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年中無休の家庭教師 毎日学習会

慶應義塾大学SFC 環境情報学部 英語 2010年 大問一 内容一致問題

内容一致四択問題

■ 第2段落
2:1新世紀が始まり,我々はこの熱に浮かされた状態から醒めつつある。
2:1 As a new century begins, we have begun to awaken from this delirium.
2:2我々は今,この惑星を破壊してしまう前に,落ち着きを取り戻す時期を迎えたのかもしれない。
2:2 Now we may be ready to settle down before we wreck the planet.
2:3無限の未来に向かうすべての人に,持続可能な生活を与えるために必要なものを算出するときが来たのである。
2:3 It is time to [2] ( 1. modify 2. calculate . adjust) what it will take toprovide a sustainable life for everyone into the indefinite future.
2:4今世紀の問題は我々人類が,自分たちと人類の命を支える生物圏のために,恒久の文化へと移行できるための最善の方法は何かということである。
2:4 The question of the century is: How best can we shift to a culture of permanence, both for ourselves and for the biosphere that sustains us?

[21] In the 2nd paragraph of this article, the author mentions “a culture of permanence.” Which of the following best explains this concept?
1. It is a culture in which human beings coexist with one another in peace and harmony.
2. It is a culture in which all living things can enjoy longevity.
3. It is a culture in which we create values that will last permanently.
4. It is a culture in which we maintain sustainability for all living
things.

・解答 [21]―4
>[21] 「この記事の第2段で,著者は『永続する文化」について述べている。この考えを最も適切に説明しているのは以下のいずれか」
1. 「人類が平和で仲良く共存する文化である」
「平和で仲良く」という記述はない。
2. 「すべての生物が長寿を享受できる文化である」
「長寿(longevity)」を享受できるという記述はない。
3. 「我々が永続する価値観をつくり出す文化である」
「永続する価値観をつくり出す」という記述はない。
4. 「我々が,すべての生き物のために,持続性を維持する文化である」
第2段第3文(It is time to … )に「無限の未来に向かうすべての人に, … を算出するときが来たのである」とあるが,ここが21世紀の人類が取り組むべき課題に関する著者の問題提起である。実現されるべき未来像を,続く第4文で「恒久の文化」と言い換えていると考えると,4が正解とわかる。

■ 第3段落
3:1世界の人口が60億を超え,今世紀半ばまでには80億を超える勢いで増加する中で一人当たりの真水の量と耕作に適した土地の面積が資源の専門家が危険だと口をそろえる水準にまで下がってきている現実を考えよう。
3:1 Consider that with the global population past six billion and on its way to eight billion or more by mid-century, per-capita fresh water and arable land are descending to levels that resource experts agree are [3]( 1. reasonable 2. risky . debatable).
3:2 エコロジカル・フットプリント(生態学的な専有面積)――食料水,住宅,燃料,輸送,交易,廃棄物の吸収のため使われる,一人当たりの耕作可能な土地と浅海の合計面積の平均値――は,発展途上国では約1ヘクタールだが,アメリカでは約9.6ヘクタールである。
3:2 The ecological footprint―the average amount of productive land and shallow sea appropriated by each person for food, water, housing, energy, transportation, commerce, and waste absorption―is about one hectare in developing nations but about 9.6 hectares in the United States.
3:3全人口の平均面積は,2.1ヘクタールである。
3:3 The footprint for the total human population is 2.1 hectares.

3:4世界のすべての人が現在の科学技術のままでアメリカの消費水準に達したら,地球があと4つ必要なことになる。
3:4 For every person in the world to reach present U.S. levels of consumption with existing technology would [4](1. substitute 2. eliminate 3. require) four more planet Earths.
3:5 それと同時に,「ホモ・サピエンス」は地球物理学的な力になったが、このような怪しげな特質を獲得した生物は,地球始まって以来である。
3:5 At the same time Homo sapiens has become a geophysical force, the first species in the history of the planet to attain that dubious distinction.
3:6我々は大気中の二酸化炭素濃度を,少なくとも過去20万年間で最高の水準に押し上げ,最終的には場所に関係なく厄介な問題となる,地球温暖化をもたらしたのだ。
3:6 We have driven atmospheric carbon dioxide to the highest levels in at least two hundred thousand years and contributed to a global warming that will ultimately be bad news everywhere.

