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慶應義塾大学SFC 総合政策学部 小論文 2009年 過去問

2009年 慶應義塾大学 総合政策学部 小論文 課題文

最近では,各政党がマニフェスト(政権公約)を掲げて,選挙を戦います。資料1(自民党『参議院選挙公約2007』の主要部分)と資料2(民主党『Manifesto』2007の主要部分)は自民党と民主党が2007年参議院選挙で発表したマニフェストです。資料1と資料2を比較して,次の問いに答えてください。

問1

 自民党も民主党も数多くの政策を掲げています。それらの政策に関する情報を集約して,横軸と縦軸からなる座標空間にまとめてみましょう。例えば以下の図では,A党の位置はA党が集団主義の傾向を著しく有し,どちらかといえばタカ派であることを示しています。この例を参考にして,次の問いに答えてください。1)あなたが横軸と縦軸のそれぞれの極にふさわしいと考える名称を,解答用紙の○一○に記入してください。2)自民党と民主党が掲げている政策をもとに,1)であなたが作った解答用紙の座標空間に,それぞれの政党の位置を,政党名とともに★印で示してください。3)そのような2つの軸を選んで座標空間を作った理由を,200字以内でまとめてください。

 

問2

 次の1)-4)の項目を考慮して,自民党と民主党のマニフェストを1200字以内で評価してください。

1)目指すべき社会の姿

2)目指すべき社会を実現するための具体的政策

3)精査kの実現可能性を支える根拠やデータ

4)言及されていない重要政策

1 美しい国の礎を築く ー成長を実感に!―

《新憲法制定を推進する》

001.新憲法制定の推進

 次期国会から衆参両院に設置される「憲法審査会」の議論を主導しつつ,平成22年の国会において憲法改正案の発議をめざし国民投票による承認を得るべく,新憲法制定推進の国民運動を展開する

《教育を再生する》

002.教員の資質・能力の向上

 「教員免許更新制」や不適格教員を教壇に立たせないようにするシステムを円滑に実施する。大学における教員養成の改善・充実,優秀教員の積極的な表彰,メリハリある教員給与体系などを実現する。

003.安全・安心な教育環境の整備

 学校施設の耐震化を推進する。また,24時間の電話相談体制を整備するなど,いじめの早期発見・早期対応に努めるとともに,子どもの安全を守る地域ぐるみの体制を整備する。

004.学校・家庭・地域の連携

 放課後などに子どもたちの居場所づくりを進める「放課後子どもプラン」,学校・家庭・地域の連携による「早寝早起き朝ごはん」運動や食育の推進に取り組む。また,保護者や地域の声が学校運営に直接反映される「コミュニティスクール」の設置を進める。

005.幼児教育無償化の検討と教育費負担の軽減

 「幼児教育重視の国家戦略」を展開し,幼稚園・保育所・認定こども園の教育機能を充実する。また,「幼児教育の無償化」を目指すとともに,奨学金事業の一層の充実に努め保護者負担の軽減を図る。

006.国際競争力に富む個性豊かな高等教育の展開

 国公私立大学の競争的な環境を整備し,世界的に魅力ある大学院教育や海外有力大学との連携など各大学の改革を支援する。産学や大学間の連携を推進し,大学・高等専門学校を「地域の知の拠点」とする。

007.特色ある私学教育の振興

 独自の建学の精神に基づく特色ある教育を展開している私立学校の一層の振興を図り,私学助成の充実に努める。また,多様な教育を展開する専修学校や各種学校の振興を図る。

008.「確かな学力」と「規範意識」の育成

 学習指導要領全体の見直し,習熟度別指導などの充実,優れた教員の養成・確保,全国学力・学習状況調査の適切な活用などを通じ子供たちに「確かな学力」を約束するとともに,規範や礼儀を教える。学校評価を一層推進し,教育水準の向上を目指す。

009.青少年の健全な育成

 健全な青少年を育成する社会の構築をめざし「青少年育成施策大綱」等に基づき,青少年の育成に係る施策を総合的・効果的に推進し若年層の職業観・勤労観及び職業に関する知識・技能の育成等を図るためキャリア教育等を一層推進する。また,非行や犯罪被害,有害情報から子供たちを守るため,「子ども安全・安心加速化プラン」に基づく関連施策を一層推進する。

010.豊かなスポーツ環境づくり

 わが国の国際競技力を向上させるとともに,誰もが身近にスポーツを親しむことのできる「生涯スポーツ社会」を実現するため,総合型地域スポーツクラブの育成などを進める。

《国の安全保障を強化する》

011.国家の安全保障政策の強化と官邸の司令塔機能の強化

 外交と安全保障に関する官邸の司令塔機能を強化するため,「国家安全保障会議」を内閣に設置する。

012.国家の情報機能の強化

 国家の情報収集・分析能力の強化を図り,的確な情報を活用して国民の安全を守る。また,秘密保全の強化策に取り組む。

013.安全保障の法的基盤の再構築

 個別具体的な類型に即し,集団的自衛権の問題を含め,憲法との関係を整理し,安全保障の法的基盤の再構築を行う。

014.国の防衛体制の整備と日米安保体制の強化

 防衛計画の大綱に基づき,防衛力の整備・強化を推進し,自衛隊の統合運用を進める。日米安保体制の強化のため,日米防衛協力を一層緊密なものとし,米軍再編を通じて,沖縄をはじめとする基地の地元負担を軽減する。また,自衛官の処遇等を改善するとともに自衛官が敬意と感謝の念を持たれるよう努める。

015.新たな脅威や多様な緊急事態への対処能力の強化

 弾道ミサイル防衛システムの配備を進め,大規模なテロ・ゲリラへの対策,NBC(核生物・化学)兵器及びサイバー攻撃対策を強化する。

016.技術開発と共同研究の抜本的な改革

 防衛技術・生産基盤の維持・強化を行い,わが国の技術レベルの向上に努める。

《行財政改革を断行する》

017.歳出・歳入ー体の財政構造改革

 歳出・歳入一体の改革により,2011年度には国・地方合わせた基礎的財政収支の黒字化を確実にするとともに,2010年代半ばにおける国・地方の債務残高対GDP比の安定的な引下げという中長期的な目標を達成しうる財政の確立を目指す。

口税制の抜本的改革本年秋以降,早期に本格的かつ具体的な議論を行い,平成19年度を目途に,社会保障給付全般や少子化対策に要する費用の見通し等を踏まえつつあらゆる世代が広く公平に負担を分かち合う観点から,消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する。

口公会計・「国家財政ナビゲーション」の整備公会計制度を整備し,国・地方共通の基準設定を進めるとともに,予測財務諸表作成及びシミュレーションに必要なコード番号の付与等を進めることにより,「国家財政ナビゲーション」を活用した政治主導の予算編成に資するよう取組む。

018.国家公務員の総人件費改革

 国の行政機関の定員については,平成22年度までに約19,000人(5.7%)を純減するとの目標を確実に実現する。

019.中央省庁改革の推進

 平成13年に行った中央省庁再編後の状況を検証し,行政改革の理念と哲学に照らしさらなる改革を進める。その際,地方分権の促進や道州制導入の議論を踏まえるとともに,地方支分部局についても,廃止,独立行政法人化,地方移管等を含む組織・業務の抜本的な見直しを進める。

020.公共サービス改革(市場化テスト)の推進

 「公共サービス改革法」に基づき,公共サービスの担い手を官と民で競争入札する「市場化テスト」の対象事業を拡大し,公共サービスの質の向上と経費削減を図る。

021.電子政府・電子自治体の推進

 電子政府・電子自治体による利便性・サービスの向上を実感できるよう,オンライン利用の促進をはじめとした取組みを推進する。

022.独立行政法人改革の徹底

 各独立行政法人の「中期目標期間終了時の見直し」を引き続き徹底的に行い,組織・業務全般について整理・縮小に努め,財政支出を削減するほか,公務員型独立行政法人の非公務員化を進める。さらに,各法人についてゼロベースの見直しを徹底的に行う。

023.公益法人改革の促進

 平成20年より施行される新制度への安定的な移行に向けて,着実に準備を進めることとし,政令などのルールの整備を図るとともに,成熟化社会における非営利活動の重要性に鑑み,その促進を図る観点から,適切な税制改正を行う。

024.時代のニーズに応える新郵政事業の展開の支援

 民営化後においても,国民共有の財産である郵便局ネットワークの水準,郵便・貯金・保険のサービス水準等を維持するとともに,新たな時代や地域,利用者の要請に応える郵政事業の展開を支援する。

025.地方の行政改革の推進

 地方公務員の定数の削減・給与の適正化や公共サービス改革の推進等を図る。

《公務員制度改革を推し進める》

026.公務員制度改革

 公務員の人事評価に「能力・実績主義」を導入するとともに,各省庁による再就職幹旋を禁止し「官民人材交流センター」を設置する。さらに,採用から退職までの公務員の人事制度全般について検討し,「国家公務員制度改革基本法」(仮称)を次期通常国会に提出する。また,公務員の労働基本権その他の公務員に係る制度のあり方について,幅広く検討する。

《道州制導入を推進する》

027.道州制の導入の推進

 道州制を国家戦略と位置づけ,人口減少,少子高齢化,国際競争の激化に対応する究極の構造改革として推進する。北海道特区を先行モデルとして,道州制の推進を図る。

《地方分権を進める》

028.地方分権改革の推進

 国と地方の役割分担の徹底した見直しにより,3年以内に「新地方分権一括法案」を提出する。地方分権改革の推進に応じて地方の行政体制を整備する。また,国と地方の役割分担や国の関与のあり方の見直しに応じ,補助金交付税,税源配分の見直しの一体的な検討を進める。

029.地域間・地方自治体間の財政力

 格差の縮小必要な交付税の総額を確保し,全国どの地域でも一定水準の行政サービスを提供するとともに,地域間・地方自治体間の財政力の格差を適切に調整する。また,法人二税を中心に税源が偏在するなど地方団体間で財政力に格差があることを踏まえ,地方の自立を促しその安定した財政基盤を構築する観点から,地方の税財源を一体的に検討していく。

《政治改革・党改革・国会改革ヘ不断に努力する》

030.政治資金の一層の透明化

 資金管理団体の不動産所有に対する規制や事務所費等の透明性を高めるなど,コンプライアンス(法令遵守)を強化する。

《身近な安全・安心な生活のために》

033.地震・防災対策の推進

 足元から始める国民運動の継続,大規模災害への備え,建築物の耐震化の促進,迅速・的確な防災情報の提供,防災関連施設の整備災害応急体制の整備,被災地の復旧・復興支援及び国際防災協力の推進等を重点に,防災関連施策を効果的かつ戦略的に実施する。

034.災害に強い安全・安心の地域づくりの推進

 各種災害から国民の生命,財産を守るため水害・土砂災害対策,津波・高潮対策,道路等の建造物の耐震化,密集市街地のリノベーション,基幹的広域防災拠点の整備及び運用体制の構築や地震監視機能の強化,緊急地震速報や土砂災害警戒情報の一般国民への提供など,総合的な対策を推進する。

035.消防団等による地域防災力の強化

 大規模地震対策の強化やテロ対策・国民保護の充実を図る。また,世界最先端の災害緊急情報伝達・収集ネットワークを構築する。さらに,消防団や自主防災組織の充実により地域防災力を強化するとともに,高度消防・救

2美しい社会と暮らしのためにー成長を実感に!ー

031.首長の多選禁止

 首長の多選による権限の肥大化を防ぐため知事や政令指定都市市長の4選目については,党公認推薦を行わないこととしているが,連続4選目の立候補の禁止を法制化するとともに,一般の市町村長の多選については,条例により禁止できるよう慎重に検討を進める。

032.党改革・国会改革のさらなる断行

 一人でも多くの国民に政治に参加していただくために,誰でも立候補できる候補者公募制度の推進を行い,新しいスタイルの政治形態を模索する党員を獲得し,人材の育成を行うなど,開かれた党運営のため,党改革を断行する。また,国会については,国会事務局のスリム化等,国会改革を推進する。急救助体制の全国的整備を図る。

《身近な安全・安心な生活のために》

033.地震・防災対策の推進

 足元から始める国民運動の継続,大規模災害への備え,建築物の耐震化の促進,迅速・的確な防災情報の提供,防災関連施設の整備災害応急体制の整備,被災地の復旧・復興支援及び国際防災協力の推進等を重点に,防災関連施策を効果的かつ戦略的に実施する。

034.災害に強い安全・安心の地域づくりの推進

 各種災害から国民の生命,財産を守るため水害・土砂災害対策,津波・高潮対策,道路等の建造物の耐震化,密集市街地のリノベーション,基幹的広域防災拠点の整備及び運用体制の構築や地震監視機能の強化,緊急地震速報や土砂災害警戒情報の一般国民への提供など,総合的な対策を推進する。

035.消防団等による地域防災力の強化

 大規模地震対策の強化やテロ対策・国民保護の充実を図る。また,世界最先端の災害緊急情報伝達・収集ネットワークを構築する。さらに,消防団や自主防災組織の充実により地域防災力を強化するとともに,高度消防・救急救助体制の全国的整備を図る。

036.犯罪のない世界ー安全な国づくり

 わが党が「治安の危機的状況を脱する」と宣言し発表した「総合的な治安対策」を完全に実施し,世界一安全な国の復活を実現する。

口銃器や薬物の対策を徹底し,暴力団など組織犯罪対策を強力に推進する。

口「地域安全安心ステーション」推進事業の実施など,子どもを取り巻く環境の安全を確保する。

口防犯ボランティア活動の促進など国民的な防犯機運を醸成し,地域の犯罪抑止力を強化する。

口更生保護制度の改革や強靭な保護観察の実現などにより,再犯防止を徹底する。

口振り込め詐欺など匿名性の高い知能犯罪や社会的弱者をねらった犯罪への対策を強化する。

口サイバー犯罪に適切に対処するための法案の早期成立を図り,安全・安心なインターネット空間づくりを推進する。

口新宿歌舞伎町刷新プランをモデルに,健全で魅力あふれる繁華街・歓楽街の再生を推進する。

□平成16年に約25万人であった不法滞在外国人を5年間で半減するという目標を達成する。037テロ対策の推進

037.テロ対策の推進・海上保安体制の充実強化

 国際社会の脅威であるテロから国民を守るため、出入国管理、交通機関や港湾、空港等重要施設における警戒警備を徹底する。また,海洋権益の保全や沿岸水域の監視警戒のため、老朽化した巡視船艇・航空機の代替整備や人的整備とともに効果的・機動的な運用を図る。

038.公共交通の安全対策の強化

 ヒューマンエラーによる公共交通の事故・トラブルの頻発する事態に対処し、陸・海・空の公共交通の安全対策を強力かつ総合的に推進する。

039.飲酒運転の根絶

 平成24年までに交通事故死者数を5,000人以下とし、世界一安全な道路交通の実現を目指すため、高齢者の交通事故防止対策、交通安全施設の整備等の総合的な交通安全対策を推進し、指導取締りの徹底、飲酒運転の根絶に向けた取組みをはじめとした悪質・危険運転者対策を強化する。

040.犯罪被害者対策の推進

 犯罪被害者等基本計画を踏まえ、犯罪被害者やその遺族に対する支援の充実等を図るための施策を推進する。

041.多重債務者問題の解決

 3年以内に消費者金融等の上限金利を引き下げ(29.2%→15~20%)、返済能力を超えた貸付の禁止を徹底する。また、業者の参入・行為規制、説明義務の強化等により、新たな多重債務者をゼロにし、悪質業者の根絶を図る。

042.「振り込め詐欺」被害者の救済と悪質商法の被害防止

 「振り込め詐欺」などの被害金を簡易かつ迅速に返還するための「振り込め詐欺被害者救済法案」の早期成立・施行を目指す。また,悪質商法の被害を防止するため、最近の被害状況を踏まえた取引ルールの見直しを進めるとともに、悪質業者の取締りを一層強化する。

043.自殺防止総合対策の推進

 「自殺総合対策大綱」に基づき、一人でも多くの自殺を考えている人を救うとともに、自殺者の親族等への支援の充実等を図るため、自殺防止対策を総合的に推進する。

044.住宅・建築物等の身近な安全・安心の確保

 改正建築基準法などにより、耐震偽装問題の再発を防止し、消費者保護の徹底を図る。また、エレベーターや回転ドア、遊戯施設の安全確保対策、住宅・建築物の耐震改修を促進するための諸施策を積極的に推進する。

