早稲田 人間科学部FACT入試 論述試験 2017 解答例

大問1 

事前課題で実験した内容について、300字程度で説明しなさい。(割愛)

 

大問2 

文章を読んで以下の問に答えなさい。

2−1 

表1および図3で示された8種類のWebページについて、それぞれの概要と狙いについて簡潔に説明しなさい。

5STEPsの議論の整理でまとめる。

①メッセージ・画像なし。①と②~⑧を比較することで、メッセージや画像の効果を測ることができる。
②一日にこのページを訪れる何千人もの人が臓器提供登録をしているというメッセージ。たくさんの人が登録しているというメッセージにより、登録への心理的なハードルを下げる狙いがある。
③一日にこのページを訪れる何千人もの人が臓器提供登録をしているというメッセージと、人々の写真。狙いは②と同様であるが、②と比較することで画像の効果を測ることができる。人々の写真を載せることで、人助けのイメージを伝えることができる。
④一日にこのページを訪れる何千人もの人が臓器提供登録をしているというメッセージと、機関のロゴマーク。狙いは②と同様であるが、②と比較することで画像の効果を測ることができる。機関のロゴマークを載せることで、サイトへの信頼感を与えることができる。
⑤ドナー不足により、毎日3人の患者が亡くなっているというメッセージ。事実のマイナス面を伝えることで、見た者に危機感を与える狙いがある。
⑥ドナーになることで9人の患者を助けることができるというメッセージ。事実のプラス面を伝えることで、見た者の前向きな行動を後押しする狙いがある。
⑦「あなたが臓器移植を望む立場であったら」と仮定したメッセージ。見た者に当事者意識を与える。臓器移植を求める立場(現在と逆の立場)を想像させることで、登録の重要性を訴える。
⑧「あなたが臓器移植を支援したいなら」と仮定したメッセージ。見た者に当事者意識を与える。臓器移植を支援する立場(現在の立場) として、登録を促す。

2−2 

図4のグラフから読み取れることをまとめ、考察しなさい。

5STEPsの議論の整理でまとめる。

メッセージ・画像なしの①と比較すると、③以外は効果があるという結果が得られている。
②③④は同じメッセージで、画像だけが違うものとなっている。③だけが効果が低く、②④はほぼ同じ効果となっている。③の人々の写真は真っ先に目を引く存在感があるが、汎用性が高く、臓器提供についてのメッセージ内容は伝わらない。そのためメッセージに集中できる②や、メッセージとの関連が深い④のような効果が得られなかったのだと考えられる。
⑤と⑥、⑦と⑧はそれぞれ対の内容となっている。ここで効果の高い⑤、⑦は⑥、⑧と比べていずれもネガティブな内容や危機感を抱かせる内容となっている。ここから、「相手に問題の深刻さを伝える」ことの効果の高さが見て取れる。ここでさらに効果の高い⑤と⑦を比較すると、⑦のほうが効果が高い。この結果から、見た者に当事者意識を与え、課題の共有を行うメッセージが効果的であると結論付けることができる。

 

大問3 

あなたは学校で「ゴミの正しい分別を行うポスター」を検討することになった。そこで複数のポスターを作成し、それらの効果を比較することにした。

3−1 

大問2の結果を参考に、ポスターに掲載すべきメッセージを4つ以上考案し、それぞれの意図を簡潔に述べなさい。

5STEPsの議論の整理でまとめる。

①「ゴミを正しく分別しよう」 余分な意図のないメッセージ。②~⑤のメッセージと比較することで②~⑤それぞれの効果を測る。
②「ゴミの正しい分別は、地球環境にやさしい」事実のプラス面を伝えて行動を促す。
③「ゴミを正しく分別しないと、地球環境に悪い」事実のマイナス面を伝えて危機感を与える。
④「あなたのそのゴミ、正しく分別すればまた資源になれる」見た者に当事者意識を与え、良い行動を後押しする。
⑤「あなたのそのゴミ、分別しなければ二度と資源に戻れない」見た者に当事者意識を与え、悪い行動への引け目を感じさせる。

3−2 

これらのメッセージによる効果を検証するために有効な実験を考案し、記述しなさい。そのとき、方法、予想される結果およびそう考えられる理由についてまとめなさい。ただしあなたの学校で行うと仮定し、実行可能な計画を考案すること。

5STEPsの議論の整理でまとめる。

高校1年~3年、各学年1組~5組について、クラス内のゴミ箱前にポスターを掲示する。
1組には①、2組には②、3組には③、4組には④、5組には⑤のポスターをそれぞれ掲示する。
掲示期間は3ヶ月とし、その期間中の第1・第3金曜に各クラスの美化委員がゴミ点検を行う。分別ミスの個数を各ポスター毎に集計し、各ポスターの効果を比較する。
ここでポスターの割り振りを学校全体かつ組ごとの縦割りにしたのは、学年やクラス編成に起因する結果のばらつきに対応するためである。
また、日や時期によるゴミ排出の変化を考えると、点検回数は頻繁なほど精度が高まるが、点検回数を増やすとその分美化委員の負担も大きくなり、また掲示期間が長いほどポスターの効果は薄れると予想される。掲示期間を3ヶ月、チェックを2週間に1回としたのは以上を考慮した結果である。
この実験で予想される結果として、⑤が一番効果が高いと考えられる。これは大問2で「ネガティブかつ当事者意識を与えるメッセージ」の効果が判明しており、⑤はこれにあてはまるパターンであるからである。同じ理由で次に「ネガティブな事実を伝える」というパターンにあてはまる③が続くと予想され、その下に②、④の「前向きな行動を後押しする」パターン、そして最下位に一番フラットなパターンである①が位置する結果になると考えられる。

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