[22] The size of the “ecological footprint” as mentioned in the 3rd paragraph
1. is generally greater in developing nations.
2. increases in proportion to the level of consumption.
3. increases as technological innovations advance further.
4. remains the same both in developing and developed nations.

・解答 [22]―2
>[22] 「第3段で述べられている『エコロジカル・フットプリント』の大きさは〜」
1. 「おおむね発展途上国において大きい」
2. 「消費のレベルに応じて増加する」
3. 「技術的な革新が進むほど増加する」
4. 「発展途上国でも先進国でも同程度にとどまっている」
第3段第2・3文(The ecological footprint … )に,エコロジカル・フットプリントの大きさは,途上国では一人当たり約1ヘクタール,アメリカでは約9.6ヘクタール,地球全体だと2. 1ヘクタールという記述がある。よって,発展途上国において小さく,先進工業国のアメリカで最も大きいことを考えると,2が正解である。1・4については上記の箇所と明らかに矛盾する。また,3のようにエコロジカル・フットプリントと技術革新の進展との関係を述べる記述もない。

[23] The author claims that Homo sapiens has become a geophysical force. Which of the following is most relevant to this claim ?
1. The ecological footprint for the total human population is 2.1 hectares.
2. Since 1950 per-capita income for all human beings has risen continuously.
3. Human activity has emitted a great amount of carbon dioxide into the atmosphere and contributed to global warming.
4. Human beings have succeeded in taking advantage of all kinds of
natural resources that Earth has to offer.

・解答 [23]―3
>[23] 「著者は,『人類』が地球物理学的な力になった,と述べている。この主張に最も関係が深いのは以下のいずれか」
1. 「人類の総人口のエコロジカル・フットプリントは2.1ヘクタールである」
2. 「1950年以来,すべての人間の一人当たりの収入は,増え続けた」
3. 「人類の活動によって大量の二酸化炭素が大気中に放出され,地球温暖化の原因となった」
4. 「人類は地球が与えうる全種類の天然資源を利用することに成功した」
geophysical「地球物理学的な」はgeophysics「地球物理学」の形容詞形。地球物理学とは,地球を物理的な手法で研究する学問分野で地震学や火山学などを含む。著者が人類は「地球物理学的な力(geophysical force)」になった,と述べているのは,地球物理学的調査や研究でも無視できないほど,地球の存在自体に対する人間の影響が大きくなったことを意味している。その具体例として挙げられているのが第3段最終文(We have driven atmospheric … )での地球温暖化に対する人間の影響についての言及である。よって,正解は3である。1・4は人が地球に与える影響ではあるが,温暖化のような具体的な問題にはなっていない。また,2は経済の問題で,論点が異なる。

■ 第段4落
4:1 つまり,我々は「環境の世紀」に突入したのだが,この世紀においては近い未来はボトルネック(関門)であると考えられている。
4:1 In short, we have entered the Century of the Environment, in which the immediate future is conceived of as a bottleneck.
4:2 科学技術は自己理解の欠如や頑迷さと相まって,我々を今日の状態に導いてしまった。
4:2 Science and technology, combined with a lack of self-understanding and obstinacy, brought us to where we are today.
4:3今こそ科学技術は,先見性と真の勇気をもち,我々がボトルネックを抜け出す助けとならねばならない。
4:3 Now science and technology, combined with foresight and moral courage, must see us [51] (1. through 2. over 3. beyond) the bottleneck and out.

[24] In this article, the image of “the bottleneck” is used to imply
1. the human population explosion that threatens the biosphere.
2. the continuing debate between economists and environmentalists.
3. a situation in which progress or development is slowed down.
4. a narrow escape hatch through which an escape attempt may be made.