045.ー体的・総合的なバリアフリー化の推進

 「どこでも、だれでも、自由に、使いやすく」というユニバーサルデザインの考え方を踏まえ、公共交通機関、住宅、建築物、歩行空間,都市公園などを通じた一体的・総合的なバリアフリー化を推進する。

046.水俣病、原爆被爆者、アスベスト、公害健康被害者対策の推進

 水俣病問題の解決に向けて、認定基準を満たさないものの、救済を必要とする方々の救済策実現の可能性を開く環境整備を行うとともに、認定審査会による認定基準を満たす方々の早急な救済の同時実現を図る。人類唯一の被爆国であるという事を踏まえ、被爆者の方々への支援策の充実について早急に検討を進める。さらに、アスベスト、公害健康被害者対策を着実に推進する。

047.「食育」ー食べる・つくる・育むー

 国民の心と体の健康を守り、豊かな人間性を形成し、健全な食生活を実現するため「食育基本法」に基づき「食育」を推進する。「食事バランスガイド」を活用した「日本型食生活」の普及や「教育ファーム」等の農林業体験活動や地産地消を進め、「食育」を国民運動としてさらに展開する。

048. 食品の安全確保

 BSE問題、輸入食品の残留農薬問題への対応等、食の安全確保や食品健康影響評価等に万全を期し、リスクコミュニケーションの充実を図る。

049.渇水対策で水資源の確保

 わが国は決して水資源に余裕があるわけではない。加えて,地球温暖化等に起因する降雪量の減少などの気候変動により,近年は渇水の危険性が増大している。このため,節水意識の高揚や既存ストックの有効活用等渇水対策を検討し,水資源の安定的確保を図る。

050.3Rを通じた持続可能な資源循環

 「もったいない」の精神を活かし,「3R」(リデュース,リユース,リサイクル)の取組みを,レジ袋削減をはじめとして,国民運動として展開する。新たな循環型社会基本計画の策定,各種リサイクル法の強化等を進め,バイオマスと廃棄物エネルギーの利用を徹底するとともに製品のライフサイクル全体における環境負荷の最小化を推進し,循環型社会の構築を加速する。

051.生活環境対策の充実・強化

 「全国ごみ不法投棄監視ウィーク」を設けるなど,不法投棄対策を一層強化する。漂流・漂着ゴミ対策を推進するため,地方公共団体への支援を進める。また,工場跡地等の土壌汚染について,調査・浄化対策を着実に進めるとともに,法改正を含め土壌汚染対策制度の見直しを行う。大都市の大気環境改善のために,自動車排ガス対策やヒートアイランド対策を一層推進する。

052.美しく活力のある自然と共生する地域づくり

 「里地・里山」「里海」などの美しい森や豊かな水辺づくり,生物多様性の保全や希少な野生生物の保護を進める。また,わが国の美しい自然が大切に守り活用すべき貴重な国民の共有財産であることを体感する「エコツーリズム」を国民運動として推進する。

053.安全・安心な情報通信社会の構築

 地域の児童の安全を確保するため,電子タグ等を利活用した「子供見守りシステム」の普及を推進し,安心・安全な地域社会を実現する。また,情報通信ネットワークを安心して利用できるようインターネット上の違法・有害情報やウイルス,迷惑メール等への対策を進めるとともに,政府・地方公共団体,重要インフラ,企業のセキュリティ対策を充実する。

054.製品安全対策の強化

 生活の身の回り製品による事故が相次いでいることを受け,「消費生活用製品安全法」の改正を行い,事故情報の報告・公表制度を創設したが,今後は,法律を厳正に運用するとともに,製品安全に関する消費者向け広報や学校での安全教育の強化等を図る。

055.国民にとってより身近で信頼できる司法の確立

 全国どこでも紛争解決の情報・サービスを受けられる日本司法支援センター(法テラス)をより身近で使いやすいものにし,国民参加による裁判員制度の実施に向け法教育の推進を通じ,司法を国民にとって分かりやすく信頼できるものにする。056.国民の紛争解決の多様化「隣接法律専門職種」の参加による民間紛争解決サービス認証制度「かいけつサポート」を整備し,国民の紛争解決の多様化を図る。また,司法と行政の双方に連なる準司法手続について,内閣に省庁横断的な体制を新たに設け,抜本的な改革を推進する。

《日本型社会保障制度を構築するために》

057.医師不足問題への早急な対応・地域医療の再構築

 全国各地の医師不足の声を真剣に受け止め「地域の医療が改善されたと実感できる」実効性のある緊急医師確保対策を講じる。

口緊急臨時的に医師を派遣する国レベルのシステムを構築し,先に医師不足地域に対して第一陣を派遣したところであるが,今後とも地域からの要請を受け,積極的にこの緊急医師団を派遣していく。

口医師が不足している地域や診療科で勤務する医師の養成増を行う。また,臨床医を養成する医育機関のあり方についても検討する。

口研修医が都市に集中することを是正するため臨床研修病院の定員の見直しを図る。

口病院に勤務する医師の過重労働を解消するための勤務環境の整備を進める。

口女性の医師などが働きやすい職場環境の整備を促進する。

口患者にとって安全・安心な医療の確保や不幸な事故の再発防止に資するために,医療事故の原因調査などの仕組みを創設する。

058.救急医療の拡充

 地域医療が国民の安心の基盤としてさらにその機能を発揮できるよう,救命救急センタードクターヘリ導入促進事業等に対する助成や小児初期救急センターの整備等,病院や開業医等すべての医療関係者の参加の下で小児救急医療体制をはじめとする救急医療体制の一層の充実を図る。

059.国民が安心して受けられる医療の確保

 国民が安心して良質な医療を受けることができる体制を構築していくため,先般成立した医療制度改革法に基づき,新たな高齢者医療制度の創設など,超高齢社会を展望した医療保険制度体系の見直しを行うとともに,医師確保対策の推進のほか地域における医療の連携体制の構築や医療情報提供体制の充実など質の高い医療サービスが適切に受けられる体制整備を進める。

060.社会保険庁解体の断行と年金記録問題への徹底対応

 社会保険庁の親方日の丸的感覚によって引き起こされた度重なる不祥事を踏まえ,国民の信頼を回復するため,社会保険庁を廃止・解体し,6分割する。これにより,公的年金についての責任は今後とも国が担いつつ,その運営実務は,社会保険庁の旧弊を一掃し,新たな非公務員型の新法人(日本年金機構)に行わせることとする。また,新法人の業務についても,民間委託を積極的に行い,一層の合理化・効率化とサービスの向上を図る。また,すべての被保険者に対して「ねんきん定期便」を送付するほか,住民基本台帳ネットワークとも連携し,コンピュータシステムの刷新やカードシステムの導入など,平成23年度にも新たな年金記録管理システムの構築を図り,情報提供を強力に推進していく。政府が管理する年金記録のうち,基礎年金番号に統合されていない約5,000万口については1年以内にすべての名寄せを完了するなど直ちに徹底的に精査をする。また,全国民が本来受け取ることができる年金を全額間違いなく受け取れるようにするため,5年の時効を超えた場合でも受給可能とし,これにより年金の確実な給付を行う。このような問題を起こしてきた社会保険庁の責任は極めて重大であり,問題発生の原因や責任の所在についての調査・検証を早急に行うなど,政府・与党一体となって年金記録問題に徹底的に対応し,年金に対する国民の不安を解消する。

061.将来とも安定した年金制度の構築

口年金制度が将来にわたって国民の老後の生活を支える柱となるよう,平成16年の年金改革において構築された枠組みの下,年金財政を検証し,少子高齢化の進展などの社会経済情勢の変化の中でも安定した制度の運営を行う。

口官民の公平性や制度の安定性を確保し,厚生年金と共済年金の一元化の早期実現を図るため,被用者年金一元化関連法案の早期成立に全力をあげる。また,基礎年金の国庫負担の割合を平成21年度までに2分の1へ引き上げるため,所要の法整備を行う。

062.介護保険制度の着実な実施で老後不安の解消

 介護保険制度の定着を図るとともに,高齢者の方々がより長く,元気に生活を楽しめるよう,介護予防を推進する。また,できる限り住み慣れた地域での生活が継続できるよう,地域密着型サービスなどを拡充し,「地域ケア」体制を構築する。同時に,認知症高齢者対策や,ユニットケアの推進等による施設ービスの質の向上にも積極的に取り組む。

063.健康で安心できる国民生活の確保

口わが党の取組みにより,がん対策基本法に基づく総合的な対策が進められている。今後とも「がん対策推進基本計画」に基づき放射線治療や緩和ケアなどの充実を図る。

口新健康フロンティア戦略を着実に推進し「メタボリックシンドローム克服」や「がん克服」など,健康寿命を延ばし,生涯現役で充実した人生を送るための施策を進め,「健康国家」の創設に向けた挑戦を続ける。また,生涯を通じた8020運動の推進を行つ)。

口肝炎の早期発見,早期治療,治療水準の向上を図るため,検査体制の充実,安心して受診できる医療の確保など,総合的な肝炎対策に取り組む。

口新型インフルエンザの脅威から国民を守るため医療体制の確保,抗インフルエンザ薬やワクチンの確保など,万全の対応を講じる。また,予防接種の励行や発生状況の監視,必要なワクチンの確保などを通じてはしか等の集団発生や感染拡大の防止に努める。

口世界最高水準の医薬品・医療機器を迅速に国民に提供し,関連産業を日本の成長牽引役としていくため,医薬品・医療機器の研究開発から販売・使用に至るまでの一貫した施策を推進する。

064.障害者施策の充実・拡充

 障害者施策については,障害者サービスの利用をさらに促進するため,利用者負担の軽減や事業者への激変緩和など,1,200億円の特別対策を実施したところである。今後は,障害者福祉施策の充実・拡充を目指しつつ「障害者自立支援法」の円滑な運用のための制度の見直しを含め,障害のある方が安心して暮らせるよう取組む。

《女性と子育てにやさしい社会をつくるために》

065.子育て家庭支援対策の拡充

 2030年以降の若者人口の大幅な減少を視野に入れ,本格的に少子化に対抗するため,すべての子ども,すべての家族を,世代を超えて国民みんなで支援する「国民総参加の子育てに優しい社会」の実現を目指し,「子どもと家族を応援する日本」という重点戦略を策定する。

066.乳幼児加算の創設,ファミリー・サポート・センター等子育てを地域社会で支える体制づくり

口少子化の流れを変えるため,子どもを持つこと,育てること自体に喜びや大きな価値を感じることができる社会の実現を目指し,先般の児童手当法改正において乳幼児加算を創設し3歳未満の児童に対する手当額を一律1万円とした。

口生後4ヶ月までの全戸訪問(こんにちは赤ちゃん事業)の実施,「子育てひろば」など地域の子育て支援拠点の拡充,「放課後子どもプラン」の全小学校区への普及,「ファミリー・サポート・センター」による地域での子育ての支え合いや「子育てパパ応援事業」による父親の育児参加の推進にも取組み,家庭における子育てを地域社会で支える体制を構築する。

067.待機児童ゼロ作戦の推進と延長保育など多様な保育サービスの拡充

 「待機児童ゼロ作戦」を推進した結果,保育所の受け入れ児童数を平成16年度までに15.6万人増加させることができたが,引き続き,待機児童の解消に向けて取り組む。また,延長保育,休日保育,一時保育や家庭的保育(保育ママ)等の多様な需要に対応した保育サービスを拡充する。

068.障害児,病児・病後児保育の拡充

 障害児保育や,病児・病後児の保育のニーズの高まりに対応するため,障害児の受け入れに当たっての職員の重点配置など地域の実状に応じた地方自治体の取組みや,個々の保育所における病児・病後児保育の実施など保健環境向上の取組みに対する支援を充実する。

069.子育てと仕事の両立のための環境づくり

 先般の雇用保険法の改正により育児休業給付を休業前の賃金の4割から5割に引き上げるとともに,育児休業取得者等に対して企業独自の給付を行った事業主に対する助成制度を創設した。これに加えて,育児休業や子育て期の短時間勤務など子育てと仕事の両立を支援する制度を利用しやすい職場環境づくりや事業所内託児所への支援を推進する。

070.虐待から子どもたちを守る

 児童相談所や市町村の体制の一層の強化を図り,地方自治体と,警察,教育機関などの関係機関,地域住民が力を合わせて,児童虐待のない社会を目指す。また,配偶者からの暴力被害者への施策については,再チャレンジ支援総合プランにも盛り込み,対策の充実を図る。

071.子どもたちが適切に養護を受けられる仕組みの充実

 虐待などにより家庭において養育を受けることが困難な子どもたちを支えるため,里親施設などの社会的養護の体制整備を推進する。また,施設内虐待の防止等のため,子どもの権利擁護の強化のための仕組みを導入する。

072.ワーク・ライフ・バランスのとれた生き方の実現

 働く人が子育てとの両立など仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)のとれた生き方を選択できるよう,長時間労働の是正やテレワークの推進など働き方の改革を進める。また,働く人の健康や生活にも影響を与えている深夜営業等のあり方についても検討する。

073.女性の意欲・能力を活かせる環境づくり

 出産・育児期を通じてキャリアの継続に向けての支援を強化するとともに,子育てしながら再就職を希望する方からの相談に応じる「マザーズハローワーク」を全国展開する。また,母子家庭等の自立を促進するため,子育て・生活支援,就労支援,養育費の確保経済的な支援等の総合的な母子家庭対策を推進する。

074.特別支援教育のさらなる推進

 発達障害を含む障害のある子どもの能力や可能性を最大限に伸ばすため,幼稚園や高等学校も含め就学前から就労まで一貫した支援体制の構築を推進する。また,特別支援教育の推進のための教職員配置の充実を図る。

《再チャレンジと努力する人が報われる社会をつくるために》

075.「チャンスにあふれ,何度でもチャレンジが可能な社会」の構築

 様々な事情や困難を抱える人たちも含め,挑戦する意欲を持つ人が,就職や学習に積極的にチャレンジできるよう,「再チャレンジ支援総合プラン」を推進する。

076.若者の雇用機会の確保

 就職氷河期に遭遇し,年長フリーターとなった若者の正社員化に向けて,キャリアコンサルティング機会の提供,求人ニーズが高い分野の職業訓練,トライアル雇用の活用,職業能力評価制度の整備等の対策を講じ,人手不足感の高まっている中小企業とのマッチングを進める。

077.団塊世代を活用した「新現役チャレンジプラン」の創設

 中小企業の新事業展開を支援するため,団塊世代をはじめとするシニア人材(新現役)が有する技術・ノウハウ等が中小企業や地域で活用されるよう,「新現役チャレンジプラン(仮称)」を創設し,○大企業から中小企業へ,C2大都市から地方へ,3海外から国内へ3つの潮流を作り出す。また,中小企業大学校等を活用し,地域の経営力の強化を図る。

078.団塊世代の意欲や活力を活かしその技能・技術を次世代に継承できる仕組みづくり

 大都市部で定年等を迎え,ふるさとで再就職を希望する方を支援するとともに,起業に挑戦する団塊の世代を資金面でサポートする。さらに,団塊の世代が活躍できる新たな職場の開発を進め,仕事を通じ意欲と能力を活かせるようにする。また,ものづくりの現場を支えてきた団塊の世代の熟練した技能・技術を,次世代を担う若者等に円滑に継承する取組みについて,行政機関,産業界,教育界など関係者一体となって進める。

079.高齢者の活躍の場の一層の拡大

 高齢者が一層活躍できるよう,募集・採用に際しての年齢制限を禁止し,年齢にかかわりなく仕事に挑戦できる社会を目指す。特に「70歳まで働ける企業づくり」を目指す事業主をモデル事業で後押しする。また、高齢者が生きがいを持って働いていけるよう、シルバー人材センターの一層の活用や農林漁業への就業を支援する。

