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年中無休の家庭教師 毎日学習会

慶應義塾大学SFC 総合政策学部 英語 2006年 大問一 内容一致問題

内容一致問題
■第1段落
1:1 It’s probably impossible for most Americans even to begin to understand how it must feel to live in the extreme poverty of Calcutta, India, surviving in a crude shack or on the street with [1]( 1. little 2. no 3. less), if any, access to clean water, nutritious food or decent health care.
1:1 >ほとんどのアメリカ人にとって、インドのカルカッタで極貧の生活をすることが、どのような感じにならざるをえないかを理解することなど、おそらくまったく不可能だろう。その生活においては粗末な掘立小屋か街路で生き抜き、きれいな水、栄養のある食物、あるいは十分な保健医療が、手には入るにしてもほとんどない。
1:2 The filth.
1:2汚物。
1:3 The crowds.
1:3 群衆。
1:4 The disease.
1:4 病。
1:5 From the perspective of the comfortably housed, amply fed and lavishly entertained, such conditions sound hopeless, and the suffering they must breed seems unimaginable.
1:5快適な住居が与えられ、十分に食べ、養線にもてなされている人々の視点からは、このような状況は希望がないように思われ、それらが必然的に生み出す苦難は想像もつかないように思える。

■第2段落
2:1 But not as unimaginable as this :
2:1 しかし、想像がつかないといっても、次のことほどではない。
2:2 according to a respected researcher who employs a method of ranking human happiness on a scale of 1 to 7 , poor Calcutta’s score about a 4, suggesting they’re slightly happier than[2](1.not 2. ever 3. Before).
2:2人間の幸福を1から7までの尺度で格づけする手法を使う、ある評判の高い研究者によれば、貧しいカルカッタの住民は約4点を獲得し、かろうじて彼らが不幸だというよりは幸せな方に入ることがわかる。
2:3 They may not be as happy as average Americans (who are pretty happy, statistically speaking, and positively [3] (1. cynical 2. pragmatic 3. euphoric) when compared with the dissatisfied Russians and sad Lath unions, but there certainly happier than one might expect.
2:3彼らは平均的なアメリカ人(統計的にいえば、アメリカ人はかなり幸福で、不満を感じているロシア人やリトアニア人に比べて、はっきりと幸福を感じている)ほど幸せではないかもしれないが、しかし確かに案外幸福なのである。
[21] In the 3rd paragraph the author uses the word “enormous” to imply that he thinks the assumption is
1. great.
2. valid.
3. mechanical.
4. questionable.

・解答 [21]―4
>[21]「第3段で著者が「途方もない」という言葉を使っているのは、その想定が…であると著者が考えていることを意味している」。
1.「素晴らしい」2.「有効である」、3.「機械的な」、4.「疑わしい」
このような文脈全体の理解を問う設問では、「著者は、幸福度調査にプラスの態度なのか、マイナスの態度なのか」を考えてみるとよい。第1、2段から、
著者がこの調査に対してマイナスの態度を取っていることが読み取れる(第2段第1文が典型)。よって、選択肢の中で唯一マイナスの意味を表す4が正解だとわかる。

