早稲田 政治経済学部 グローバル入試 解答例 2019

設問 

文を読んで、以下の設問に答えなさい。

問1 

ゲマワットは企業が新しく海外市場に進出するリスク要因をどのように定義したのか。ゲマワットの研究が国際経営論に与えた影響も含めて250字以内で述べなさい。

5STEPsの議論の整理でまとめる。

ゲマワットは「CAGE」というフレームワークを提案した。これは進出先候補の国と自国のあいだの「距離」を定量化したものであり、国民性の距離、行政上の距離、地理的な距離、所得格差の距離の四つに分けられる。ゲマワットは特に、数値化が難しく、見過ごされやすい要素の重要性を主張している。ここで後者三点は比較的分析がしやすい要因であるが、「国民性」は漠然としており、定量化することは難しい要素であるといえる。以上を踏まえ、国際経営論ではこの「国民性」の定量化についての研究が数多くなされてきた。(242)

問2

表を参照すると、中国とイギリスは日本からの国民性の距離は同じくらいであるが、中国とイギリスの国民性は似ていると言えるか。ホフステッドの四つの指標に基づいて200字以内で論じなさい。

5STEPsの議論の整理でまとめる。

ホフステッドは、国民性が個人主義、権力の格差、リスク回避性、男性性の四つの次元で構成されると提唱した。ここで中国とイギリスが似ているのは「日本から見た距離」、すなわち四つの指標が合成された結果を日本と比較した時の値のみであり、国民性を構成する各要素で比較すると、権力の格差および個人主義の項目で二国には大きな違いが見られる。以上より、中国とイギリスの国民性が似ているとはいえない。(190)

問3

国民性を測る「ホフステッド指数」と「GLOBE指数」の長所と短所について、400字以内で説明しなさい。

5STEPsの議論の整理でまとめる。

「ホフステッド指数」はたった4つの次元で分析を行うことができるという利点がある。一方で、調査対象が一企業に偏っているため、結果が企業文化の違いを反映している可能性がある。また、ホフステッド指数のオリジナルデータは1970年代に集められたものであり、時代による国民性の変化を反映できているかに疑問が残る。 「GLOBE指数」はホフステッド指数と対象的に、世界62カ国地域、951企業のデータを分析して確立されたものであるため、調査対象による偏りを考えなくてよいとい長所がある。一方でアンケート方法に不適切な部分があり実証的価値観と規範的価値観が混同されてしまっていることや、国民性をあまりに細分化しすぎているため実際の分析に使いづらいといった問題点の指摘がある。さらにホフステッドは独自の分析により、「GLOBE指数」の18次元は「ホフステッド指数」の4次元にほとんどまとめられるという主張をしている。(400)

問4

「外部者を信頼する傾向」が高いと「リスク回避性」が低いという関係があると仮定した場合、「個人主義」と「リスク回避性」の指数は、ハフとケリーの主張を支持しているか。200字以内で論じなさい。

5STEPsの議論の整理でまとめる。

ハフとケリーによると、「個人主義」が高いほど「外部者を信頼する傾向」が高い。「外部者を信頼する傾向」が高いと「リスク回避性」が低いと仮定した場合、「個人主義」が高いと「リスク回避性」が低いという主張になる。表を見ると、確かに日本や韓国、アメリカなどでこの関係性が成り立っている。しかし一方で中国など、この関係性が成り立たない国も多い。以上より、ハフとケリーの主張に単純に基づいているとはいえない。(198)

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