080障害者の就労支援の抜本的強化

 障害者が活き活きと働くことができる社会を目指し、企業や官公庁における障害者雇用に関する理解の促進や働く環境の整備、障害者向けの会社(特例子会社)の設立等を進める。また、就業面と生活面の一体的な支援を行う「障害者就業・生活支援センター」をすべての障害保健福祉圏域に設置するとともに、ハローワークを中心とした「チーム支援」の体制・機能を強化する。官公庁において、障害者が一般雇用に向けて経験を積む「チャレンジ雇用」を拡大する。こうした取組みを通じて障害者も健常者もともに働き、暮らす共生社会を形成するための支援ネットワークを構築する。

081.働く人の公正な処遇に向けた取組みとパート労働者の待遇改善

口労働者派遣及び請負の不正に対する監督の強化、雇用対策法の改正による外国人の雇用状況に関するハローワークへの報告の義務化、研修・技能実習制度の適切な運用の徹底など働く人の労働条件の確保を図るとともに、改正パート労働法の着実な施行を通じ、均衡待遇の確保や正社員への転換を進める。

口パート労働者をはじめとする勤労者の賃金を「底上げ」するため、39年ぶりに最低賃金法を改正し、適切な引上げを早急に実現する。あわせて、中小企業における賃金引上げや自営業者の活性化に向けた環境を整えるため、下請取引の適正化、生産性向上を支える人材の確保・育成等を強力に進める。

口働き方が多様化する中で、「一般雇用」と「パート雇用」・「有期契約雇用」・「派遣雇用」・「高齢者再雇用」等の雇用形態に適切に対応した政策を展開し、一人ひとりの働き方に応じた公正な処遇を実現する。その上で、個々の働き方の実態を正確に表す呼称が定着するよう進める。

082.地域雇用対策の推進

 「地域雇用開発促進法」の改正により、雇用情勢が特に厳しい地域での雇用機会の創出を支援するとともに、地域自らが行う魅力的な雇用の場の創出のための取組みを支援するなど、地域雇用対策を積極的に推進する。

083.中小企業金融の拡充・強化

 相対的にリスクが高い中小企業に対する金融支援の枠組みを強化する「流動資産担保保証制度」など無担保や無保証で融資を行う制度の強化、新たな挑戦を行う者の事業開始段階の返済負担を軽減する融資制度の推進、資金需要が発生した時に迅速な信用供与・資金提供を受けられる仕組等を実現する。また,「再チャレンジ支援融資」などを活用して、事業者を積極的に応援する。

《地域を活性化するために》

084.構造改革特区の推進

 各種の規制の特例措置に関する地方公共団体や民間事業者等からの提案を積極的に実現する。また、特区において講じられた規制の特例措置については、評価の結果に応じ、全国展開等を図る。

085.地域再生の推進

 「地域再生計画」に基づく地域の自主的・自立的な取組みを支援するため、地域再生を担うひとづくり・人材ネットワークづくり、補助金改革、民間のノウハウ・資金等の活用を政策の3本柱とし、主要政策分野における支援施策をまとめた「地域再生総合プログラム」を推進する。

086.地域資源等を活用した中小企業の活性化

 中小企業が新商品・新サービスを開発し販売する取組みを「中小企業地域資源活用促進法」を中核に支援し、5年間で1,000件の新事業を創出する。また、地域中小企業応援フアンドを積極的に創設し、地域の中小企業の活力を引き出す。さらに、人材の確保・育成技術・技法を活用した商品開発等を通じて伝統的工芸品産業の振興に取組む。

087.企業立地の促進等による地域の活性化

 所得と雇用を創出する企業立地を促進するため,産学官連携による地域における人材育成戦略的な産業インフラの整備や企業立地に係る規制,諸手続の緩和の一層の合理化を図る。

088.デジタル・ディバイドの解消

 地理的な条件に関わらず,等しく医療や教育などのサービスを受けることができるネットワーク基盤を整備するため,民間事業者や地方公共団体等によるブロードバンド・ゼロ地域解消に向けた取組みを支援する。

089.中心市街地の活性化によるにぎわいの創出

 まちなかへの都市機能の集積の促進や都市機能の適正立地により,高齢者をはじめ多くの人々に暮らしやすいまちとなるよう,歩いて暮らせるまちづくりを進めるとともに,少子高齢化や安全・安心に対応した商店街の意欲的な取組みに対して支援する。

090.観光立国の実現

 「観光立国推進基本法」の制定を踏まえ,国際会議の誘致等を含め,ビジット・ジャパン・キャンペーンの高度化により外国人観光客の訪日(2010年に外国人旅行者1,000万人訪日)を促進するとともに,観光ルネサンス事業の拡充,ニューツーリズムの創出と流通の促進等により,魅力ある観光地・観光産業の創出を図る。また,国際観光振興等に効果的な総合エンターテイメント導入の検討を進める。

091.科学技術による地域製造産業再生や地域活性化

 地域産業の再生に資するナノテクノロジー・材料分野などの研究開発を進めるとともに,地域クラスターの形成など地域における科学技術を振興することにより,地域イノベーションを強化し,活力ある地域づくりに貢献する。

092.地域中小企業再生ネットワークの創設

 中小企業再生支援協議会・再生ファンド等を一体的に連携させる「地域中小企業再生ネットワーク」を創設し,人材派遣等の支援機能を強化する。また,信用保証協会等の積極的な活用を図るなど,中小・小規模企業の再生や再チャレンジの取組みを支援する。

093.頑張る地方応援プログラムの推進

 独自のプロジェクトを自ら考え,前向きに取り組む自治体に対して,3,000億円程度の地方交付税措置を行い,地域の活性化を推進する。

094.「ふるさと」を大切にする気持ちを支援

 「ふるさと」はわれわれの心の中にあり,それを大切にする気持ちは尊重すべきものである。このような気持ちからなされる「ふるさと」への貢献を支援するため,税制や寄付金のあり方などを含め,その方策を検討する。

095.入札契約制度の改革と建設業の活力の回復

 公共工事品質確保法による入札契約制度の改革などを通じて,公正な市場環境の整備を図るとともに,地域の経済や防災力を支える重要な担い手である中小・中堅建設業の経営基盤の強化を促進することにより建設業の活力の回復を図る。

096.コミュニティビジネス支援

 人材育成や資金調達等における経営支援,ネットワーク構築等を通じてコミュニティビジネスを支援する。

097.システム効率化・集中化の推進中央政府が率先して人事,給与,会計などの間接部門の業務システムについて統合・一元化し,地方移転や業務自体の民間委託を進めこれにより,政府の業務・システムの抜本的な効率化と地域ICT(情報通信)産業の振興を図る。

098.沖縄振興と沖縄科学技術大学院大学構想の実現

 沖縄経済の自立を目指し,産業・科学技術の振興,雇用の創出,情報通信産業の集積,社会資本の整備等に取組み,また,沖縄科学技術大学院大学構想を着実に推進し,世界最高水準の教育・研究を実施する。

《地域コミュニティを振興するために》

099.コミュニティ基本法の制定等による地域コミュニティ活動の支援

 パブリック・マインドや地域社会の連帯の再生を図るため,地域の町内会や小学校区,集落,スポーツ少年団などが防犯・防災活動や青少年育成活動などを実施する際,公的な機関や民間企業が支援・参加する環境を整備する必要がある。このため,「コミュニティ基本法(仮称)」を制定し,総合的なコミュニティ振興策を講じる。

100.NPOの育成・支援

 NPO)の健全な発展を促進するため,認定NPO法人制度の要件緩和など税制の検討を行うとともに,NPO法人の信頼性を高めるため情報公開制度の整備を進めるなど法改正を行う。

101.都市と農山漁村の教育交流(山村留学)等の全国展開

 都市と農山漁村の児童生徒がまとまった期間相互に交流し,いわゆる山村留学など宿泊合宿による授業を行いつつ自然体験活動等を行うプログラムを全国に展開し,子どもの社会性・連帯感を醸成するとともに,地域資源の再発掘等による地域活性化にも貢献する。

《伝統・文化を伝承するために》

102.「美しい国」の実現に向けた文化芸術の振興文化財の保存・整備を充実し,これを活用した地域活性化の取組みを支援する。また,子どもたちが芸術文化や伝統文化に親しむ機会を拡充する。

《イノベーション推進のために》

103.「科学技術創造立国」による国際競争力の強化

 イノベーションの創出を通じてわが国の競争力のより一層の強化を図るため,25兆円の政府研究開発投資を掲げた第3期科学技術基本計画や「イノベーション25」に基づき、科学技術への投資を充実する。

104.基礎科学・基礎研究の振興と国家基幹技術の開発

 研究者の自由で独創的な発想に基づく基礎科学・基礎研究や,重点目標を戦略的に設定した基礎研究を進めることにより,イノベーションの創出につなげる。H-IAロケットをはじめとする宇宙輸送システム,世界最高性能の次世代スーパーコンピューター,海洋地球観測探査システム等の研究開発を進め,国家基幹技術の開発を推進する。

105.世界をリードするイノベーション創出人材の育成

 理数好きな子どもの裾野を拡大し,伸びる子をさらに伸ばす理数教育の充実,若手・女性研究者が活躍できる環境の整備等を進めることにより,イノベーション創出を担う人材を育成する。

106.科学技術による環境問題の克服と経済成長の両立

 科学技術と原子力の研究開発を同時に進め環境・エネルギー問題の克服を目指す。独創的・先端的な基礎研究の充実や,ライフサイエンス,情報通信,ナノテクノロジー・材料等の研究開発を戦略的に進める。

107.地理空間情報を高度に活用する社会の構築

 地理空間情報活用推進基本法の成立を受けて国民生活に深く浸透している衛星測位と地理情報システムの政策連携を強化し,国土空間データ基盤(NSDI)の形成を産学官一体となって推進する。また,登記所備付地図の整備事業を強力に推進する。

108.宇宙基本法の制定と宇宙産業の育成

 宇宙基本法(仮称)を制定し,宇宙開発戦略本部を設置することにより,宇宙開発に関する施策を総合的かつ計画的に推進する。これにより,宇宙の利用・産業化を積極的に進め国際競争力のある宇宙産業の育成に努める。

《成長力を強化するために》

109.経済成長戦略の確実な実行

 人口減少下でも持続的,安定的に民間需要主導で成長する「日本型経済成長モデル」を実現し,実質で2%台半ばの経済成長を目指す。これを実現するため,「経済成長戦略大綱」を改定・強化し,成長に向けた政策を力強く実行する。なお,税制改正に当たっては,経済活力の維持・向上と国際競争力強化の観点を重視する。

110.M&Aルールの点検

 企業買収を取り巻く環境の変化に対応したM&Aに関する公正なルールの点検・整備を行う。

111.安心して投資できる金融・資本市場の整備

 横断的で隙間のない規制で投資者保護を実現し,「貯蓄から投資へ」の流れを加速させる。さらには,わが国市場の魅力を向上させるため,市場制度・参加者の競争力を強化するなど,公正・公平な取引の拡大と「自由と規律」のバランスのとれた市場の構築に向けた改革を進める。

112.規制改革の推進

 官製市場や国民生活,産業活動に対する各種の規制については,各般の要望に基づき改革を進める。また,法律による規制の新設審査については厳格な審査を行う。

113.競争政策の充実

 カルテル・入札談合事件への対応のほか,不当廉売,優越的地位の濫用等による買いたたきや,下請け代金の不当な減額等の下請法違反行為,消費者を誤認させる不当表示など様々な事案へ厳正に対処するため,公正取引委員会の体制の強化充実を図る。また,改正独占禁止法の見直し規定に従い審判制度のあり方等について抜本的な見直しを行う。

114.世界トップクラスのコンテンツ産業の育成,感性価値創造の推進

 日本文化を発信するコンテンツ産業の振興を加速的に進める。また,映画,アニメ,ゲーム,音楽,マンガ等の「日本発ポップカルチャー」をさらに進展させるため,わが党独自の基本戦略を本年度中に取りまとめる。さらに,日本人の繊細で創造的な感性を活かし作り手と使い手が共創するものづくりやサービス活動を推進する。

115.知的財産戦略の展開

 民間活力の活用,外国特許庁との協力推進等により,2013年までに世界最高水準の迅速かつ効率的な特許審査を実現する。また,ひとつの発明が世界中で円滑に特許保護される「世界特許」の実現に向けて,「特許審査ハイウェイ」の拡大,特許制度の国際的な調和を目的とした「実体特許法条約」の実現に取り組むとともに,模倣品・海賊版の拡散を防止するため,「模倣品・海賊版拡散防止条約」の早期実現を目指す。

116.ものづくり産業の競争力強化

口ロボット・新世代自動車・航空機・宇宙衛星などの新しいものづくり産業の創造を図るとともに,国内の立地環境整備や技術の適切な管理・強化を推進する。

口「環境・省エネ」技術との組み合わせで燃費性能等を抜本的に向上させた次世代環境航空機の開発・導入,バイオの自動車燃料や化学製品の開発・普及,省エネ・CO』削減を実現する新しい素材製造技術の確立。街づくりと一体となった新世代自動車社会の構築など環境技術のイノベーションを推進する。

口子どもの安全・安心な生活環境の創出を目指したキッズデザインの推進等を通じて国民一人ひとりに安全で安心なものづくりを促進する。

117.サービス産業の生産性向上

 サービス産業の質と生産性を向上させるため団塊の世代の活力を存分に活用して製造業ノウハウのサービス分野への移転を促進するほかわが国のサービス産業を背負って立つ人材の育成に取り組むなど,サービス産業全体の質と生産性向上を支援する。

118医薬品・医療機器産業、健康関連産業の育成

口海外で承認されている薬や医療機器について、わが国の治験や審査承認の迅速化に努める。

口新しい技術開発に取り組む創薬系ベンチャー企業の育成や、日本の優れた基礎研究を実用化につなげる橋渡し研究を重点的に支援する。これにより、革新的な新薬・医療機器が迅速に実用化され、日本国民が世界で最先端の医療を受けられるような環境を作る。

□個人の健康状態を生涯を通じて把握・活用できる情報基盤の整備や、個人・地域・企業が健康増進に積極的に取り組むためのインセンティブ付与などを通じて、科学的根拠に基づいて確実に効果を産み出す健康関連産業の育成や予防を重視した健康づくりを進める。

119.海事立国の実現

 「海洋基本法」の成立を踏まえ、海洋基本計画を早急に策定するなど、海事政策を国家戦略として、総合的かつ強力に推進する。特に,安定的な国際海上輸送を確保するため、国際競争力の強化と日本籍船、日本人船員の確保を図る観点から、関係法律の整備とトン数標準税制の導入について具体的検討を進める。

120.国際競争力を強化する人流・物流体系の構築

 スーパー中枢港湾プロジェクトや臨海部物流拠点(ロジスティクス・センター)形成の促進、これらへのアクセス道路や鉄道、大都市圏における環状道路などの整備、アジア域内における海上・航空輸送ネットワークの充実,Sea&Railサービスの促進、ICTの活用等によるスピーデイでシームレスかつ低廉な人流・物流体系の実現を図る。また、航空自由化(アジア・オープンスカイ)を推進するため、地方空港の国際チャーター便を促進するとともに、路線の新設を抜本的に自由化し観光振興をはじめとする地域活性化につなげる。さらに、大都市圏拠点空港(成田・羽田・関空・中部)の真の24時間化・国際化の推進やアクセス改善を図るとともに、関空・中部は国際拠点空港にふさわしい路線の開設や増便が実現できるよう旅客・貨物について「航空自由化」を推進する。

121.中小企業の事業承継の円滑化

 事業の将来性、後継者不足、相続人間の遺産分割や遺留分、相続税、資金調達や個人保証の問題など、様々な課題を抱える中小企業の事業承継の円滑化を支援するための枠組みを総合的に検討し、支援策を抜本的に強化する。

122.下請中小企業対策の充実・強化

 自動車、情報通信機器等など幅広い業種において、取引適正化のためのガイドラインを策定するとともに、親事業者に対し、下請代金支払遅延等防止法の遵守の徹底等を図る。また、インターネットを活用した取引マッチングシステムの推進により、売り手と買い手の効率的なマッチングを図る。

123.小規模・零細企業対策の強化

 国民生活金融公庫による小企業等経営改善資金融資(マル経)や新創業融資制度の充実等により、資金調達の円滑化を図る。また,「生産性向上特別指導員」の配置、ICT化のための支援策の充実、JAPANブランド育成支援事業の推進等により、小規模・零細事業者に対しきめ細かな支援を行う。さらに、個人事業主を中心とした小規模企業対策の観点から、商工会議所、商工会の組織機能強化のため、早急に抜本的な対策を講ずる。