■第3段落
3:1 The enormous assumption behind this finding, of course, is that happiness, like Olympic figure skating, can really be scored numerically at all and that the judges who score it don’t even need to come from the same countries or speak the same languages as the people there judging.
3:1 もちろん、この発見の背後には途方もない想定がある。それは幸福がオリンピックのフィギュアスケートのように、ともかくも数字によって採点することが本当にできるのであって、採点する審判は同じ国の出身である必要はないし、自分が採点している人々と同じ言語を話す必要さえないということである。
3:2 Robert BiswasDiener, a professor of psychology at Portland State University in Oregon and the [4] (1. soul 2. heart 3. mind) behind the Calcutta study, believes this.
3:2 ロバート=ビスワズ=ディーナーは、オレゴン州にある州立ポートランド大学の心理学教授であり、カルカッタ研究を支持している学者であるが、このことを信じている。
3:3 BiswasDiener has worked extensively with his father, the noted University of Illinois psychologist Ed Diner, to evaluate the “Subjective Well-being” (SWB), as they call it, of people around the globe, from Masa warriors in East Africa to Inuit hunters in Northern Greenland, [5]( 1. inviting 2. permitting 3. indulging) them to answer various questions about their moods and outlook.
3:3 ビスワズ=ディーナーは、父である有名なイリノイ大学の心理学者エド=ディーナーとともに広範な研究を行ってきた。
それは、東アフリカのマサイ族の兵士から、北部グリーンランドのイヌイットの猟師まで世界中の人々に気分やものの見方に関するさまざまな質問に答えてもらいながら、いわゆる「主観的な幸福(SWB)」を評価することである。
3:4 The results have led them to one sweeping conclusion:
3:4 その結果、彼らは決定的な結論に達した。
3:5 human beings, no matter where they live, and almost without regard to how they live, are, in the elder Diner’s words, “preset to be happy.”
3:5つまり、人間は、どこに住んでいようと、どのような暮らしをしていようとも、大ディーナーの言葉でいえば、「幸せになるように予めできている」ということである。

■第4段落
4:1 Ed Diner thinks of this predilection as a “gift” bestowed on people by evolution that helps us adapt and flourish even in fairly trying circumstances.
4:1 エド=ディーナーは、こうした好みは、進化によって人々に与えられた「能力」であり、かなり厳しい環境下でさえも、私たちが適応し繁栄するのに役立つと考える。

4:2 But there are other [6] (1. theories 2. conditions 3. facts).
4:2 しかし、他の考え方もある。
4:3 Maybe, he thinks, were “socialized” to be happy, in order to facilitate smooth social functioning.
4:3 ことによると、私たちは、社会の機能を容易に円滑にするため、幸せになるように「社会化され」ているのかもしれないと、彼は考えている。

4:4 Whatever the reasons for this gift, however, its benefits don’t seem to be [7] (1. positively 2. evenly 3. exactly) distributed around the globe.
4:4 しかしながら、この能力がある理由は何であるにしろ、その利益が世界全体に均一に分布しているようには思われない。
[22] What is the meaning of the expression “preset to be happy” in the 3rd paragraph?
1 . Human beings can reset the conditions to be happy, if necessary.
2. Human beings are endowed with the innate capacity to be happy as a result of evolution.
3. Human beings have the option to choose whether to be happy or not.
4 . Human beings are subject to external factors that determine their happiness.

・解答 [22]―2
>[22]「第3段の『幸せになるように予めできている』という表現の意味は何か」。
1.「人間は、必要なら、幸せになるのに条件を組み直すことができる」
2.「人間は、進化の結果として幸せになる先天的な能力が与えられている」
3.「人間は幸せになるかどうかを選ぶ自由がある」
4.「人間は幸せであることを決定する外的な条件に左右されがちである」
1について、presetは「予め組み込む」という意味でreset「組み直す」とは違うので誤り。2は、presetの意味を的確に具体化した、第4段第1文に一致する。よって、正解。3について、Option to choose〜「〜を選ぶ自由」はpresetの意味とは異なり、「後天性」を示しているので誤り。4も、presetの意味する「先天的な要因」とは異なる「後天性」を示す記述になっている。よって誤り。

[23] What is the implication of the statement “we’re ‘socialized’ to be happy” in the 4th paragraph?
1. It is our obligation to be happy as social beings.
2. Our society gives us what we need to be happy.
3. We have to associate with people in order to be happy.
4. It is easier for us in social interactions to behave in a happy way.

