見て取れる。その中でも特にスウェーデンでは障がいおよび家族関係の支出割合が最も多い。GDPに占める社会支出の割合ではフランスが最も高く、アメリカが最も低い。
日本の特徴としては、高齢・遺族および保険・医療費の割合が高いこと、ヨーロッパの国々と比べて家族や積極的労働市場政策、失業に対する社会支出の割合が低いことを特徴として挙げることができる。また日本とアメリカの支出は高齢・遺族と医療に偏っており、それ以外の給付が手薄であることもわかる。(376文字)

2.日本の特徴がなにによってもたらされたかについて述べなさい(800字以内)

議論の整理→日本の特徴を整理する

上述のように、日本の政策分野別社会支出の割合はアメリカよりも大きく、イギリスとほぼ同等であり、ドイツ・スウェーデン・フランスより少ない。

問題発見→日本の特徴の原因として考えられることはなにか

ただしイギリスでは公的年よりも私的年金が重要であること、またアメリカでは医療費の4割程度しか公的支出に計上されないことを考えると、日本の社会支出の割合は少ないといえるのではないだろうか。さらに、日本は高齢・遺族および保険・医療費の割合が高く、それ以外の給付割合が少ない状態である。ではこのような日本の特徴はどのような理由から起きているのだろうか。

論証→高齢化と社会サービス

一つの理由としては、日本の少子高齢化が挙げられるだろう。日本の少子高齢化は年々進んでおり、2017年に生まれた子どもの数が過去最少の94.6万人となった。また65歳以上の高齢者は3459万人となり、総人口の27.3%を占めるようになった。今後、日本では加速度的に人口が減少していくことが予想されており、少子高齢化に伴う様々な弊害をどのように防ぐかが喫緊の課題である。そこで日本の社会支出は年金や介護サービスへ重点的に充てられているといえる。デイケアや老人保健施設が常に多くの利用者に使われていることからも、介護サービスへの支出は今後ますます増大していくことが予想される。

解決策or結論→日本は高齢者への社会支出以外が少ない

他方で、日本はたとえば「家族」への社会支出の割合が他国と比較して少ない。これは高齢者へのサービスを重点的に行う一方で、保育や家族手当、出産や育児休業給付金への支出が低いことを示している。いまだに女性が子供を産んだ場合、働きながら子育てをする環境が整っていないということであろう。

解決策or結論の吟味→結論を吟味する

たしかに高齢者への社会保障を行うことは重要である。しかし今後少子高齢化に伴い、労働人口が急激に減少することを鑑みると、女性が出産や育児を経ても働き続ける環境を日本全体で整備することは当然であり、「家族」が社会支出に占める割合は増えるべきではないだろうか。(779文字)

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