124.情報通信(ICT)産業の国際競争力強化

 情報通信産業の国際競争力強化のため、世界初のICTサービスを開発・実証できる特区を創設する(「ユビキタス特区」の創設)。日本の技術が国際標準となり、世界経済でイニシアテイブをとるべく技術の開発、標準化人材育成、ベンチャー支援など、産・学・官一体の総合的な支援策を展開する。

125.ICTを活用した生産性の向上

 企業や業種を超えた情報共有の仕組みの構築を支援し、製品安全、環境、化学物質管理など、様々な社会的課題への対応も可能とするために、2010年度までに、国際的な標準と調和した電子商取引や電子タグ利用の共通基盤を利用可能とする。

126.ICTによる住みやすい社会の建設

 少子高齢化社会での生産性向上の方策として地域の特産品の生産・受注・販売を,簡単なパソコンとネットワークで繋ぎ地域経済の活性化を図る等,産業,福祉,教育,交通等生活に密着した分野において,ICT技術を利活用し課題解決を目指す「ユビキタス・コミュニティ構想」等を推進する。ICT基盤整備等の支援策を講じ,いつでもどこでも何でも,誰でもICTの恩恵を実感できる社会の構築を目指す。

127.通信・放送分野における改革の推進

 通信・放送の融合・連携に対応した法制度の見直し,放送番組などのコンテンツの競争力強化に向けた法制度の整備等を行う。テレビ放送は2011年の完全デジタル化に向け,中継局の整備・辺地共聴施設の支援をするとともに,公共放送が視聴者に信頼される体制の確立を推進する。

128.テレワークの推進

 場所と時間にとらわれない柔軟な働き方であるテレワーク人口の倍増を実現するため,テレワーク関係設備の導入支援を行うとともに,企業や国民各層に対するテレワークの普及・啓発活動を支援することにより,2010年までに,テレワークの人口を就業者の2割にする。

《エネルギーや水,食料を確保するために》

129.暮らしの安全を支えるエネルギー・水・食料の戦略的確保

 エネルギー・水・食料は,暮らしの安全・安心を支える大切な資源であり,地球全体の環境保全の観点も考慮しつつ,戦略的に確保していく。

口資源外交や経済協力の戦略的展開により,資源国との総合的な関係強化を図るとともに,国内における安定供給の担い手である石油産業の競争力・経営基盤の強化に取り組む。

口核燃料サイクルの早期確立や高レベル放射性廃棄物処分場の確保に向けた国民の理解獲得,次世代軽水炉の開発,高速増殖炉サイクルの実証・実用化に向けた研究開発等に取り組む。

口原子力施設における改ざん・隠ぺい等の不正の判明を踏まえた対応,原子力施設の耐震安全性の向上に向けた取組み,核燃料の再処理や放射性廃棄物の処分に係る安全性の検討・確認等を進める。口水・食料は生命の維持に必要不可欠であり,国内農業の食料供給力の強化を図る。

3美しい郷土をっくる-成長を実感に!

《美しく,暮らしやすいふるさとをつくる)

130.広域ブロックの発展を目指す国土づくりと離島・半島・豪雪地帯・過疎・山村等の振興

口多様な広域ブロックが自立的に発展する,美しく,暮らしやすい国土づくりを進めるため,地域活性化を支える基盤整備と地域づくりに対する支援等により,民間と連携した地域の発意による広域的な地域活性化戦略を総合的に支援する。さらに,二地域居住等を推進し,地域の活性化を図る。

口都市と農山漁村の共生・対流,人材育成等による地域の活性化,離島・半島・豪雪地帯・過疎・山村等の条件不利地域における基盤整備や生活交通の確保等の取組みを重点的に支援する。

131.地域の活力を高める交通施策の推進

 低床式次世代型路面電車(LRT)の整備地方鉄道の再生など市町村・公共交通事業者等が行う地域の公共交通の活性化・再生や地方のバス等生活交通の確保に関する取組み等に対して総合的に支援する。また,地方公共団体や事業者等の関係者が一丸となった「都市・地域総合交通戦略」の策定等を支援する。

132.真に必要な道路の整備促進及び

 高速道路ネットワークの効率的活用・機能強化昨年の道路財源の見直しに関する政府・与党合意を踏まえ,今後の道路整備の姿を示した中期計画を年内に作成し,真に必要な道路整備は計画的に進めるとともに,既存高速道路ネットワークの効率的な活用等に向けて,高速道路料金の引下げを実現し,また,地域生活の充実,地域経済の活性化に資するスマートIC(ETC用インターチェンジ)の整備等の促進を図るため,平成20年の通常国会に所要の法案を提出する。

133.社会資本整備の重点的な推進と国の役割

 真に必要な分野での社会資本整備を着実に推進し,「国土保全」「全国的・根幹的かつ安全な交通基盤の整備」は,国として今後とも責任を持って推進する。また,整備新幹線の整備を促進するため,政府・与党申合わせの見直しについて検討する。一方,超電導磁気浮上式鉄道(超電導リニア)については,民間による実用化にあたり,その支援に努める。

134.地域の創意工夫を活かした都市

 再生や美しく潤いのある都市・地域づくり「改正都市再生特別措置法」等に基づき,優良な民間都市開発への支援,民間資金・ノウハウを活用したまちづくりを推進する都市再生関連施策を戦略的・重点的に推進するとともに,まちづくり交付金を活用し,地域の創意工夫を活かした都市再生・地域活性化を一層推進する。あわせて,不動産投資市場の健全な発展等を通じ,都市の成長力を高める。また,都市の水と緑の保全・再生,景観法の活用を通じた良好な景観形成,歴史的・文化的遺産を活かした川づくり・緑地の保全等による地域づくりを支援する。

《新住宅ビジョンにより豊かな生活をつくる》

135.「200年住宅ビジョン」の推進ーより長く大事に,より豊かに,より優しく一

 地震に強く安全な家を実現し,環境負荷と住宅コストの軽減を図るため,超長期にわたって循環利用できる質の高い住宅(「200年住宅」)の普及に向け,「家歴書」の創設,流通市場の改革,新たな住宅金融システムの構築などの諸施策を総合的に推進する。

《力強い農林水産業をつくる》

136.担い手の育成で強い農業の実現

 品目横断的経営安定対策を円滑に実施し,小規模農家も含めた集落営農など地域の実情に応じた多様な担い手の育成に取り組むことにより,食料の安定供給を図り,足腰の強い農業を確立する。

137.時代の変化に対応する農地政策の確立

 農地の保全,耕作放棄地の解消に努め,担い手の規模拡大を図る。また,新鮮で安心な農産物を国民に供給するとともに,心やすらぐ「農」の風景を維持形成するなど都市農業の一層の振興を図る。

138.美味しいニッポンを世界ヘ

「おいしく,安全な日本産品」の輸出を促進し,平成25年までに輸出額1兆円規模を目指す。検疫交渉の加速化,輸出証明書の発行等により新たな市場の開拓を図り,日本食文化の発信を推進する。また,衛生管理体制の強化等により,水産物の輸出戦略を積極的に展開する。

139.消費者重視の農業へ

 安全で安心な美味しい農産物を供給し,消費者の食に対する信頼確保のため,食品表示の適正化等を進める。そして,わが党が中心となって議員立法により制定した「有機農業推進法」に基づき,環境に優しい農業を推進する。さらには,健康志向に応える機能性食品を開発・商品化するとともに,知的財産権により新たな需要の創出を図る

140.都市と農山村交流等による農山

 村の活性化農山村の活性化を図るため,本年5月に制定した「農山漁村活性化法」の下で,農山村に居住者・滞在者を増やす対策を総合的に推進し,地域の活力を引き出す。また,若者や定年後の団塊世代等の農林業への就業を積極的に推進する。さらに,農山村の暮らしを守るため,有害鳥獣対策を積極的に推進する。

141.「美しい森林(もり)づくり」と地球温暖化の防止

 森林吸収源対策の確実な実施のため,間伐を促進する。今後とも,十分な財源を確保し森林の整備・保全を進め,国土保全や温暖化防止などの多面的な機能を有する森林の「美しい森林づくり」を展開する。また,バイオマスや間伐材,木造住宅の積極的な建設等による国産材を利用拡大し,林業・木材産業を再生する。さらに,違法伐採について地球環境を守るため対策を推進する。

142.バイオマス・ニッポンを目指して

 農林業を21世紀の戦略産業として発展させていくため,バイオマス利活用などの新たな分野にも果敢に挑戦し,農林業の新境地開拓を加速化させる。

143.力強い水産業の確立

□新たな水産基本計画に基づき,積極的に経営改善に取り組む漁業者を対象とする経営安定対策の導入,漁船漁業や流通システムの構造改革を通じた水産業の国際競争力の強化に取組む。このため,水産物の安定供給の担い手となる漁業者が経営改善に積極的かつ計画的に取り組めるよう収入の変動による漁業経営への影響を緩和する新しい経営安定対策を導入する。

口国際競争力のある経営体を育成・確保するため,漁船漁業構造改革対策を着実に推進するとともに,市場を核とした流通拠点の整備及び前浜と消費者をつなぐ多様な流通経路の構築を推進する。

口わが国のリーダーシップによる国際的な資源管理や捕鯨問題に加え,安全操業に積極的に取り組む観点から,水産外交を強力に展開する。

口大型クラゲトド,外来魚,カワウ等による漁業被害の軽減・防止対策を推進するとともに,内水面漁業・養殖業の振興を図る。

口新しい漁港漁場整備長期計画に基づいて沖合域を含めた漁場整備や磯焼け対策を行うとともに,資源回復計画を推進する。

口水産業・漁村の有する多面的機能の発揮に積極的に取り組むとともに,防災力の強化や生活環境の向上により,安全で活力ある漁村づくりを推進する。

《京都議定書達成へ低炭素社会をつくる》

144.京都議定書目標の確実な達成に向けた制度等,あらゆる面からの抜本的強化

 京都議定書目標を確実に達成するため,産業界の削減努力の確実な実施とさらなる深掘りに加え,排出量の伸びが著しい業務・家庭部門の対策を抜本的に強化する。このため,地球温暖化対策推進法を抜本的に見直すとともに,財源の確保を十分に図るなど,政府の行う対策を一層強化する。率先的取組みとして,今年度中に政府公用車にバイオ燃料を完全に導入する145.世界に先駆けた「低炭素社会づくり」に向けた国民運動の推進製品・サービスごとにCO』排出量を表示するなど環境配慮の「見える化」による省エネ行動の徹底,省エネ家電買換促進に向けた地域の新しい取組みへの支援,住宅・建築物の省エネ化,環境にやさしい行動に応じてポイントがたまる「エコポイント」などによる省CO』型製品・サービスの普及,クールビズの定着や「サマータイム」についても国民の理解を得つつその導入について前向きに検討するなど,官民力を合わせてビジネススタイル・ライフスタイルの変革に向けた国民運動を展開し,「1人1日1kg」のCO』削減を目指す。

4美しい国、日本の指針を世界に示すー成長を実感に!ー

《「主張する外交」を示す》

146.わが国の総合的な外交力の強化

 わが国の総合的な外交力を強化するため,わが党で取りまとめた「外交力強化へのアクション・プラン10」を着実に実施する。

口経済界やNGO,地方自治体など外交プレイヤーとの連携を強化する。特に,法整備支援や税制などの適法性の確保,日本語教育拠点の拡充など,海外進出の企業支援を進める。

口環境を重視したODAの拡充や情報収集・分析力の強化,国際放送の充実など対外発信力の強化など外交手段を強化する。

口邦人保護の強化など,在外公館の整備やマンパワーの充実など外交実施体制を整備する。

147.日米同盟に立脚した価値観を共有する国々との連携強化,「自由と繁栄の弧」の形成

 わが国外交の基軸である日米同盟をさらに強化する。その上で,豪州,インド,欧州諸国など価値観を共有する国々との連携を強化しわが国外交の幅を広げていく。また,中央アジアや中東諸国などを支援し,普遍的価値に基づいた豊かで安定した地域をつくることすなわち「自由と繁栄の弧」の形成に取組んでいく。さらに,来年のTICADIVの成功に向け,積極的なアフリカ外交を推進していく。

 148.アジア・ゲートウェイ構想の推進

 アジア地域への主導力の発揮アジア・ゲートウェイ構想を着実に推進するとともに,中国・韓国・アセアン諸国など近隣諸国との友好関係をさらに深化させ,貿易投資,人の往来などが急速に発展しているアジア地域の安定と繁栄をリードしていく。

149.領土問題解決への努力と真の海洋立国の構築

 北方領土と竹島は,わが国固有の領土であるにもかかわらず現在,不法に占拠されたままであり,今後とも粘り強い外交努力を続けその平和的解決を目指す。また,尖閣諸島には,領土問題は存在しないものの東シナ海問題が存在するため,今後とも毅然とした姿勢で対処し,東シナ海を「真の友好の海」とすることに努める。わが国は世界第6位の排他的経済水域を誇る海洋国家であり,先の国会で成立した「海洋基本法」に基づき総合的な海洋政策を推進し,真の海洋立国を目指す。

150.WTO及びEPA・FTA交渉への全力対応

WTOドーハラウンド交渉の妥結に向け,主導的な役割を果たす。農業交渉等については多様な農業の共存や,林・水産物の有限天然資源の持続的な利用を基本理念とし,重要品目の数の確保や上限関税の導入の阻止など。わが国の主張が実現されるよう全力で取り組む。経済連携についても,対アジア諸国はじめ取り組みを加速する。特に,農業大国である豪州とのEPA交渉については,わが党の決議を踏まえ,WTO交渉方針との整合性を図りながら,重要品目が除外又は再協議の対象となるよう粘り強く交渉する。

151.中国残留邦人への新たな支援

 中国残留邦人の方々が日本に帰ってきて良かったと思えるような,生活支援をはじめとした新たな支援策を早急に取りまとめ実施する。

《拉致問題解決へ決意を示す》

152.国家の威信をかけ拉致問題を解決

 わが国は,拉致・核・ミサイル問題を包括的に解決することを基本としており,「拉致問題の進展がなければ,北朝鮮への経済支援は行わない」ことを前提に,外国政府及び国連や国際開発金融機関等の国際機関に対し,積極的な働きかけを行っていく。今後とも米国・中国等との連携を強化しつつ国家の威信をかけて拉致被害者全員の帰国を実現する。

《環境へ主導力を示す》

153.北海道洞爺湖サミットに向け「環境外交」の戦略的な展開

 大気中の温室効果ガス濃度の安定化のためには,「世界全体の排出量を現状から2050年までに半減」することが必要である。そのため「21世紀環境立国戦略」およびその中核をなす「美しい星50」に則り,来年のG8洞爺湖サミットを機に,米国,中国,インドなど主要な排出国が参加する枠組みを構築するためにリーダーシップを発揮する。あわせて途上国の支援のために新たな「資金メカニズム」を国際協調で構築するなど,途上国の排出削減や適応策を支援する。

《国際貢献を行動で示す》

154.自衛隊の海外での国際平和協力活動の推進

 国連のPKO,イラクの人道復興支援活動テロとの闘いの継続など,自衛隊の海外派遣は,今後とも,国際協調と国益を考えて推進する。155.国際平和協力に関する一般法の制定テロ対策特措法やイラク人道復興支援特措法といった特措法でなく,自衛隊の海外派遣が迅速に対応可能となるよう国際平和協力に関する一般法(国際協力基本法)の制定を目指す。

『政権公約2005』以降の主な実績・成果

 次々と実現される,数々の骨太な政策。それは改革の成果。「美しい国」をつくる原動力。自民党はこれからも,国民との約束を着実に実行する。

憲法・教育

○立党50年記念党大会において,「新憲法草案」を発表。(平成17年11月22日)○「日本国憲法の改正手続に関する法律」が成立。(第166国会)

○新しい時代の教育基本理念を明確化するため,「教育基本法」を約60年ぶりに改正。(第165国会)

○教育免許更新制の導入や教育委員会の責任の明確化などを柱とする,教育再生関連3法を改正。(第166国会)