・解答 [23]―4
>[23]「第4段の『私たちは幸せになるように「社会化」されている」という発言の意味は何か」。
1.「社会的な存在として、幸福になるのが私たちの義務である」
2.「私たちの社会は幸せになるのに必要なものを私たちに与える」
3.「私たちは幸福になるために人々とつき合わなければいけない」
4.「私たちにとって社会的なやりとりの中で幸福であるように振る舞う方がたやすい」
社会化に関しては、第4段第3文(Maybe, he thinks,…)に述べられている通り、「社会の機能を容易に円滑にするため」になされる行為であることがわかる。次に、facilitateがmake easyの意味であり、interactionが「相互作用、やりとり、交流」という意味であることがわかれば、4がfacilitate smooth social functioningの言い換えになっていることが理解できるだろう。よって、正解は4に決まる。

■第5段落
5:1 Latin Americans, for example, are among the happiest people in the world, according to study [8] (1. after 2. from 3. by) study.
5:1例えば、ラテンアメリカ人は、次々に出てくる研究によれば世界で最も幸福な民族の1つである。
5:2 An international survey of college students in the mid­1990s compared so-called national differences in positivity and ranked Puerto Rico, Colombia and Spain as the three most cheerful.
5:2 1990年代半ばの大学生に関する国際調査では、積極性においていわゆる国民性の違いを比較し、プエルトリコ、コロンビア、スペインが明るさのトップ3に位置づけられた。
5:3 To those who [9] (1. evaluate 2. count 3. equate) happiness with digital cable and ice­cube-dispensing refrigerator doors, these results may be surprising.
5:3幸福をデジタルケーブルや氷の取り出し口がついた扉のある冷蔵庫に結びつけて考える人々にとって、このような結果は驚くべきことかもしれない。
5:4 But not to Ed Diner.
5:4 しかし、エド=ディーナーにとっては、違う。
5:5 For him, the astonishingly high spirits of the relatively poor Puerto Ricans and Colombians [10] (1. depart 2. Stem 3. Escape) from a “positivity tendency” that “may be rooted in cultural norms regarding the value of believing in aspects of life in general to be good.”
5:5彼にとっては、比較的貧しいプエルトリコ人やコロンビア人が驚くほど上機嫌であることは、「積極的な性向」から生じている。その性向は、「人生の局面はおおむね良好であると信じることに価値があるとみなす文化規範に根ざして」いるのであろう。
5:6 We take this to mean that Latin Americans are happier because they look on the sunny side of life.
5:6 これは、ラテンアメリカ人は人生の明るい面を見るから、より幸せなのだということを意味するのだと思う。

■第6段落
6:1 This positivity tendency does not appear to be popular in East Asia.
6:1 こうした積極的な性向は東アジアでは、一般的であるようには見えない。
6:2 Among the bottom five in the study are Japan, China and South Korea.
6:2 その研究の最下位5国には、日本、中国、韓国が入っている。
6:3 “We have found that East Asians tend to weight the worst areas of their lives when computing their life satisfaction, Ed Diner reports.
6:3 「東アジア人は、人生の満足度を計算するときに、自分の人生の最悪の部分に重きを置く傾向があることがわかった」と、エド=ディーナーは報告する。
6:4 That’s the weight of cultural expectation, says Shigehiro Oishi, a professor of psychology at the University of Virginia, who does research on the connection between culture and wellbeing.
6:4 それが文化的な期待の重みなのだと、大石繁宏ヴァージニア大学心理学教授は語る。彼は、文化と幸福の関係を研究している。
6:5 According to Oishi, in most North American and western European cultures there is a general [11] (1. process 2. rule 3. tendency) to value happiness.
6:5大石氏によれば、ほとんどの北アメリカと西ヨーロッパ文化には、幸福を重んじる一般的な傾向がある。

