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年中無休の家庭教師 毎日学習会

慶應義塾大学SFC 環境情報学部 小論文 2006年 解説

問題 21世紀にふさわしいモノやサービスを「発明」してください。

資料1「来るべき産業革命」は現在の社会を分析しながら,来るべき社会システムについて説明したものです。この資料をよく読んで「問題発見」をしてください。資料2「ファクター10」はデザインによって環境問題を解決する方法について説明したものです。資料3「発見・発明の方法」は問題解決のために新しい機器やシステムをデザインすることを「発明」と呼び,そのプロセスを説明しています。これら3つの資料を参考にして,21世紀にふさわしいモノやサービスを「発明」してください。[注]自動車はすでに様々な角度から環境問題に関係づけて議論されています。今回の回答では自動車に関係する「発明」は避けてください。

問1 あなたが発見した「問題」を簡潔に35字で説明してください。

問2 あなたの発明したモノあるいはサービスを図で描いてください。

問3 あなたの発明したモノあるいはサービスの仕様と機能を文章(200字)で説明してくだ

問4 発明したモノやサービスを実現するためには,その価値を人に納得させる必要があります。800字で売り込みの文章を書いてください。

 あなたが発明したモノの意義・仕組み・魅力を,技術・経済など様々な角度から複眼的に検討して,実現方法をあみだし,論理的で魅力的なストーリーを書きましょう。社会的使命を見失わず,自由奔放にアイデアを生み出し,そのアイデアを整理して,説得力のある説明をしてください。

・ 問題の読み方

 これも典型的な「長い文字数の問題から解く」問題で、正しい解き順は、4→3→2→1である。

 なぜ、このような書き方をするのかというと、小論文というのは、筆算にもよく似ていて、実際に書いてみないことには、どのようなアイディアになるかがよくわからない性質があるためだ。実際、小論文を書いてみて、書く前と書いた後でなんら自らの考えが変わらないのであれば、小論文を書く意味はほとんどない。問題を提起し、原因を何度も分析し、根本的な原因を潰すプロセスの中で、自らの考えは必ず変わる。

 よって、小論文を書く上で大切なことは、自らの仮説に拘泥せずに、論理的思索を通じて、仮説検証を繰り返すことである。

 まず、4についてそのプロセスを行った後、その内容を3→2→1と展開していく姿勢が求められる。

・ SFCが求める解答への指針

問4 発明したモノやサービスを実現するためには,その価値を人に納得させる必要があります。800字で売り込みの文章を書いてください。

 経済・SFCにおいては、「売り込みをしなさい」「手紙を書きなさい」という指定が過去幾度もあったが、実際のところこういった指定があった場合にも、売り込みをすれば良い、手紙風に書けばよいというものではない。文体がいかなる形であれ、800字程度の小論文であれば5STEPSを使うのが定石である。

 また、こうした問題におけるアイディアの考え方についても述べたい。

 まず、基本となるのは、組み合わせである。たとえば、衛星×フリーWi-Fi≒衛星によるフリーWi-Fiという形で、なにかしら組み合わせによりアイディアを導く。これは掛け合わせるだけでなく、何かと何かを足したり、何かから何かを引いたり、何かを何かで割ったりする形でも導くことができる。
 
 その上で、そうしたアイディアを「SFC企画書小論文」の三条件に当てはまるようにする。

(1) 学際領域
(2) 解決策実行者が持つ技術力やデーターベースの優位性活用
(3) 他の競合が参入できない仕組み

 の3点について検討する必要がある。

 Wifi衛星の場合だと、

(1) 学際領域……宇宙工学と情報工学
(2) 解決策実行者が持つ技術力やデーターベースの優位性活用……インターネット誕生の地SFC
(3) 他の競合が参入できない仕組み……すでにwifi事業を行っている通信事業者は既存事業とカニばる

 というふうにSFC企画書形式小論文の3条件を兼ね備えており、うまく書けそうなことがわかる。
 
 こうしたアイディアを起こすと、

議論の整理……

共通の前提→二十世紀は、言論の自由の世紀といえる。多くの国々が独立を果たした結果、かつての宗主国にとって不都合な言論さえも自由に伝播されるようになった。
議論の論点→だが、共産主義国を中心に、いまだ言論の自由が制限され、情報の非対称に苦しむ人々も多い。

問題発見……

問題発見→このような事態が起こりうる原因としては、情報の主な伝達手段であるインターネットに代表される電波を独裁国家が管理しているためである。

原因分析……

原因A→国家による電波監理が可能になる背景としては、一つの基地局が電波の送受信をカバーできる範囲が半径3km圏内にとどまるためである。
原因B→こうしたネットワーク性が重要視されるインフラにおいては、規模の経済が働き、必然的に国家介入を招くことになる。
原因C→電波のカバーエリアの問題から、こうした規模の経済が働くがゆえに、経済的にも国家管理が合理的な選択となり、かくして言論の自由は抑圧されるのである。

解決策……

解決策→よって、こうした電波にたいする国家介入を防ぎ、それによる情報統制を防ぐには、電波の送受信カバーエリアが大きな衛星によるフリーWi-Fiを導入すれば良い。

解決策の吟味……

学際領域→こうした、宇宙工学と情報工学の学際領域を扱う研究は、SFCが得意とするところである。
競合優位性→また、日本で初めてインターネットを導入した大学としての、知的財産の集積もこうした取り組みを後押しする。
参入障壁→他にも、既存の通信事業者は、すでに実施しているwifi事業があるため、こうした利益相反する事業に手を出しにくい側面がある。
利害関係者検討→また、こうした取り組みにより、周辺民主主義国は安全保障上の懸念を払拭し、独裁国家の国民は自由を謳歌する一歩を手にすることが出来る。
他の解決策との比較→他にも、現地の独裁国家と協働するプロセスと比較して、追加投資のリスクが少ない点も魅力的である。

問3 あなたの発明したモノあるいはサービスの仕様と機能を文章(200字)で説明してください。

 これは、結論・根拠・具体例で書くべき問題である。

結論→私が発明したものは、一回飛ばすだけで、一つの国すべてをフリーWi-Fiエリアにできる人工衛星である。
根拠→このようなものを作った理由は、一部の独裁国家で、人々が情報の非対称性に苦しんでいることである。
具体例→たとえば、北朝鮮では、情報の非対称性に苦しむ多くの人々がいる。こうした人々にあまねく情報を伝播するための手段としてフリーwifi衛星は活用できる。

問2 あなたの発明したモノあるいはサービスを図で描いてください。

 基本的に図示問題については、線を重複させない、デッサン風ではなくスケッチ風にするなどが守られていれば大丈夫です。基本的に直線・概念図で書きましょう。

問1 あなたが発見した「問題」を簡潔に35字で説明してください。

 こちらも特段工夫は必要ないです。機能と実質がわかれば十分です。

 一回飛ばすだけで、一つの国すべてをフリーWi-Fiエリアにできる(機能:SVで書く)人工衛星(実質)

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