○「食育推進基本計画」を策定(平成18年3月)し,国民運動を展開。

国の改革

○「郵政民営化関連6法」が成立。(第163国会)

○公共サービスの質の維持向上,経費削減のための「公共サービス改革法」が成立(第164国会)。「公共サービス改革基本方針」を改定し,公共サービスの担い手を官と民で競争入札する「市場化テスト」の対象事業を拡大。

○再就職の適正化,能力・実績主義の導入を柱とする「国家公務員法」の改正案を提出。(第166国会)

○特別会計をスリム化し,財政再建に貢献するための「特別会計に関する法律」が成立。(第166国会)

○主務官庁による公益法人の設立許可制度を廃止し,新たな非営利法人制度に改める「公益法人制度改革関連法」が成立。(第164国会)

○議員年金の改革を行い,「国会議員互助年金を廃止する法律」が成立。(第164国会)

○地理空間情報をもとにした国家基盤形成の第一歩として,「地理空間情報活用推進基本法」が成立。(第166国会)

地方の改革

○国庫補助負担金の縮減により3兆円の税源移譲等を実現し(平成19年分の所得税及び平成19年度分の個人住民税から適用),地方税財源の分権を推進。

○平成17年4月に施行された合併新法の下,市町村合併を推進。(平成17年2,869市町村→平成19年1,804市町村)

○新たな地方分権改革を推進する体制を整備するため,「地方分権改革推進法」が成立(第165国会)し,「地方分権改革推進委員会」を設置。

経済・税制

○すべての働く人の所得や生活水準を引き上げつつ,格差の固定化を防ぎ,経済成長の果実が等しくいきわたるよう,「成長力底上げ戦略」を策定。(平成19年2月)

○不良債権の処理をはじめとする経済社会全般にわたる改革や,新産業の創出・育成に向けた経済政策,緊急雇用対策などにより平成14年から平成15年に5.5%まで上昇した完全失業率が9年ぶりに4%を切り3.8%(平成19年4月)まで低下。

○オンラインで申請・申告する利用者のインセンティブを図るための税制上の措置として,「電子政府推進税制」を創設。(平成19年度税制改正)

○地方交付税の算定方法を簡素化するため「地方交付税法」の改正を行い,いわゆる「新型交付税」を導入。(第164国会)

○経済の活性化と国際競争力の強化を図る税制改正として,①減価償却可能な限度額を撤廃,②中小同族会社に対する留保金課税を撤廃,3相続時精算課税制度の自社株式特例を創設。(平成19年度税制改正)

治安・防災

○交番勤務員の増配置,交番の配置見直し交番相談員の活用等を推進し,「空き交番ゼロ」を達成。(平成19年4月)

○一時は19.8%にまで落ち込んだ検挙率が31.2%(平成18年度)までに回復。

○地域住民による「地域安全安心ステーション」等の自主防犯活動への支援を充実・強化した結果,平成15年に約3,000団体で47あった防犯ボランティア団体が,平成18年末には約32,000団体まで増加。○少年犯罪の低年齢化に対処するため,14歳未満の少年の少年院送致を可能とする「少年法等の一部を改正する法律」が成立。(第166国会)

○民間の資金やノウハウを活用した「社会復帰促進センター」(PFI刑務所)が運営を開始(平成19年4月)。業務を大幅に民間委託し,地域の活性化に貢献。

○公共事業や企業活動等から暴力団等反社会的勢力を排除するため,犯罪対策閣僚会議の下に「暴力団資金源等総合対策ワーキングチーム」を設置。(平成18年7月)

○テロリストや不法入国者を水際で阻止するため,指紋情報で入国者をチェックできるよう「入国管理法」を改正。(第164国会)

○マネー・ローンダリング対策及びテロ資金対策を強化するため,「犯罪による収益の移転防止に関する法律」を制定。(第166国会)

○出会い系サイト等有害サイトから子供を守るため,フィルタリングに関係する業界団体が平成18年3月に公表した「フィルタリングの普及啓発アクションプラン」の実施を支援(平成18年11月に携帯電話会社に対しフィルタリングに関する取組強化を要請)するなど,フィルタリングの普及・促進を推進。また,子供を保護・教育する立場の保護者・教職員等に対して,インターネットの安心・安全利用に関する啓発を行うガイダンスのキャラバン(eーネットキャラバン)を事業者・団体の協力のもと平成18年4月に開始。(平成18年度実績:453件)

○「地震防災対策特別措置法」を5年間延長し,地域における地震防災対策を一層推進。(第164国会)○公立学校施設の耐震化のため,平成17年4月現在で51.8%であった公立小中学校の耐震化率を,平成19年4月現在で58.6%まで増加。

○運輸の安全性の向上を図るため,「鉄道事業法等」を改正。(第164国会)○飲酒運転などによる悪質な死傷事故に対する罰則を強化するため,「刑法」を改正し「自動車運転過失致死傷罪」を新設。(第166国会)

○平成18年中の交通事故による死者数は6,352人で,6年連続で減少となるとともに,昭和30年以来51年振りに6,000人台前半となった。また,平成16年に過去最悪を記録した交通事故発生件数及び負傷者数も,平成17年に引き続き2年連続で減少。

医療・福祉・介護

○メタボリックシンドロームの克服等予防重視対策や健康寿命を延ばし,生涯現役で充実した人生を送るための「新健康フロンテイア戦略」を策定。(平成19年4月)

○効率が良く,質の高い適切な医療の提供を確保するための「良質な医療を提供するための医療法等の一部を改正する法律」が成立。(第164国会)

○新たな高齢者医療制度の創設,都道府県単位を軸とした保険者の再編・統合等を行う「健康保険法等の一部を改正する法律」が成立。(第164国会)

○障害者施策について,利用者負担の軽減や事業者への激変緩和等,1,200億円の特別対策を実施。(1,200億円・平成18年度補正予算960億円,19年度,20年度当初予算240億円)○高齢者,障害者等の円滑な移動及び建築物等の施設の円滑な利用を確保するため,「新バリアフリー法」を制定。(第164国会)

○がん対策の一層の充実を図り,総合的かつ計画的に推進するため患者の方々も参加して方針を決定する考え方の「がん対策基本法」が成立。(第164国会)

○児童手当の乳幼児加算を創設し,3歳未満の乳幼児に対する児童手当の額を,第1子及び第2子について5,000円増額。出生順位にかかわらず一律月1万円とする。(平成19年4月より)

○「健康保険法等の一部改正」により出産一時金の見直しを行い,30万円から35万円に引き上げ。(平成18年10月より)

○「健康保険法等の一部改正」により,乳幼児に対する自己負担軽減(2割負担)の対象年齢を3歳未満から義務教育就学前までに拡大。(平成20年4月より)

雇用・労働・子育て

○再チャレンジ支援総合プラン(237施策19年度予算額1,720億円)を策定・実施。「フリーター25万人常用雇用化プラン」や「女性の再チャレンジ支援プラン」の改定などを実施。○熟練技能を多く保有している中小企業の技能継承を確実にするため,資金面・人材面で支援する枠組みを新設する,「中小企業労働力確保法改正法」が成立。(第164国会)

○一人ひとりの働き方に応じた均衡待遇の確保や正社員への転換を進めるため,「パートタイム労働法」を改正。(第166国会)

○「雇用対策法」の改正により,労働者の募集・採用に係る年齢制限の禁止を,事業主の努力義務から義務に。(第166国会)

○「雇用保険法等の一部改正」により,育児休業給付を休業前賃金の40%から暫定的(平成22年3月末まで)に50%に引き上げ。(平成19年4月1日以降に職場復帰した人から適用)支援・救済

○ドミニカ共和国移住者の努力に報い,敬意を表するため,「ドミニカ移住者に対する特別一時金の支給等に関する法律」を議員立法で制定。(第165国会)

○北方四島元居住者等の要望を踏まえ,融資対象者の要件を緩和するなど融資対象者の拡大を図るため,議員立法で「旧漁業権者法」を改正。(第165国会)

○カネミ油症事件関係仮払金返還債権に関し債権管理法の特例を定める「カネミ仮払金債権管理法」を議員立法で制定(第166国会)。あわせて,平成20年度に油症患者の方々の健康実態調査を行い,その結果を踏まえ,従来より行われてきた油症研究の一層の充実・強化を図る。

○「石綿による健康被害救済法」を議員立法で成立させ,アスベスト対策を迅速に実施。(第164国会)○「犯罪被害者等基本法」に基づき,「犯罪被害者等基本計画」を決定。(平成17年12月)

○全国どこでも法的トラブルの解決に必要な情報やサービスが受けられる社会の実現を目指して設立された「日本司法支援センター」(法テラス)が業務を開始。(平成18年10月)金融・消費者

○金融商品・業務等を横断的に包括し,利用者の保護ルールの徹底や利便の向上などにより,「貯蓄から投資」への流れを加速させる「金融商品取引法」が成立。(第164国会)

○振り込め詐欺の被害者等に被害金を迅速に返済する手続きを定めた「振り込め詐欺被害者救済法案」を提出。(第166国会)

○消費者金融等の上限金利の引き下げや,返済能力を超えた貸付の禁止を徹底すること等により,新たな多重債務者をゼロにし悪質業者の根絶を図る,「貸金業法」等を改正。(第165国会)

○「消費者契約法の一部を改正する法律」を成立(第164国会)させるなど,事業者の不当な行為を差し止める「消費者団体訴訟制度」を法的整備。

住宅

○住宅政策の基本理念や国等の責務,基本的施策,住生活基本計画その他の基本となる事項を定める「住生活基本法」が成立。(第164国会)○住宅・建築物の耐震改修を促進するため「耐震改修促進法」を改正。(第163国会)

○耐震偽装問題の再発防止,消費者保護の徹底を図るため,「建築基準法」及び「建築士法」を改正(第164|国会及び第165国会)。「特定住宅理関施担保法」を制定。(第166国会)

地域活性化・観光

○独自のプロジェクトを自ら考え,前向きに取り組む地方自治体を地方交付税(約3,000億円)で支援する,「頑張る地方応援プログラム」をスタート。(平成19年4月)

○官民の専門家が地域に出向いて,地域で頑張る人たちと一緒に解決策を探る地域活性化応援隊派遣制度を創設・実施。(平成19年度4月現在1,352名)

○都市機能の高度化及び居住環境の向上をはかるため,「都市再生特別措置法等」を改正。(第166国会)

○中心市街地における都市機能の増進及び経済活力の向上を総合的かつ一体的に推進するため,「中心市街地活性化法」を改正。(第164国会)

○地域活性化を支える基盤整備と地域づくりに対する支援等を行う「広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律」を制定。(第166国会)

○研究開発がイノベーション創出につながるよう,「イノベーション創出総合戦略」を策定。(平成18年6月)

○観光立国を総合的に推進するため,議員立法により「観光立国推進基本法」が成立。(第165国会)平成18年の年間訪日外国人旅行者が過去最高(約733万人)を記録。

○国際観光文化都市の整備のための財政上の措置を議員立法により改正し(第166国会),有効期限を平成29年3月31日まで

農・林・水産業

○「農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律」など「農政改革関連3法」が成立(第164国会)し,品目横断的経営安定対策を平成19年産より実施。○経営所得安定対策等(品目横断的経営安定対策,米政策改革推進対策,農地・水・環境保全向上対策)の交付金等についての特例措置(準備金及び圧縮記帳制度)を創設。(平成19年度税制改正)

○農山漁村の活性化を図るため,「農山漁村活性化法」を制定(第166国会)するとともに,平成19年度に「農山漁村活性化プロジェクト支援交付金」を創設。

○農地・農業用水等の資源や環境の保全等のため,農地・水・環境保全向上対策を平成19年度より実施。

○農林水産物・食品の輸出が,平成18年には3,739億円まで増加。(平成16年度:2,954億円→平成18年度:3,739億円,27%増)

○化学合成肥料や農薬を使用しないことなどを基本とする有機農業を積極的に推進するため,議員立法により「有機農業推進法」を制定。(第165国会)

環境

○京都議定書森林吸収目標の達成のため,平成19年度に年間23万haの追加整備(平成18年度補正予算530億円,平成19年度予算235億円)に着手。○国内外挙げて取り組むべき環境政策の方向を明示し,今後の世界の枠組づくりに貢献する上での指針となる「21世紀環境立国戦略」を策定。(平成19年6月)○電力や物品などを政府が購入する際,温室効果ガス削減を考慮するよう義務付ける「環境配慮契約法」を議員立法で策定。(第166国会)

外交・拉致・安全保障

○わが国の総合的な外交力を高めるため,①外交実施体制の強化,②経済界やNGOなど外交プレイヤーとの連携強化,③ODAや外交の発信力など外交手段の強化,を柱とした「外交力強化へのアクション・プラン10」を発表。(平成19年6月)

○陸上自衛隊は,イラクにおける医療,給水,公共施設の復旧・整備など二年半にわたる人道復興支援を終え,平成18年7月,無事に帰国。航空自衛隊は,国連の要請に応え現在も輸送活動を実施。

○防衛庁を省に移行するための法改正を実現(第165国会)し,PKO等の自衛隊の国際平和協力活動を本来任務に。

○拉致をはじめとする人権問題に関し,北朝鮮を名指しで糾弾する「北朝鮮人権侵害対処法」を改正。「拉致の進展がなければ支援なし」との主旨を明確化し,国際機関への働きかけを強化。(第166国会))「北朝鮮人権侵害対処法」に基づく北朝鮮の人権侵害に関する国会報告を実現。(第166国会)

○真の海洋立国をめざし,「海洋基本法」を制定。(第166国会)

○東シナ海の試掘も視野に入れ,「海洋構築物安全水域設定法」を制定。(第166国会)

政治改革

○政党及び政治資金団体以外の政治団体間における多額の寄附を制御し,透明度を向上させるため,「政治資金規正法」を改正。(第163国会)

○政治献金の外資規制改正をしてグローバル化に備え,収支報告の公表を統一し,収支報告手続を簡素化して事務の軽減をはかるため,「政治資金規正法」を改正。(第165国会)○資金管理団体による不動産の取得等の制限人件費以外の経常経費についての収支報告書への明細の記載及び領収書等の写しの添付の義務付けのため,「政治資金規正法」を改正。(第166国会)

資料2

マニフェスト 政策各論

 「国民の生活が第ー」の政治,そして行政サービスを

すべての方々が日々の暮らしの中で体感できるように,民主党はまず50の重点政策を着実に,すみやかに実行します。このマニフェスト政策各論は,税金のムダづかいを一掃し明日の日本を切り拓く具体的処方義です。

1くらし(社会保障・はたらき方・子育て・教育)

1.年金を抜本改革一消えた年金も補償

 危機的状況にある国民皆年金制度を立て直し将来にわたって堅持するため,以下の原則に基づいて,年金制度の抜本的な改革を断行します。

①全ての年金を例外なく一元化します。

②基礎(最低保障)部分の財源はすべて税とし,高額所得者に対する給付の一部ないし全部を制限します。3所得比例部分の負担と給付は,現行水準を維持します。

③消費税は全額年金財源(基礎部分)に充当します。

 また,年金受給者については,税・保険料合計の負担水準が過重なものとならないよう,公的年金控除の見直し等を行います。年金保険料を年金給付以外につかう制度は廃止します。また,国民の財産である年金保険料をムダづかいしてきた社会保険庁は廃止・解体し,業務を国税庁と統合し,歳入庁を創設します。国税庁のもつ所得情報やノウハウを活用して未納をなくすとともに,類似の業務を整理して徴収コストを削減します。また税や保険料の納付や相談が一ヶ所で行えるため,利便性が向上します。

 「消えた年金」問題については,以下の方策に基づいて,保険料の納付記録の消失や支給漏れを徹底的に調査します。①社会保険庁解体までに,社会保険庁・自治体がマイクロフィルム・紙台帳で保有する昔のデータを,現在使っているコンピュータのデータと照合して給付の基となるデータを正しくします。②約1億人の年金加入者全員に保険料納付記録を送付し,本人による納付履歴の確認を求めます。

