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年中無休の家庭教師 毎日学習会

慶應義塾大学 経済学部 小論文 1989年 過去問

1989年 慶應義塾大学 経済学部 小論文 課題文

「人は環境の被造物であり、かつその形成者である。環境は人間に、肉体 的生存の糧を与えるとともに、知的、道徳的、社会的、精神的な成長の機 会を提供する。地球というこの惑星における人類の長く苦しい進化の中で 人は、科学と技術の加速度的な発展により、みずからの環境を無数の方法 とかつてない規模で変容する力を獲得する段階に達した。人間の環境の二 つの面、すなわち自然の環境と人工の環境は、人間の福祉にとって、また 種々の基本的人権さらには生存権そのものの享受にとって、欠かすことが できない。」

「今日、環境を変容する人間の能力は、賢明に用いられるならば、すべて の国民に発展の恩恵と生活の質を向上させる機会をもたらすことができ る。不適切に、あるいは不注意に用いられるならば、同じ力は、人間と人 間環境にはかりしれない害をもたらすことにもなる。地球上の多くの地域 において、人工の害のますます動かし難い証拠を、われわれは目のあたり にしている。すなわち、水、大気、大地、生物の危険なレベルでの汚染。 生物圏の生態的均衡の重大かつ好ましくない携乱。再生できない資源の破 壊と枯渇。人間の肉体的、精神的、社会的健康に有害な、人工の環境とく に生活環境と労働環境における甚だしい欠陥。これらである。」

上の文章はともに、1972年にストックホルムで開かれた国際連合人間環境会議において採択された「人間環境宣言」の一部である。

地球的規模での環境破壊に対する危機感を背景に発表されたこの宣言を 読んで、(1)現在、人類が直面する環境上の問題にはどのようなものがある か、先進国と発展途上国それぞれについていくつかの具体例を挙げ、(2)そ れらの具体的な問題がなぜ生じてきたのか、第二次世界大戦後の世界史の 展開に沿って説明し、(3)環境上の問題が基本的人権の考え方に投げかけている課題は何か、論じなさい。

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