・解答 [24]―3
>[24] 「この記事で『ボトルネック』のイメージは~を含意するために使われている」
1. 「生物圏を危機にさらしている人口の爆発的増加」
2. 「経済学者と環境保護論者の間で続く論争」
3. 「進歩や発展が減速する状況」
4. 「脱出が試みられる狭い非常口」
ボトルネック(bottleneck)は,もともとは瓶の首の細くなった部分のことであるが、物事の進歩や発展にブレーキをかける障害のたとえで使われることがある。本文では,第4段にあるように,自然破壊や人口の急増が原因で引き起こされる,人類が近い将来通り抜けねばならない危機を,ボトルネックと呼んでいる。1の人口の爆発的増加は,資源や食糧の問題とともに人類が抱える問題の一つであるが,単一の事例にすぎないため,ここでは不可。2は内容的にボトルネックとは無関係。3は,一般論としてのボトルネックのイメージに近く,ボトルネックの辞書的な定義を適切に表している。4は「狭い通り道」という意味ではボトルネックと共通するイメージがあるが,本文中のボトルネックは,非常口とは関係ない。

■ 第6段落
6:1 2世紀にわたる悲惨な未来を予言する声にもかかわらず,人類は空前の繁栄を享受している。
6:1 In spite of two centuries of doomsaying, humanity is enjoying [6] ( 1. unperturbed 2. unperceived 3. unprecedented) prosperity.
6:2環境問題は存在するが,解決は可能であろう。
6:2There are environmental problems, but they can be solved.
6:3環境問題のことは,進歩の結果生じた処理しなければならない廃棄物だと考えなさい。
6:3 Think of them as the detritus of progress, to be cleared away.

6:4地球の経済の見通しは明るい。
6:4 The global economic picture is favorable.
6:5先進国のGNP(国民総生産)は増え続けている。
6:5 The GNPs of the industrial countries continue to rise.

6:6 1950年以来,一人当たりの所得はずっと上昇している。
6:6 Since 1950 percapita income has risen continuously.
6:7同じ期間に、世界人口は年率1.8パーセントという爆発的なペースで増えたが,貧困国では摂取カロリーの半分以上の源となる穀物の生産高は,人口の伸びを超えるペースを保っており,1950年代初期の一人当たり275キログラムから,1980年代までには370キログラムに増加した。
6:7 Even though the world population has increased at an explosive 1.8 percent each year during the same period, cereal production, the source of more than half the food calories of the poorer nations, has more than kept [7] ( 1. pace 2. face 3. race), rising from 275 kilograms per head in the early 1950s to 370 kilograms by the 1980s.

[25] According to this article, which of the following best represents the economists position with regard to environmental problems?
1. Environmental problems can be solved if the GNPs of industrial countries continue to rise.
2. Economic prosperity should be taken into consideration first before talking about environmental problems.
3. Some of the environmental problems are so serious that we may not be able to find solutions in the immediate future.
4. There are indeed environmental problems, but that does not mean
that we cannot cope with them.

・解答 [25]―4
>[25] 「この記事によると,環境問題に関する経済学者の意見を最も正しく表すものは以下のどれか」
1. 「工業国の国民総生産(GNP)が増え続ければ,環境問題は解決されうる」
第6段第3文(Think of them as … ),および第5文(The GNPs of the industrial … )参照。GNPが成長し続けている事実は,経済の見通しの明るさを示す具体例であり,環境問題の解決につながるという記述はない。
2. 「環境問題について話す前に,経済的な繁栄を念頭におくべきである」
第6段第3文参照。経済学者は,環境問題は経済発展に付随して生じる廃棄物だから処理していくしかない,と考えていることがわかる。環境問題と経済的繁栄の優先順位について述べているわけではない。
3. 「環境問題のいくつかは非常に深刻なもので,近い将来に解決することは不可能かもしれない」
「近い将来に解決不可能」な環境問題については,本文中に該当する記述はない。また,第8段最終文(The harmful perturbations … )でも人類の力で環境問題は解決できる,という主旨のことが述べられている。
4. 「環境問題は確かに存在するが,我々がそれに対処できないということではない」
第6段第2文(There are environmental problems … )に一致。環境問題は「解決は可能であろう」と述べている。

■ 第7段落
7:1 2世紀の間,マルサスの亡霊が未来学者の描く夢を阻んできた。
7:1 For two centuries the specter of Malthus* troubled the dreams of futurists.
7:2悲惨な未来を予言する人たちは、人口が急激な増加によって世界の限りある資源を追い越してしまい、飢籠や混乱や戦争を引き起こすと主張した。
7:2 By rising exponentially, the doomsayers claimed, population must outstrip the limited resources of the world and bring about famine, chaos, and war.
7:3時には一部の地域でこのシナリオが展開されることもあった。
7:3 On occasion this scenario did [8]( 1. unfold 2. display 3. appeal) locally.
7:4 しかしそれは、マルサスの理論に基づいてというより、政治的な不手際の結果であった。
7:4 But that has been more the result of political mismanagement than Malthusian theory.