 これにより,「納めた保険料に見合った年金給付を受ける」という当然の権利を回復するとともに,過去分の給付不足分については時効を適用せずに全額支給します。

2.小児科・産科医をはじめ医療従事者不足を解消

日本の医師数は人口10万人あたり200名です。OECD加盟国平均の290名とするためには約10万人不足しています。特に小児科・産科医不足は深刻です。20代の医師は毎年男性が100人減り,女性は350人増えていますが小児科・産科の女性医師の半数が妊娠・出産・育児を機に病院勤務をやめざるを得ない状況におかれています。看護師病床あたり欧米の3分の1から5分の1の人数しかいません。しかも過酷な労働条件のため,新規就職者の1割近くが1年でやめています。女性医師や看護師が働き続けられる支援策が最優先です。院内保育所の整備や復職のための研修の支援等を進め,女性医師や看護師が仕事を続けやすく,復職しやすくします。

 小児科では開業医が地域小児科センターで時間外外来を担当するといった協働作業による集約化をさらにすすめます。産科医は勤務が過酷なだけでなく,訴訟リスクなども高いことから,無過失補償制度と医療事故原因究明のための医療安全委員会を設立します。特定機能病院では先進・先駆的な医療開発とともに,専門医教育・研究者養成を行います。地域がん診療拠点病院では国立がんセンターと協力しつつ,化学療法専門医・放射線治療専門医を養成します。臨床研修病院ではより専門的な能力を高めるための研修を担い,優秀な臨床医を育成します。医療費抑制と称して10%削減された医学部定員を元に戻し,地域枠,学士枠,編入枠とします。各診療科の必要医師数を明示し,医療圏ごとの数値目標を提示します。良質なチーム医療の実現のため,各学会等の認定資格制度等を活用しつつ,看護師や薬剤師などの専門教育を支援します。

3.がん対策の拡充

 民主党が主導し,2006年,「がん対策基本法」が成立しました。この法律に基づき,がん患者や家族も加わった「がん対策推進協議会」が民主党の提案で設置され,このほど「がん対策推進基本計画」が策定されました。今後も,どこにいても最善のがん治療が受けられる体制,そしてがん患者への最新のがん関連情報の提供や相談支援体制を充実させます。

4.医療事故の原因究明と再発防止

 医療事故に際して,「真相の究明」,「医療側の誠実な対応」,「事故の再発防止」を実現するため,民主党は以下の3点を提案し,有機的に機能するよう立法措置を講じます。

①医療メディエーターを養成します。医療事故が発生した場合,早期に患者側に十分な知識・情報を提供し,医療側との対話をサポートし,更に家族に適切な心理的ケアを提供する役割を担い,一定規模以上の医療機関に配置します。

②訴訟以外に,医療事故被害者のニーズに弾力的に応じる「裁判外紛争処理機関」を設します。相談機能,合意型紛争解決手続,仲裁型紛争解決手続を複合的に備え,全国の主要箇所に配置します。3国の機関として「医療安全委員会」を設置します。医療機関の管理下における事故の申立を受け,独自の調査と医学的検査(解剖・各種検査とその保全を含む)により事故原因の究明を行い,再発防止策を提案します。

5.介護サービス基盤の拡充

 介護保険制度は国民の共同連帯の理念によって成り立つものです。親族など特定の介護者に負担を強いるのではなく,介護を必要とする人に良質なサービスを提供できる体制を維持することが必要です。2005年の介護保険法改正後,特に介護予防において,従来受けることのできたサービスが受けられないという問題が起きています。ホームヘルプサービスや福祉用具の給付中止だけでなく,介護報酬が引き下げられ,事業者の運営に影響が生じた結果,介護従事者の労働条件も悪化しています。また療養病床の再編により,胃ろうや吸療行為など,医療ニーズの高い患者が早期退院を迫られる事態が生じています。民主党は介護報酬を適切に見直し,療養病床から無理やり退院を迫られることがないような措置を講ずるとともに,受け皿となる介護施設の整備を早急に実施します。

 また,財政が厳しい状況でも,必要なサービスは引き続き受けられるよう,介護基盤整備を最優先します。特に在宅介護推進のためホームヘルパーやケアマネージャーの増員。専門性を高める施策を講じ,労働条件を向上させ,介護が必要な人が安心してサービスを受けられるようにします。グループホームの増設なども行います。

6.障がい者自立支援制度などの抜本改革

 「障害者自立支援法」の施行(2006年4月)に伴い,福祉サービス利用時の定率1割負担や食住費の自己負担が導入さ障がい者の中には急激な負担増に耐えられずサービス利用を停止したり,抑制するケースが出ています。施設を退所し,一切のサービスも利用せず,自宅で過ごすような状況では障がい者の自立した生活と呼ぶにはほど遠く,現行法は「障がい者自立阻害法」と言わざるを得ません。

 民主党は現行法に基づく介護給付・訓練等給付に対する定率1割負担を凍結し,支援費制度と同様,応能負担に戻して,障がい児・者福祉サービスを維持します。そのため,2007年1月,「緊急避難のための障害者自立支援法等の改正案」を提出,また,3月に提出した「格差是正緊急措置法案」にも同様の内容を盛り込みました。精神障がい者政策について,保健医療と福祉全体のレベルアップをめざして,「病院から地域へ」という流れを確実なものにします。とりわけ72,000人の社会的入院患者の社会復帰に向けて,関連サービスの整備を含め諸施策の拡充に取り組みます。現行の障がい者政策・法制度は,身体・知的・精神と障がい種別ごとに分かれ,ここに該当しない障がいや難病などに対応できていません。これを抜本的に見直し,包括的な「障がい者福祉法」を制定するとともに,障がい者福祉予算を拡充します。

7.被爆者の援護

 被爆者援護のため,現行の厚生労働省による「原爆症認定に関する審査の方針」を直ちに廃止したうえで,被爆実態に応じた新しい認定基準による制度を創設します。「被爆者はどこにいても被爆者である」との認識のもと,民主党は在外被爆者への被爆者援護法の完全適用を求め,これまで同法改正案を提出してきており,その成立をめざします。また,被爆二世が高齢化するにつれて,被爆による健康への影響が懸念されており,その実態把握に努めるとともに,実態に応じた対策を検討します。被爆者に対する,保健,医療及び福祉にわたる総合的な施策を実施しま

8.格差是正の観点からの税制改正

 格差是正のために,所得控除を整理し,給付・税額控除を組み合わせた制度の導入を図ります。消費税の逆進性対策についても「戻し税」という形であわせて行います。なお,扶養控除や配偶者控除,配偶者特別控除については,見直しによって生まれる財源を子育て支援策などの社会保障財源とします。また,資産性所得に対する課税水準の適正化を図りつつ,株式の長期保有に対する一定の配慮によって「貯蓄から投資へ」の流れを促進し,健全な市場の発

9.均等待遇とワークライフバランスで「はたらき方」を改革

 パート労働者はいまや1,200万人を超え,基幹的・恒常的な労働力としての役割を担っています。しかし,その処遇については,労働時間や仕事の内容が正社員とほとんど同じであっても,雇用形態の違いを理由に,その働きに見合ったものになっていないと指摘されてきました。民主党は短時間労働者や有期労働者であることを理由に,賃金その他の労働条件について,通常の労働者と差別的取扱いをしてはならないことなどを盛り込んだ。「パート労働者の均等待遇推進法案」や「労働契約法案」を提案しています。派遣労働や請負を含め,「はたらき方」によって賃金その他の労働条件が著しく不利にならない合理的な原則づくりに取り組みます。労働時間と労働者の健康は密接に結びついており,長時間労働によるメンタルヘルスの悪化、過労死・過労自殺などを防ぐため、健康・安全配慮義務、健康確保のための労働時間管理を徹底します。

 また、時間外勤務手当の割増率を現行の25%から50%に引き上げます。また、男性・女性を問わず、すべての労働者が、仕事と家庭生活の両立、健康確保、地域活動、自己啓発など、一人ひとりの意識やニーズに応じて、ワークライフバランスを保つことのできる社会、すなわち、男女ともに仕事と生活を調和させ、健康で充実して働き続けることのできる社会をめざします。「仕事と家庭の両立支援法」(2004年に提出)、「男女雇用平等法」(2006年に提出)の制定に向けて取り組みます。

 さらに、「再就職奨学金」の創設により、育児や介護のために退職した人の再就職を支援します。政府調達事業の女性企業家への一定比率の発注枠確保やNPO等による起業を推奨し、女性企業家を増やすことなどを通じ多様なはたらき方を実現し、日本の新たな活力を生み出します。

10.最低賃金の大幅引き上げ

 現行の最低賃金は年に1円から5円しか上がっておらず、地域によってはフルに働いても生活保護水準を下回るなど、ワーキングプア(働いても生活が困窮する状態)を生み出す要因のひとつとなっています。民主党は、まじめに働いた人が生計を立てられるよう、最低賃金の大幅引上げをめざし、「最低賃金法改正案」を提出しました。主な内容は、

①最低賃金の原則を「労働者とその家族を支える生計費」とし、②すべての労働者に適用される「全国最低賃金」を設定(時給800円を想定)、③全国最低賃金を超える額で各地域の「地域最低賃金」を設定、④中小企業における円滑な実施を図るための財政上・金融上の措置を実施するーことなどで、3年程度かけて段階的に地域最低賃金を引き上げ、全国平均を時給1,000円にすることをめざします。

11.若者の雇用就労支援

 バブル崩壊後の不景気に伴い、若い世代が学校を出ても、就職先がない、正社員の職に就けないという厳しい雇用状況が続きました。そうした「就職氷河期」に社会に出た30歳代までの世代にとって、景気が回復しつつある現在も、正規雇用への転換は狭き門で、職業能力開発の機会も乏しく、正規雇用者との格差が広がっています。民主党は「若年者職業安定特別措置法案」を提出しました。自立を希望する若者が安定した職業に就けるよう集中的に支援するため、①「若年者等職業カウンセラー」による職安での就労支援、②「個別就業支援計画」の作成などによる職業指導、③民間企業等での職業訓練等を用意し必要に応じて就労支援手当(一日1,000円,月30,000円相当)を支給します。職安には若者が集まることのできる場所を提供し、ピアカウンセリング*等も行います。また、全国の中学2年生を対象に、5日以上の職業体験学習を実施します。*ピアカウンセリング=「ピア」とは「同等の者、仲間」の意味。同様の悩みを抱えたり、悩んだ体験がある仲間同士によるカウンセリングのこと。

12.月額2万6000円の「子ども手当」、出産時にさらに助成金

 子育て支援をすすめる一環として、扶養控除や配偶者控除、配偶者特別控除を見直し、行財政改革の断行により、子ども手当(児童手当)を充実させます。子どもが育つための基礎的な費用(被服費、教育費など)を保障すべきとの観点から、中学校卒業までの子どもに、一人あたり月額2万6000円を支給します。また、出産時には、保険給付による現行の出産一時金(約35万円)に加え、国庫を財源として、出生児一人あたり20万円の助成金を給付し、ほぼ自己負担なしで出産できるようにします。

 13.学校教育力の向上

 地方公共団体が設置する学校においては、保護者、地域住民、学校関係者、教育専門家等が参画する「学校理事会」が主な権限を持って運営する制度に改革します。現場に近い地域と保護者が協力して学校運営をすすめることによって、学校との信頼関係・絆を強め。いじめや不登校問題などへの迅速な対応や,学校との有機的連携・協力を可能とし、同時に地域コミュニテイの再生、強化につなげます。また、教員の質と数の充実のために以下の措置を実施します。

①教員が、その使命を果たし、職責を全うできるよう、人員を確保し、養成と研修の充実を図ります。教員の養成課程は6年制(修士)とします。2教員の資格、身分の尊重、適正な待遇の保障については国が責任を持ちます。②教育行政の体系を簡素にし、現場の主体性を尊重することにより、教員を煩雑な事務から解放し、教育に集中できる環境をつくります。

2食と農政

1.食の安全・安心の確保

 BSEや鳥インフルエンザを目の当たりにして、食の安全・安心は国民にとって最大の関心事のひとつになっています。食品安全行政は現在、内閣府・農林水産省・厚生労働省に縦割り・分断されており、これを一体化します。また、加工食品や、外食における原料原産地表示を義務化するとともに、食品のトレーサビリティ*を拡充し徹底します。さらに,全国レベルで地産地消(そこでできたものをそこで食べる)、旬産旬消(その時できたものをその時に食べる)を推進します。特に,地域の農林水産業の実情と重要性を子どもたちに教えるためにも、学校給食における実施が重要です。

14、高校・高等教育の無償化

 高等学校は、希望者全入とし、無償化します。すべての人が、生まれた環境に関わりなく、意欲と能力に応じて高等教育(大学・大学院等)を受けられるよう、国際人権規約に基づき、高等教育の無償化を潮進的に導入し、奨学金制度など関連諸制度を抜本的に拡充します。

15.希望者全員が生活費も含めて借りられる奨学金制度の創設

 大学、大学院等の学生を対象として、希望者全員が、最低限の生活費を含めて貸与を受けられる奨学金制度(借り入れ限度額を年間300万円と想定)を創設します。このことにより、親の仕送りがゼロでも、誰もが大学等で学ぶことができ、さらにいったん社会人となっても意欲があれば大学等で学び直すことができます。また、子どもの教育費負担を抱える40歳代から50歳代の保護者の可処分所得が大幅に増え、消費に回ることから、景気の拡大も期待されます。

 わが国は、食料の6割を輸入に依存しており輸入食品についても、相手国が日本と同等の食品安全基準や動植物検疫基準を遵守することを輸入の条件とします。また、主要な輸出国に輸入国の立場から調査を行う国際食品語査官(仮称)を配置します。さらに現在、全国31ヶ所の検疫所にはわずか300人の検査官が配置されているにすぎません。わが国の国境における食品検疫体制は、わずか5%のモニタリング検査を実施しているにすぎず、この体制を大幅に拡充・強化します。現段階において、米国における牛の月齢管理や飼料規制等の実効性、輸出プログラムの遵守は疑問視されています。米国産牛肉の輸入再開は、国民の食の安全・安心を無視するものであり、今後も中止を求めていきます。また,国民の食の安全・安心を守り,消費者の選択権を保障するため,牛肉やその加工食品等についてBSE検査済の表示と原産地表示の義務化を実現します。さらに,輸入牛肉についても国産牛肉と同様のトレーサビリティを義務づけるため,民主党が提出した「牛海綿状脳症対策特別措置法(BSE対策法)改正案」及び「輸入牛肉に係る情報の管理及び伝達に関する特別措置法案(牛トレーサビリティ法案)」の早期成立をめざします。*トレーサビリティ=生産や処理・加工,流通・販売等の段階で,食品の仕入先,販売先,生産・製造方法などの記録をとり,保管し,食品とその情報をさかのぼることができること。食品に問題が発生してもその原因が迅速に把握できるようになる。

2.全ての販売農家に所得補償し国産農産物を確保

 農産物の国内生産の維持・拡大と,世界貿易機関(WTO)における貿易自由化協議及び各国との自由貿易協定(FTA)締結の促進を両立させます。そのため,国民生活に必要な食料を生産し,なおかつ農村環境を維持しながら農業経営が成り立つよう,「戸別所得補償制度」を創設します。

 政府が行おうとしている直接支払制度は,一部の大規模農家などに限定した政策であり,これでは食料の安定供給,自給率向上もおぼつきません。民主党はこれを抜本的に転換し農業・農村を活性化するため.原則として全ての販売農家に戸別所得補償を実施します。総額は1兆円程度とし,米・麦・大豆・雑穀・菜種・飼料作物などの重点品目を対象にします。その際,農地を集約する者への規模加算,捨てづくりにならないための品質加算棚田の維持や有機農業の実践など,環境保全の取り組みに応じた加算などを実施します。これにより,現在の農地約467万haが維持されるとともに,食料の完全自給への取り組み,食の安全・安心の確保,農業の持つ多面的機能の維持,地方経済の活性化による国土の均衡ある発展,農家が農業を持続できるような条件の整備などが可能となります。

3.森と里の再生プラン

 木材自給率はこれまで18%に落ち込んでいましたが,近年,外材価格の上昇に伴い,輸入量が減少しつつあり,2005年の自給率は20%に回復しています。民主党は持続可能な森林経営を推進する観点から,2007年6月に「森と里の再生プラン」を策定しました。具体的には,国産材需要の増大という現在のビジネスチャンスを活かし,林業を基点にした地域再生を現実のものとするため,10年後の木材生産量を,1960年代の生産量である5,000万m’/年まで拡大し,自給率50%をめざします。