6:6 In the U.S., when people ask how you are, you have to say, “I’m fine”, but in Japan, you can say, “I’m dying.”
6:6合衆国では、ご機嫌いかがと聞かれると、「元気です」と答えるが日本では「死にそうです」と答えることもできる。
6:7 And even if you are thriving in Asia, lifting yourself above others by proclaiming your O. Knees in public may [12] (1. comply 2. clash 3. Combine) with broader goals which go beyond the immediate individual goals, says Oishi.
6:7 また、アジアではたとえ成功しているとしても、公然と自分が順風満帆であることを示して自分を他人よりも上に置けば、すぐ目の前の個人的な目標を超えたところにある、より大きな目標と衝突することもあると、大石氏は述べる。
6:8 So you don’t.
6:8 だからそんなことはしないのである。
[24] According to Ed Diener, Latin Americans are happier while East Asians are less happy on the SWB because
1. Latin Americans are more religious and less materialistic.
2. the feeling of happiness is closely associated with cultural norms.
3. East Asians tend to hide their real feelings.
4. Latin Americans live surrounded by their families.

・解答 [24]―2
>[24]「エド=ディーナーによれば、主観的幸福に関してラテンアメリカ人はより幸せであり、東アジア人はより幸せでないのは、…だからである」。
1.「ラテンアメリカ人はより宗教的であり、あまり物質的ではない」
2.「幸せの感情は文化規範と密接に結びついている」
3.「東アジア人は自分の本当の感情を隠しがちである」
4.「ラテンアメリカ人は家族に囲まれて暮らしている」
第5段最終文「ラテンアメリカ人は人生の明るい面を見るから、より幸せなのだ」という記述と、その直前第5段第5文の「文化規範に根ざして」という記述。また、第6段第3文(“We have found…)の「東アジア人は、人生の満足度を計算するときに、自分の人生の最悪の部分に重きを置く傾向がある」という記述から、正解は2であることがわかる。

■第7段落
7:1 If Colombians are happy mostly because they really like to be and Japanese are not so happy because, for them, happiness isn’t part of the plan, it would seem to follow that SWB has less to do with [13](1. subjective 2. material 3. unbiased) wellbeing and more to do with attitude.
7:1 もしも、コロンビア人が幸せなのは、おおよそ本当に幸せになりたいからであり、日本人がそれほど幸せでないのは、彼らにとって、幸福は人生設計の一部ではないからだとすれば、主観的幸福は物質的な幸福とはあまり関係せず、心構えの方により関係するということになるように思われる。
7:2 This leads one, of course, to the case of the French.
7:2当然、これはフランス人の事例に結びつく。
7:3 Oishi notes that a “happy-go-lucky attitude” is not highly [14] (1. valued 2. unique 3. unusual) there, and thus France ranks lower than Denmark or Sweden on happiness surveys.
7:3大石氏は「なるようになるさという心構え」は、フランスでは高く評価されないので、フランスは幸福調査ではデンマークやスウェーデンより下位に位置づけられていることに注目する。
7:4 From this we might conclude that the Danes are happier than the French.
7:4 ここから、デンマーク人はフランス人より幸福だと結論してよいのかもしれない。
7:5 Yet the French report themselves to be healthier than the Danes do.
7:5 しかし、デンマーク人が健康であるというのに比べてフランス人は自分たちのことをより健康であると報告している。
7:6 And happy or not, the French live longer than the Danes.
7:6 また幸福かどうかは別にして、フランス人の方がデンマーク人よりも長生きである。
7:7 “This is a sort of paradox,” says Oishi.
7:7 「これはある種の逆説である」と、大石氏は語る。
7:8 Well, not if you really know French people.
7:8 まあ、もし実際にフランスの人々と知り合いならそんなことはなかろう。

[25] Which of the following does the author probably mean by the statement happiness isnt part of the planin the 7th paragraph?
1. Japanese have no plans to become happy.
2. Japanese do not consider happiness as the most important value in life.
3. Japanese place more value on being unhappy.
4. Japanese make fewer efforts to be happy.