7:5人類の創意は、増え続ける人口に順応する手だてを常に見出してきたし、その大部分を繁栄させてきた。
7:5 Human ingenuity has always found a way to [9]( 1. accelerate 2. accommodate 3. encourage) rising populations and allow most to prosper.

[26] The economist in this article seems to believe that Malthusian theory
1. has not been proven by sufficient evidence.
2. has been proven beyond reasonable doubt.
3. has been applied both locally and globally.
4. has occasionally caused famine, chaos, and war.

>[26] 「記事に登場する経済学者は,マルサスの理論は~と考えているようだ」
1. 「十分な証拠によって証明されていない」
2. 「理にかなった疑問を挟む余地なく証明されている」
3. 「地域的にも,地球的規模にも当てはまってきた」
4. 「時に飢龍や混乱や戦争を起こしてきた」
第7段第3・4文(On occasion this scenario … )によると,マルサスの描いたシナリオは,時に「地域的に(locally)」展開することはあったがそれはマルサスの理論に基づいてというよりも,political mismanagement「政治的な失敗」の結果だと筆者は述べている。よって,1は本文に一致するので正解。2は上述したように,マルサスの理論は,はっきりとその正しさが証明されたわけではないので不一致。3は地球的規模では当てはまっていないので不一致。4は,マルサスの理論に基づいたものではなく「政治的な失敗」の結果によるものなので不一致。

■ 第10段落
10:1 そう、確かに人類の生きる条件は、多くの方法で飛躍的に改善されてきた。
10:1 Yes, it’s true that the human condition has improved dramatically in many ways.
10:2 しかし、あなた(経済学者)は、全体像の半分を描いたにすぎない。
10:2 But you’re painted only half the [12] ( 1. picture 2. view 3. perspective).
10:3 あなたの世界観が示すように、人類は経済主導による楽園のつくり方を学んだ。
10:3 As your worldview implies, humanity has learned how to create an economy-driven paradise.
10:4繰り返すが、確かにそうだ。しかしそれは、無限の広さと融通性をもつ惑星の上でのみ通じる話である。
10:4 Yes again―but only on an infinitely large and malleable planet.
10:5地球は限りがあり、その環境がますます脆弱になっているのは、あなたにも明らかなはずだ。
10:5 It should be obvious to you that Earth is finite and its environment increasingly brittle.

10:6長期的視点でみた世界経済の未来に関する適切な予測をするために、GNPや企業の年次報告書に目をやるべきではない。
10:6 No one should look to GNPs and corporate annual reports for a competent [13] ( 1. project 2. projection 3. provider) of the world’s long-term economic future.
10:7我々が現実の世界を理解するためには,天然資源の専門家による調査報告書が、それらの情報に加えられねばならない。
10:7 To the information there, if we are to understand the real world, must be added the research reports of natural-resource specialists.

[27] According to the environmentalist, the bright outlook for the future as depicted by the economist is an illusion because
1. it is not based upon GNPs and corporate annual reports.
2. no one knows for sure about the long-term economic future of the world.
3. the economist is just looking at wealthy industrial nations.
4. it is based upon a wrong assumption about Earth.