 放置された森林を整備するため,森林組合による施業の団地化,路網の整備,高性能機械の導入をすすめ,伐採コストの低減を図るとともに,森林の管理・経営を担うフォレスター*を養成します。また,間伐・再造林を義務付け,長伐期化することにより,森林資源の持続的利用を可能にします。

 木材関連産業は,木材がかさばり重いことから,森林の近くに展開される典型的な地域資源立地型産業であり,中山間地域でも中心となりうる産業です。木材加工業,住宅産業紙パルプ産業等において,国産材利用を促進するため,需要に対応した製材工場の効率化や木材流通体制の整備による流通コストの大幅引下げ,建築基準法等の規制の見直しなどをすすめ,国産材の優先活用を図ります。こうした木材生産体制を確立することにより,森林の整備など緑の雇用の拡大,木材加工業の活性化,公共事業の縮小により疲弊している工務店をはじめとする建設業での雇用の拡大,グリーンツーリズム**やエコツーリズム***などの観光業の振興を図ります。

 さらに,木材生産体制を支えるため,新技術を駆使した輸送体制の構築などソフト面での高付加価値型サービスや,木質バイオマスを中心とする自然エネルギー産業,地球温暖化に対応した森林環境ビジネスを促進します。森林の公益的機能を守るための公共事業(みどりのダム事業)も積極的に進めます。これらの施策により,雇用機会の限られる中山間地域において,100万人の雇用を実現し,過疎化をくい止め,地域に若者を呼び戻します。

*フォレスター=森林の管理・経営に関する高度な知識・経験を有する専門家。森林所有者に対し管理・経営のアドバイスを行い,又は,森林所有者の委託を受けて自ら管理・経営を行う。

**グリーンツーリズム=農山漁村地域において,自然や文化,人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動。

***エコツーリズム=自然環境や歴史文化などの自然観光資源を保護しつつ,ふれあい,知識や理解を深める活動。

4.負源管理漁業の重視で漁業を振囲

わが国は世界最大の水産物輸入国であり,水産物の自給率は57%にまで落ち込んでいます。このため,資源管理の徹底と漁業経営の活性化を図る観点から,個別の漁業者ごとに漁獲量の割当を行う個別TAC(漁獲可能量)方式を導入し,これにより影響を受ける漁業者には戸別所得補償を行います。また,魚介類の産卵場である「海藻による海中の森」を公共事業で造成し,水産資源の回復を図ります。さらに,漁村を活性化するため,漁村集落が行う海の掃除,稚魚の放流などの資源回復事業に対して戸別所得補償を行います。これらの施策とあわせて,わが国と競合する漁場を有する国からの輸入について合理的な規制を実施するとともに,魚価を安定させる制度を導入します。

3経済・中小企業

1.中小企業憲章一中小零細いじめを防止,中小企業予算を3倍増

 中小企業が活力を持って光り輝き,安定的で健全な国民生活が実現する環境を整えるため中小企業憲章を制定します。具体的行動指針として,①次世代の人材育成・職業訓練の充実,②公正な市場環境の整備と情報公開,③中小企業金融の円滑化,④技術力の発揮と向上,⑤中小企業の声に耳を傾ける仕組みづくり,などを定めます。この中小企業憲章は現行の中小企業基本法と異なり,中小企業対策を経済政策の中心として位置づけ,経済産業省・中小企業庁のみならず,文部科学省,総務省,厚生労働省をはじめ国全体を挙げて強力に取り組むための基本方針となります。不当廉売や優越的地位の濫用による「下請けいじめ」を防止するため,「中小企業いじめ防止法」を新たに制定し,大企業による不当な値引きや押しつけ販売,サービスの強要など不公正な取引を禁止するとともに,独占禁止法の見直しや厳格な運用を行い厳正に対処します。さらに,公正取引委員会の機能強化と体制充実を図ります。最低賃金の引き上げを円滑に図るための金融・税制上の支援など中小企業対策予算を現行の約3倍にします。また,中小企業向け法人税の税率の半減や事業承継税制の軽減などを検討します。

2.起業を支える国づくり

 ベンチャー企業の立ち上げを容易にすると同時に,中小企業等の技術開発を促進する制度を導入します(日本版SBIR制度の改善やSTTR制度の導入*)。資金不足が顕著な研究開発型ベンチャーを支援するため,エンジェル税制**を見直します。ベンチャー企業の株式購入時に投資額の一定割合を税額控除できる制度の導入や,エンジェルネットワークの設立・運営を支援します。また大企業からのスピンアウト(リストラをきっかけとした開業等)に対して「特別融資枠」を設定することを含め,総合的な起業支援策を講じます。これらの施策を通じ,「100万社起業」を達成します。

 融資の際に,不動産担保・人的保証に過度に依存することのない資金調達体制の整備,安定的な資金供給を受けられる多様な資金チャンネルを創設するとともに,政府系金融機関については個人保証を撤廃します。また,「地域金融円滑化法」を制定し,金融機関の地域への寄与度や中小企業に対する融資条件融資状況などを情報公開するルールを制定します。

*日本版SBIR制度/STTR制度=いずれも中小ハイテク・ベンチャー企業への補助金制度。

**個人投資家がベンチャー企業に投資する際の優遇税制。

3.中心市街地・商店街の活性化

 1階に商店街,2階以上を高齢者向けケア付き賃貸住宅とする複合建築物の建設など「商住一体のまちづくり」をすすめます。託児所,駐車場・駐輪場などを整備し,消費者が気軽に商店街に出かけられる環境を整備します。起業家のためのSOHO(在宅勤務の小規模オフィス)として活用したり,行政窓口を設置することなどにより,空き店舗や空き地の利用をすすめます。都市景観の向上防災施設や情報通信基盤整備,電線の地中化等を促進し,美しくバリアフリーな商店街をつくります。

4.高速道路の無料化

 高速道路は,一部大都市を除いて無料とします。多額の投資をしながら有効活用されていない高速道路を生かすことで地方を活性化するとともに,流通コストの削減を図ります。不透明な道路特別会計や官製談合などの実態を精査し,総合的な交通体系のあり方も勘案しながら,環境面にも配慮しつつ,具体的な無料化計画を策定します。無料化によってコストを削減するだけでなく,出入口を増設できることから,地方の高速道路が暮らしに生かせる道路としてよみがえります。また雇用の拡大,通勤圏の拡大,農産物,畜産物,水産物の消費地への流通コスト,時間コスト削減は,農林漁業など生産者の基盤強化にもつながります。民主党は,この政策を実現するために,高速道路原則無料化の基本方針と無料化に向けた道筋を示す「高速道路事業改革基本法案」を提出しました。国道管理業務・高速道路を中心とする道路維持管理のために設立する複数の法人等での受け入れで雇用確保に万全を期します。

5.地域活性化に立脚した観光政策

 地域外から観光客等を呼び込むことによって地方を元気にします。また,近年,アジアを中心に海外からの観光客が増えており,国際観光の振興を通じ,国際的な相互理解を深め経済・消費活動を活発化させます。民主党は魅力的なまちづくりや景観形成,農山村,里山づくりなどをすすめ,地方公共団体と地域住民が主体となった取り組みを支援します。各地域の歴史や伝統・文化,さらには貴重な自然の保全と活用をすすめ,同時に住民が学び,ふれあう機会を提供します。休暇・休日制度を見直し,より柔軟に休暇を取得できる仕組みをつくり,休日の分散化をはかるとともに,総合的な交通体系の整備をすすめます。そして,国内外からの観光客の視点に立ち景観に配慮したまちづくりや交通施設の整備を図ります。

6.金融商品取引監視委員会(日本版FSA)の設置

 わが国経済の活性化を図るため,貯蓄から投資への流れを加速させることが重要です。そのためには,信頼される健全な市場を構築しなければなりません。民主党は,独立性が確保され,強力な権限を有し,幅広く金融商品取引を監視する金融商品取引監視委員会(日本版FSA)を創設するとともに,人材育成に努めます。

7.コーポレートガバナンスの確立

 市場が求める情報開示,会計監査を確実に実行しうるガバナンスを担保するため.公開企業のみに適用される特別法としての公開会社法の制定を検討します。

4環境

1.民主党は「脱地球温暖化戦略」を推進

 地球温暖化対策のため,国内外において温室効果ガスの削減が必要です。世界中で2050年までに50%削減するという中長期目標だけでなく,日本国内においても中長期の目標設定が必要です。京都議定書の温室効果ガス6%削減の達成はもちろん,中期的には2020年までに1990年比20%,長期的には2050年よりも早い時期に50%の温室効果ガス排出量の削減をめざします。その際,人為的排出の削減を優先します。民主党は,「脱地球温暖化戦略~脱温暖化で,地球と人との共生~」をとりまとめています。具体的には,①中・長期目標の設定,②京都議定量目標達成のためのキャップ&トレード方式による国内排出権取引市場の創設,③再生可能エネルギー導入の強力な推進,④地球温暖化対策税の導入,⑤省エネルギーの徹底⑥森林吸収源対策の推進,⑦環境技術開発環境負荷低減技術・商品の普及促進,⑧環境外交の促進,⑨脱フロンのさらなる推進,CO二酸化炭素の「見える化」の推進,⑩都市過熱化防止などを図ります。

 2008年には,G8サミットが日本で開催されることにかんがみ,ポスト京都議定書に向けた新たな国際的枠組みの構築に取り組みます。わが国はエネルギー効率化の視点を踏まえ米国および中国,インド,途上国の参加を促すべく,エネルギー効率化のための技術移転を促進します。また,ODAの環境分野への集中特化など環境外交を展開し,主導的役割を果たします。同時に,酸性雨や黄砂など国境を越えた環境被害に対しても,わが国の環境安全保障の観点から環境外交を強化します。

2.環境健康被害者の救済のため基本法を制定

 環境健康被害の認定基準は行政主導で策定され,科学的知見に過度に依存していることから,多くの被害者が行政救済の対象となっていません。また認定を求めて訴訟を起こしても裁判が長期化し,迅速な補償・救済を受けられない現状にあります。民主党は環境健康被害の回復・軽減の迅速化を図るため,①健康被害者救済に関する基本施策の策定,②原因究明調査・研究を国などに義務付け,③認定基準の緩和,④行政からの独立性を高くした認定機関「環境健康被害等基準策定等委員会」の設置,⑤訴訟関連支援制度(相談窓口の設置,医療専門家・科学者・海外知見等の紹介等を国等に義務付け)の整備,⑥救済給付制度(医療費,療養費,交通費等)の整備一などを定めた「環境健康被害者等救済基本法案」を提出しました。同法の制定によって,これまで解決できなかった公害健康被害者の大多数が迅速に救済されます。特に,水俣病,アスベストによる健康被害,東京大気汚染公害訴訟等代表的な環境健康被害については,同法を適用するとともに,問題点を詳細に検討して包括的な解決に向け全力で取り組みます。

3.生物多様性の保全

 近年,絶滅危惧種の増加,農作物などに影響を及ぼす野生生物の保護管理対策,外来生物対策など,生物多様性の保全について,複雑な問題が山積しています。民主党は「ヒトと野生生物との共生」をめざしており,環境基本法の理念を生かし,「野生生物保護基本法」(仮称)を制定します。具体的には,①野生生物の保護に関する基本的な計画(5カ年計画)の策定,②生物多様性(野生生物)の保全体制の整備,③影響評価の義務化,④生物多様性に関する教育等の充実,⑤国民への啓蒙,積極的広報,⑥省庁間の連携,⑦法制上及び財政上の措置,⑧国民等の参加を定めます。さらに,豊かな生態系を育む自然環境を国際的に保護するための基金等への拠出を推進し生物多様性に関する国際的な調査研究をNGOと協力しながら積極的に支援します。

4.エネルギー安全供給体制の確立

 エネルギーを安定的に確保する「エネルギー安全保障」の確立は,国家としての責務です。長期的な国家戦略を確立・推進する機関を設置し,一元的に施策を進めます。

5安全と安心

1.危険情報公開をはじめ消費者行政・政策を充実

 民主党は結党以来,「生活者」「納税者」「消費者」の立場を代表する党として,常に消費者の視点に立った政策実現をめざしてきました。近年,サービスの多様化・グローバル化が急速に進展するに従い,消費者関連の紛争が急増していますが,消費者と事業者とでは,情報力や交渉力において大きな格差があることは否定できません。2006年,消費者契約法の改正が行われ,消費者団体が個々の消費者の利益のために訴えを提起する「消費者団体訴訟制度」が創設されましたが,民主党の主張により,裁判管轄地を不法行為地に広げるなどの修正が行われました。地球環境との調和を図り,環境対策技術の開発を推進します。省エネルギー技術をさらに発展させるとともに,天然ガス,石油,石炭,原子力に加え,風力,太陽,バイオマス,海洋エネルギーなど再生可能エネルギーや,水素,燃料電池などを中心とした未来型エネルギーの普及開発を図ります。こうして,エネルギー供給源の多様化を促進することにより,総合的なエネルギーのベストミックス戦略を確立します。特に,風力,太陽,バイオマスなど再生可能エネルギーについては,一次エネルギー総供給に占める割合を,EUの導入目標をふまえて大幅に引き上げ,2020年までに10%程度の水準の確保をめざします。また,現在,日本のエネルギー自給率は原子力も含めて16%にすぎず,先進国では最低水準にあることから,自給率の目標を2030年に30%,2100年には50%とします。

 また2006年,消費生活用製品にかかる重大事故について,事業者に報告義務を課す「消費生活用製品安全法」が改正されましたがその内容は必ずしも十分なものとはいえませんでした。民主党はより消費者の立場に立って,自動車や回転ドア,公園遊具など,一般消費者に危害を及ぼすおそれのある製品・物品も規制の対象とする「危険情報公表法案」を提出しており,引き続きその成立をめざします。支払い能力を超えたクレジット契約や,消費者金融等からの借り入れなどにより,生活苦に陥る事例が多発しています。民主党は,悪質な訪問販売やクレジットの過剰与信問題に取り組みます。また消費者契約やカード利用等に関する知識も含め,消費者教育の充実を図ります。

2.乗り物・住宅の安全確保

 107名もの尊い命を犠牲にした2005年のJR福知山線脱線事故や,飛行機の胴体着陸など鉄道,航空,バス,タクシーなどの公共交通における事故やトラブルが頻発しています。民主党は,規制緩和一辺倒で,競争を激化させ,安全を度外視し,労働条件を厳しくしながら利益追求を強いる運輸行政を根幹から転換します。①労働条件を含めた運輸に関する安全規制を強化し、②それらの社会的規制の遵守徹底を監査・点検する体制を整備するとともに、③事故やトラブルを公正中立に調査し、勧告する「運輸安全委員会」(仮称)を設置します。運行と労働に関する監視、事故とトラブルの調査と勧告、被害者支援、経験やデータの蓄積とそれらを生かした事故防止対策を実施します。その対象範囲は、鉄道・航空・バス・タクシー・船舶(運輸事業であって、対価としての運賃を収受して、人やモノを輸送する機関)にまで広がります。また、耐震偽装問題では、現在も法律違反の物件が発覚するなど、国民に大きな不安を与えています。民主党は、再発防止、被害者救済に取り組むため、①建築の最終確認は行政が実施する、②建築に関与した全ての人を公表する、③広告に保険加入の有無を表示する。などを柱にした法案を提出しています。また,リフォーム詐欺対策などと合わせ、住宅業界における悪徳業者の排除に取り組みます。

3.迅速な災害対策

 災害発生後の救急活動や情報伝達、交通規制や応急復旧などを円滑にすすめるため、国・地方公共団体・警察・消防・自衛隊・民間企業・ボランティア・NPO等の役割分担、協力体制の整備をすすめ、行政の危機管理体制を拡充するとともに、民間の諸活動を強力に支援します。あわせて大規模災害時の首都機能のバックアップ体制の強化も検討します。また大規模災害に迅速に対応するため、内閣総理大臣の権限を強化するとともに、「危機管理庁(日本版FEMA)」を創設します。災害による心身のダメージを被災者が一刻も早く克服するには生活基盤の回復が不可欠です。「被災者生活再建支援法」について、住宅本体への支援金支給、支給限度額の引き上げ、支給要件の緩和などの改正を行います。全国各地で大規模地震の危険性が指摘されています。特に、災害時には避難場所となる公立小中学校の耐震化を促進します。また、都市部には、密集市街地が多く、倒壊や火災による被害は甚大なものになると予測されています。このような被害を減らすため、既存不適格住宅の耐震改修をすすめます。