・解答 [25]―2
>[25]「第7段の「幸福は人生設計の一部ではない」という発言によって、著者がおおよそ言おうとしているのは次のうちのどれか」。
1.「日本人は幸せになる計画を何も持っていない」
2.「日本人は幸福を人生で最も重要な価値であると考えていない」
3.「日本人は不幸せであることにより価値を置いている」
4.「日本人は幸せになる努力をあまりしていない」
設問に示されたpart of the planの具体的な意味が聞かれている。ここではpart of the planは「人生設計の一部」といった意味である。よって、「(幸福は)人生設計の一部になっていない」とは「人生には(幸福とは違う)目的がある」ということになる。それに最も近いのは2であり、これが正解である。

[26] What is the meaning of the statement in the 7th paragraph: “‘This is a sort of paradox,’ says Oishi. Well, not if you really know French people?”
1 . If you know the real characteristics of the French, what Oishi calls a paradoxis not a paradox.
2. A paradox exists only if you have been to France.
3. Traveling to France shows you that what Oishi is implying is right.
4. Once you really know French people, you realize that there is no such thing as a paradox in France.

・解答 [26]―1
>[26]「第7段の『「これはある種の逆説である」と。大石氏は語る。まあ、もし実際にフランスの人々と知り合いなら、そんなことはなかろう」という記述の意味は何か」。
1.「もしもフランス人の本当の特徴を知っていれば、大石氏が「逆説」と呼ぶものは逆説ではないことがわかるだろう」
2.「フランスに行ったことがあって、初めて逆説が存在する」
3.「フランスに旅行すれば、大石氏の言っていることが正しいことがわかる」4.「ひとたびフランスの人々を本当に知れば、フランスにはそのような逆説などないことがわかる」
第7段最終文の省略部分を適切に補えという問題。notはここでは、主節全体を代表している。省かれた主節は、直前の文であることが原則だから、This is not a (sort of) paradox if you really…と補うことができる。以上のような検討に合致するのは1である。

■第8段落
8:1 Biswas-Diener too feels that attitude[15] (1. explains 2. counts 3. goes) but also notes that highly developed nations in the individualistic West do, as a group, score consistently high, suggesting that it doesn’t [16] ( 1. destroy 2. help 3. hurt) a country to pave its highways and disinfect its water supply.
8:1 ビスワズ=ディーナーはまた、心構えは大事だと感じてはいるが、個人主義的な西欧の高度先進諸国が、集団としては一貫して高得点をあげていることにも注目している。これらの国々は道路網を整備したり、上水道を殺菌したりしても国には損害を与えないことを示しているのである。
8:2 Happiness wise, attitude gets people over the hump – but it doesn’t get them to the mountaintop.
8:2幸せという点では、心構えがあれば峠を越えられるかもしれないが、しかし山頂に至ることはないのである。

[27] What is the author suggesting by the statement “it gets people over the hump – but it doesn’t get them to the mountaintop” in the 8th paragraph?
1. In some cases material wellbeing has an adverse effect on the feeling of happiness.
2. Material wellbeing results in an increase in the feeling of happiness only in the developed countries.
3. In general material wellbeing can increase the feeling of happiness, but it may not guarantee great happiness.
4. Attitude helps people obtain some degree of happiness, but still real happiness requires something more.