4。治安、防犯の確保と総合的な銃器犯罪対策の推進

 落ち込んだ検挙率を回復させることを目標とし、地方警察官等を増員して「地域・刑事・生活安全」にかかる警察機能を拡充します。また地域社会の防犯機能を生かすための支援を行います。「治安・防犯」の確保のためには、新たな捜査手法の確立など、警察の捜査能力の向上が必要ですが、その一方で警察権限の無節操な拡大は、捜査権の乱用やプライバシー侵害などの弊害が懸念されます。そうなれば市民の警察捜査に対する不信や非協力など、結果として治安の向上に悪影響が生じかねません。新たな捜査手法の導入にあたっては、人権に配慮し、市民社会の本旨に反することがないよう運用のルールをしっかりと定めます。また防犯カメラ・Nシステム(自動車ナンバー自動読取装置)・DNA鑑定捜査等については、個人情報保護の観点から。設置・運用についての法律の制定を含めた検討をすすめます。

愛知県の拳銃発砲立てこもり事件や長崎市長射殺事件など、銃器を使用した凶悪事件が相次いでいます。平穏な生活の脅威となる銃器犯罪や銃の不法所持を取り締まるため、暴力団関係者等に対する徹底した摘発・検挙、密輸入阻止のための水際対策など、総合的な銃器犯罪対策を強力にすすめます。また、猟銃競技用銃等の所持許可手続きについて見直します。

5.取り調べの可視化で寛罪防止

 公正で透明性の高い刑事司法をめざす改革の一環として、取り調べでの自白の強要による免罪を防止するために、民主党がすでに提出しているビデオ録画等による取り調べ過程の可視化、取り調べ段階における弁護人立会の確立を柱とする「刑事訴訟法改正案」の成立をめざします。また,刑事裁判での証拠開示の徹底を図る法律を制定します。

6.人権侵害救済機関の創設

 民主党は,「人権侵害による被害の救済及び予防等に関する法律案」(人権侵害救済法案)を提出しましたが,政府は対案となる「人権擁護法案」の提出を拒み,審議を忌避する状況が続いています。民主党の法案は,内閣府の外局として中央人権委員会を,また,各都道府県に地方人権委員会を設置し,人権侵害に係る調停・仲裁等の手続きを定めるとともに,特別救済手続については報道機関等を対象としないことを内容としており,引き続きその成立をめざします。

7.共謀罪導入に反対

 政府は,国連組織犯罪防止条約を批准するための国内法整備として,共謀罪を新設する法案を国会に提出しています。共謀罪は,団体の活動として犯罪の遂行を共謀した者を処罰するものですが犯罪の実行の着手,準備行為がなくても相談をしただけで犯罪となること,およそ国際性とは無縁な犯罪や重大犯罪とまではいえないようなものを含め619もの犯罪が対象となることなど,わが国の刑法体系を根底から覆しかねないものです。しかし条約は「自国の国内法の基本原則に従って必要な措置をとる」ことを求めているにすぎずまた,条約が定める重大犯罪のほとんどについて,わが国の現行法は共謀を予備罪,準備罪,書助犯,共謀共同正犯などの形で共謀を犯罪とする措置がとられています。したがって,わが国は何ら新規立法をすることなく条約を批准できると考えられることから,法案の成立に強く反対します。

6外交・防衛

1.イラクから自衛隊を即時撤退

 イラクに対する多国籍軍による武力の行使は正当性を有しておらず,自衛隊の活動範囲とされるいわゆる非戦闘地域の概念もフィクションであり,イラク特措法の法的枠組みは完全に破綻しています。民主党は,イラクに派遣されている自衛隊を直ちに撤退させるため過去2度にわたって提出した「イラク特措法廃止法案」を改めて提出しました。

 政府のイラク特措法の期限を延長する法律案に対しては,航空自衛隊の活動がイラク復興の目的にかなった活動かどうか大きな疑念がある上,政府の情報開示が極めて不十分であることから,反対しました。

 戦争の大義とされたイラクの大量破壊兵器はついに発見されず,フセイン政権とテロ組織とのつながりも証明されませんでした。恋意的で不正確な情報に基づいて,米国に追従してイラク戦争支持を表明した当時の政府判断について,早急に検証を行い,責任を総括しなければなりません。

その上で,国際協調の枠組みの下,わが国にふさわしいイラク復興支援のあり方を検討します。

2.国民不在の在日米軍再編

 在日米軍再編は,国民に大きな負担を強いることから,国民の理解と基地負担を抱える地元の理解が必須です。国会や地元自治体,住民からの強い説明要求を無視し,日米政府間合意を優先させた自公政権の手法は,日米同盟の最大の基盤である国民の信頼を損なうものです。民主党は,在日米軍再編の経費総額,再編交付金の交付に際し自治体の受け入れ表明を条件とすることの問題,在沖米海兵隊のグアム移転経費を日本国民の税金で負担すること等について、問題点を解消するよう求めてきましたが、政府は誠意ある回答を全く示そうとしません。国会の関与なくして、米国の言いなりに資金を提供することにならないよう,徹底的に問題点を追及します。また、納税者の視点とシビリアン・コントロールを果たしていく見地、及び基地負担軽減への配慮から。アジア太平洋地域の安全保障における米軍のあり方や在日米軍基地の位置付けについて検討します。

3.対北朝鮮外交の主体的展開

 2007年2月の6者協議において、北朝鮮の核施設の活動停止等の見返りに、エネルギー支援などの実施を骨格とする「共同文書」が採択されました。しかし北朝鮮は、1994年の米朝枠組み合意以来、度重なる国際間の合意に背いて核開発を進めてきたことから、今回の合意の履行状況を厳しく注視していく必要があります。また、日本ほど北朝鮮の核・ミサイルの脅威に直接さらされている国はなく、北朝鮮に対する経済制裁措置については,当面継続すべきです。わが国にとっては、拉致問題の解決が不可欠であり、拉致問題に関する各国の認識の共有を図りつつ、主体的な外交を展開していきます。

4.アジアの一員として

 アジアの一員として、中国、韓国をはじめ。アジア諸国との信頼関係の構築に全力を挙げ国際社会においてアジア諸国との連携を強化します。特に、エネルギー・通商・環境分野において、アジア・太平洋地域の域内協力体制を確立します。

7政と官

1.財政構造改革の推進

 ①談合・天下りの根絶や契約の適正化による公共事業等の発注コストの引き下げ、②徹底した地方分権の推進による税金の効率的活用③国家公務員総人件費削減、④特殊法人・独立行政法人の原則廃止、などにより税金のムダづかいを根絶します。さらに、特別会計を基本的には廃止もしくは一般会計化することによって、ムダづかいを根絶し、特別会計の余剰資金を財政健全化に活用します。

「縦割り構造」「対前年度比」という霞が関に依存した予算編成システムが、財政の健全化の障害になっています。民主党は、官邸に各省の大臣など政府の関係者を集め、ここで予算の重点配分、省庁ごとの予算枠、不要事業の廃止などの基本方針を決定します。この基本方針を受けて省庁ごとに政治家がグループをつくり、その省庁の予算を編成するシステムに改めます。また巨額の債務を安定的に管理し、着実に減していくため、債務管理庁を設置します。このような改革を通じて、2011年度には国・地方の基礎的財政収支を黒字化し、その後、債務残高GDP比を着実に引き下げます。

 

2。天下り根絶でムダづかいをなくす

 民主党は、官製談合や随意契約など、税金のムダづかいの背景にある天下りを根絶します。具体的な方法は、①天下りの原因となっている早期退職勧奨と中央省庁による再就職あっせんを禁止、@天下り禁止期間を離職後2年間から5年間に拡大、②営利企業だけでなく、特殊法人・独立行政法人・公益法人等に天下ることも規制、③国の管理職職員の離職後10年間の再就職状況の報告を義務付け、④退職職員による現職職員に対する働きかけ行為を禁止、⑤特殊法人等の役職員が天下ることについても国家公務員と同様の規制を新設。⑥地方公務員についても、離職後5年間は在職していた機関と密接な関係にある営利企業への天下りを原則禁止,などです。民主党は上記内容の「天下り根絶法案」を提出しました。

 抜本的な官製談合防止法の改正にも取り組みます。法律の適用対象に公務員OBも含め天下り先での談合を防止します。入札談合防止のため,公正取引委員会の権限を強化し省庁等への改善措置要求を行うことができるようにするとともに,要求を受けた省庁側には調査結果等を国会等に報告する義務を課します。また,事件ごとに第三者による調査委員会の設置を義務付けます。さらに,独禁法を改正し,談合を申告した事業者については一定の条件を満たせば課徴金が減免されるなどの措置を拡充することで,談合を摘発しやすくします。

3.特殊法人・独立行政法人等の改革

 特殊法人や独立行政法人等は,国からの補助金や交付金を使って非効率的な事業運営をしていたり,官僚の天下りの受け皿となるなど様々な問題点を抱えています。特殊法人や独立行政法人,及びこれらに係わる特別会計は原則廃止を前提に全てゼロベースで見直し民間として存続すべきものは民営化し,国としてどうしても必要なものは国が直接行います。また,天下り受け入れの見返りに業務を独占するなど,実質的に各省庁の外郭団体となっている公益法人は廃止します。さらに,独立行政法人の税金のムダづかい体質を改めるため,○各府省の独立行政法人評価委員会委員及び各独立行政法人の監事の独立性向上(公務員出身者による就任を制限),○公募による独立行政法人の長の選任,3会計監査人の監査対象となる独立行政法人の拡大,(4)独立行政法人の統合時における資産の鑑定の義務付け,などを行います。

4.国が行う契約を適正化

 中央省庁等の幹部OBを天下りとして受け入れ,かつ2004年度に国から1,000万円以上の金銭の交付を受けた法人と国とが行った契約のうち,随意契約が占める割合は9割以上という事実が2006年,判明しました。天下りを背景とした随意契約が横行しているのは契約の相手方における天下り公務員の在籍状況や,随意契約・指名競争入札の理由などについて説明する義務が国に課されていないからです。民主党は,国が行う契約の適正化を図るため,「随意契約等透明化法案」を提出しました。具体的な内容は,①国による随意契約,指名競争入札について徹底的な情報公開を義務付ける,②随意契約,指名競争入札の厳格化を図る,③IT調達を長期継続契約から除外する,などです。

5.公務員制度の抜本改革

 真の行政改革のためには国と地方のあり方を抜本的に見直し,地方分権をすすめることが不可欠です。民主党は,各省庁や自治体に対して情報提供を求めることができる強力な権限を持った「行政刷新会議」を設立し,国の役割を大幅に限定して事務事業の多くを地方へ移譲するという観点からの見直しを集中的に行います。国の機関の組織及び定員は,行政刷新会議の提言に基づいて抜本的に改めます。大胆な地方分権の結果,国家公務員の定数も大幅に減少し,国家公務員総人件費を3年間で2割以上削減することが可能になります。また,納税者である国民の理解を得るため,非常勤の国家公務員人件費及び勤務実態に関する情報公開をすすめます。

 労働基本権は労働者本来の権利であり,重要な労働条件などは当事者抜きに決められてはなりません。しかし,日本の法令及び慣行は公務員の労働基本権を制約しており,国際労働機関(ILO)も1965年以降,このような日本の状況がILO条約の規定に違反しているとの厳しい勧告を出しています。民主党は公務員の職務の特性にかんがみて特に異なる取扱いが必要となる場合を除き,公務員の労働基本権を回復します。その結果,労働条件は民間と同様,交渉で決められるようになります。それに伴い,一般職の公務員には労働基準法及び判例法理に準じた雇用保障制度を導入します。

 政府全体の統一的人事管理及び使用者としての機能を担う担当大臣を置き,同大臣が労働組合との交渉等を行います。また,能力・実績に応じた処遇を可能にする人事管理制度を導入します。

6.国から地方への補助金原則廃止,地方分権の推進

 中央から地方に支出される個別補助金は,中央官僚による地方支配の根源であり,様々な利権の温床ともなっています。真の地方自治を実現する第一歩を踏み出すため,個別補助金は基本的に全廃し,地方固有の財源を保証します。中央・地方とも補助金に関わる人件費と経費を大幅に削減して,財政の健全化にもつなげます。

 また,地方のことは権限も財源も地方に委ねる仕組みに改め,国会議員も国家公務員も国家レベルの仕事に専念できるようにします。地方分権国家を担う母体を「基礎的自治体」とし,将来的には,全国を300程度の多様性のある基礎的自治体で構成します。生活に関わる行政サービスをはじめ,対応可能なすべての事務事業の権限と財源を,基礎的自治体に大幅に移譲します。

 中央政府の役割は,外交,防衛,危機管理。治安から,食料,エネルギーを含む総合的な安全保障,教育・社会保障の最終責任,通貨市場経済の確立,国家的大規模プロジェクトなどに限定します。その過程において,5~10年間で,国から都道府県に対して大幅に事務事業を移譲するとともに,都道府県が担っている事務事業の1/2程度を基礎的自治体に移譲します。これらの政策により,国と都道府県の役割を大幅に縮小し,基礎的自治体の役割を大幅に拡大します。

7.コミュニティの再生・強化とNPO活動の支援

 行政だけで住民のニーズを満たせる時代は終わりました。地方分権社会を充実させるためには,基礎的自治体内のコミュニティの機能を活性化することが求められています。民主党は,住民が単に公的サービスの受け手となるだけでなく,公共サービスの提供者・立案者といった自治の担い手として参画する社会をめざします。

 また,コミュニティの中心的な活動主体となりつつあるNPOをはじめ非営利セクターの育成は緊急かつ重要な課題です。民主党は公益法人制度の見直しともあわせて,これら特定非営利活動法人の活動が社会にしっかりと根付くための努力を続けます。また,現行の特定非営利活動法人に対する支援税制の認定要件が厳しいため,これを利用できる「認定特活法人」は特定非営利活動法人全体(約31,000)の中でわずか60法人程度にすぎません。民主党は,その認定要件を大幅に緩和します。また寄付金控除制度を大幅に拡充します。

8.事務所費の透明化をはじめ政治改革を推進

 資金管理団体のみならず,すべての政治団体の支出のうち1万円を超える事務所費・政治活動費等の支出について,①領収書の徴収・保存,政治資金収支報告書への領収書の添付と支出明細の記載などを義務付けるとともに,②政治団体が領収書等を保存する期間を現行の3年から5年に拡大します。民主党は,近回献金の禁止,政治家によるあっせん・口利きといった不正の根絶など政治腐敗を一掃するための法案も提出しています。

9.国会議員定数の1割以上削減

 政権選択が可能な選挙を実現するためには,小選挙区選挙をより重視すべきであり,また,厳しい財政状況を考えても,国会議員には率比例議席180中,80議席の削減を提案して先して効率化に努めることが求められていまおり,こうした内容を盛り込んだ「公職選挙す。このような観点から,民主党は衆議院の法の一部を改正する法律案」を提出しました。

国民の自由闘達な憲法論議を

 「憲法とは公権力の行使を制限するために主権者が定める根本規範である」というのが近代立憲主義における憲法の定義です。決して一時の内閣がそのめざすべき社会像や自らの重視する伝統・価値をうたったり,国民に道徳や義務を課すための規範ではありません。民主党は,「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」という現行憲法の原理は国民の確信によりしっかりと支えられていると考えており,これらを大切にしながら,真に立憲主義を確立し,「憲法は国民とともにある」という観点から,現行憲法に足らざる点があれば補い,改めるべき点があれば改めることを,国民の皆さんに責任を持って提案していきます。民主党は2005年秋にまとめた「憲法提言」をもとに,今後も国民の皆さんと自由闘達な憲法論議を各地で行い,国民の多くの皆さんが改正を求め,しかも国会内の広範かつ円満な合意形成ができる事項があるかどうか,慎重かつ積極的に検討していきます。

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