・解答 [27]―4
>[27]「第8段の『心構えがあれば峠は越えられるかもしれないが、しかし山頂に至ることはないのである』という発言によって、著者は何を示唆しているのか」。
1.「物質的な幸福は、幸福感に逆効果を与える場合もある」
2.「物質的な幸福が幸福感の増大を引き起こすのは、先進国の場合だけである」3.「おおむね、物質的な幸福は幸福感を大きくすることができるが、大いなる幸福を保証するものではないかもしれない」
4.「心構えはある程度の幸福を人々が得るのに役立つかもしれないが、真の幸福を得るには何かそれ以上のものが必要だ」
比喩表現の具体的な意味を問う出題。Over the humpは「小山を越える」から転じて「難関、危機を脱する、峠を越える」といった意味。それをふまえて、get to the mountaintop「山頂に至らせる」と比喩的な表現を重ねている。こうした表現が具体的に意味しているのは何だろうか。the humpとは「つらい、厳しい境遇」のことだろう。the mountain topとは「本来の、絶対的な意味での幸福」であろう。そうすると、この文は「心の持ちようで、つらい境遇にあっても、ある程度の幸福感を得ることはできるだろうが、それだけでは本来あるべき幸福というものには至ることはできない。やはり物質的な豊かさが必要なのだ」といった意味だろう。そのような「心の持ちようだけではダメで、物質的・客観的なものが幸福には必要だ」という理解に最も近いのは4である。

■第10段落
10:1 Biswas-Diener did further research by comparing the SWB scores of the impoverished Calcuttans with those of some homeless Californians in Fresno.
10:1 ビスワズ=ディーナーはさらに研究を進め、貧乏なカルカッタ人の主観的幸福の得点をフレズノにいる家のないカリフォルニア人の得点と比べてみた。
10:2 Although the Californians had the advantage of decidedly better social welfare, they lagged [18] (1. behind 2. from 3. after) the Calcutta’s in happiness.
10:2 カリフォルニア人は明らかに良質の社会福祉という利点があったにもかかわらず、幸福に関してはカルカッタ人に遅れをとったのだった。
10:3 One factor may be the lofty expectations Americans have for themselves and the despair they feel when they [19] (1.drop 2. fall 3. lack) short of them.
10:3一因としては、アメリカ人が自分に対してもっている高い期待と、それに達しないときに感じる絶望感があろう。

10:4 Or, as Biswas-Diener has suggested, the difference may come down to simple loneliness.
10:4 あるいは、ビスワズ=ディーナーが示唆したように、その差は単純な孤独感に帰せられるのかもしれない。
10:5 Poor Calcutta’s, he observes, tend to live surrounded by their families, while the poor Californians are very often out there on their own.
10:5貧しいカルカッタ人は、彼の見るところでは、家族に囲まれて暮らしているが、一方、貧しいカリフォルニア人は、外に一人でいることが極めて多いのである。
[28] A mention is made of homeless Californians in the 10th paragraph in order to show that
1. material wellbeing is a key factor that influences the feeling of happiness.
2. homeless Californians would feel happier if the social services improved further.
3. access to social welfare does not fully explain the national-happiness rankings.
4. the national happiness­rankings should not be taken seriously.

・解答 [28]―3
>[28]「第10段で家のないカリフォルニア人に言及しているのは、…を示すためである」。
1.「物質的な幸福は幸福感に影響する重要要因である」
2.「家のないカリフォルニア人は社会事業が一層改善されるならより幸福だと感じるだろう」
3.「社会福祉を受けられるということで、国別幸福度順位がすべて説明しつくせるわけではない」
4.「国別幸福度順位は、真剣に受け止めるべきものではない」
本文中に、調査の目的は示されていないが、貧しい(一般の)カルカッタ人と、貧しい(特殊な例の)アメリカ人を比較するのは、客観的にはそれほど違わない人々の主観的な幸福感を比較したらどうなるかを知るためだといえるだろう。調査の結果、現に幸福感に差が出たのだから、それは「客観的な」要因以外に、幸福感を左右する要因があるということを前提に記述が進んでいく。以上の検討をもとに選択肢をみてみよう。1は「物質的な幸福=客観的な境遇」が焦点になっているので誤り。2も「物質的な幸福の改善」に焦点があるので誤り。3は「客観的な境遇が幸福感をすべて決めるのではない」としているので、これまでの検討に合致する。よって、正解。4は「調査の目的」にはそぐわない、「調査結果」の評価であるから誤り。

■第11段落
11:1 Biswas-Diener cautions that national-happiness rankings are crude, simplistic instruments.
11:1 ビスワズ=ディーナーは、国民幸福順位調査が大ざっぱで単純すぎる手法であることを警告する。
11:2 They don’t reflect, for instance, the unique experiences of certain subcultures or the differing outlooks of people in the countryside and those in the city.
11:2例えばそれらは、ある種の下位文化の独特の経験や、田舎の人々や都市住民の持つさまざまなものの見方を反映していない。
11:3 Still, it’s interesting and quite amusing to gaze at the big scoreboard and speculate about what makes Puerto Ricans so cheerful and South Koreans so somber, and why the American Dream and the Slovenian Dream, by one measure, inspire identical levels of contentment.
とはいえ、大きな得点板をみつめて、プエルトリコ人がそれほど明るく、韓国人がそれほど暗いのはどうしてか。アメリカの夢とスロベニアの夢が、ある尺度で、同じ程度の満足感を与えるのはどうしてかなどと思いを巡らすのはおもしろいし、とても楽しい。
11:4 The key is to take the rankings [20] (1. seriously 2. lightly 3. literally).
11:4 順位づけは軽く考えることが大切である。

11:5 To draw a profound moral from global-happiness studies would be futile.
11:5世界を相手にする幸福調査から深遠な教訓を引き出そうとしても、無意味だろう。
[29] What does the author mean by the phrase “a profound moral” in the last paragraph?
1. A meaningful conclusion.
2. A lofty expectation.
3. An ethical judgment.
4. A strict rule.

・解答 [29]―1
>[29]「最終段の『深遠な教訓』という言葉で、著者は何をいおうとしているのか」。
1.「意義のある結論」
2.「高遠な期待」
3.「倫理的な判断」
4.「厳格な規則」
a profound moral「深遠な教訓、深い意味」の具体的な意義を考える問題。これが「研究から引き出されるもの」である以上、1のA meaningful conclusionは、言い換え表現としてふさわしい。2の「期待」を「研究から引き出す」のは難しい。3はmoralを「倫理的な」という形容詞と混同した場合に選びそうな選択肢。4の「規則」はmoral「教訓」の言い換えとしては、1に比べて意味のずれが大きいといえる。よって、1が最もふさわしいと判断できる。

[30] What is the author’s position on Biswas-Diener’s caution as to the national happiness­rankings in the last paragraph?
1. The author completely agrees with BiswasDiener, and thinks the rankings should not be trusted.
2. The author is doubtful of Biswas-Diener’s caution, and thinks the
rankings should be taken seriously.
3. The author generally agrees with BiswasDiener, but he still thinks that the rankings have some interesting implications.
4. The author is not sure about BiswasDieners caution, and thinks that the rankings should be treated as they are.

・解答 [30]―3
>[30]「最終段の国別幸福度順位についてのビスワズ=ディーナーの警告に関する著者の立場はどのようなものか」。
1.「著者はビスワズ=ディーナーに全面的に賛成し、順位を信頼すべきでないと考えている」
2.「著者はビスワズ=ディーナーの警告を疑っていて、順位を真剣に受け止めるべきだと考えている」
3.「著者はビスワズ=ディーナーにおおむね賛成しているが、なお順位にはおもしろい意味があると考えている」
4.「著者はビスワズ=ディーナーの警告について確信があるわけではないし、順位はありのままに受け止めるべきだと考えている」
最終段第3文(Still、it’s interesting…)に「とはいえ、おもしろいし、とても楽しい」とあるので、3がこの段落の主旨として最もふさわしいといえる。1については、最終段最後から2番目の文(The key is…)で。「軽く考えるべきだ」と述べるにとどまり、「信頼すべきでない」とまではいえない。2については、著者は「警告」を受けいれていて、「順位は軽く考えるべきである」と述べているし、後半部分の「順位を真剣に…」も、[20]で検討したように、誤っている。4については、「順位はありのままに…」という部分がやはり[20]の検討に反している

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