・解答 [27]―4
>[27] 「環境保護論者によると,経済学者によって描かれた未来に対する明るい展望は幻想である。なぜなら,〜」
1. 「国民総生産や企業の年次決算書に基づいていないから」
不正解。逆に経済学者は,GNPなどの経済的指標から将来を予測し,明るい展望をもっている。
2. 「世界経済の長期的な将来について確実に見通せる人はいないから」
不正解。経済学者に,長期的な将来が見通せる人がいない,という記述はない。
3. 「経済学者は,裕福な先進国だけを見ているから」
不正解。経済学者の意見をまとめた第5〜8段の中の第6段最終文(Eventhoughtheworld … )で最貧国の食糧事情に関する記述がある。
4. 「地球に関する間違った想定に基づいているから」
第10段第1〜5文(Yes, it’s true … )参照。経済学者は「全体像の半分を描いた」だけで,経済主導の楽園が実現可能なのは,「無限の広さと融通性をもつ惑星」での話だ,とある。これらは地球が有限であるという現実に目を向けず,一面的な見方しかできないところに,経済学者の問題があることを指摘している,と考えられるので,本文と一致する。

■ 第13段落
13:1環境保護論者の考え,つまり環境保護主義は,幸いにも広まっている。
13:1 The environmentalist view, or environmentalism, is fortunately spreading.
13:2 この考えの本質は,以下のように定義される。
13:2 The essence of this view has been defined in the following way.
13:3地球は,他の太陽系の惑星と異なり,物理的均衡状態にはない。
13:3 Earth, unlike the other solar planets, is not in physical equilibrium.
13:4地球は,生命が存続可能な特別な諸条件をつくり出すことを,その生きた外殻に依存している。
13:4 It depends on its living shell to create the special conditions under which life is sustainable.
13:5地球の表面の土壌や水や表層の大気は,生物圏,つまり,きわめて複雑な生物のつくる層の活動によって,何億年もかけて現在の状態に進化してきたのだ。
13:5 The soil, water, and atmosphere of its surface have evolved over hundreds of millions of years to their present condition by activity of the biosphere, an extremely complex layer of living creatures.
13:6生物圏は,我々の世界を日々つくり直し,地球を特有の物理的不均衡状態に保っている。
13:6 The biosphere creates our world anew every day and holds it in a unique physical disequilibrium.

13:7我々が生態系を破壊し,種を絶滅させることは,この惑星が与えうる最大の遺産を傷つけ,それによって我々自身の存在を危機にさらすことになるのだ。
13:7 When we destroy ecosystems and extinguish species, we degrade the greatest heritage this planet has to offer and [17]( 1. hardly 2. conversely 3. thereby) threaten our own existence.

[28] According to the environmentalist’s point of view, which of the following is true about the biosphere?
1. It is possible for us to keep Earth in physical equilibrium by
preserving the biosphere.
3. The biosphere plays a relatively minor role in creating the special conditions of Earth.
4. The geographical conditions of Earth accelerate the activity of the
biosphere.

・解答 [28]―2
>[28] 「環境保護論者の見方によると,生物圏について正しい記述は以下のどれか」
1. 「生物圏を保全することによって,我々が地球の物理的均衡状態を維持することは可能である」
第13段第3文(Earth,unlike the other … )に「地球は … 物理的均衡状態にあるわけではない」とあるので,正しくない。
2. 「生物圏は常に地球との間に相互作用を働かせ,特有の不均衡状態を形成している」
第13段第6文(The biosphere creates … )に,地球のbiosphere「生物圏」が,「地球を特有の物理的不均衡状態に保っている」という記述があり,この部分と一致する。よって,2が正解。
3. 「生物圏は,地球のもつ特別な諸条件をつくることに対して,比較的小さな働きしかもっていない」
第13段第4文(It depends on … )に,地球が生命の存続を可能とする諸条件をつくるためにliving shel「生きた外殻」に依存している,という主旨の記述がある。これは,文脈から,第5文のbiosphereを指していると考えられるので,本文の記述とは反対の内容である。
4. 「地球の地理的な条件は生物圏の活動を加速する」
このような記述は本文中には見られない。

■ 第14段落
14:1 これが環境保護主義の本質である。
14:1 This is the essence of environmentalism.
14:2 それはこの惑星の健全性に尽くす人の指針となる原則なのだが,まだ一般的な世界観にはなっていない。
14:2 It is the guiding principle of [18](2. confined 3. devoted) to the health of the planet, but it is not yet a general worldview.
14:3環境に対する相対的な関心の低さは,人間の本質の奥深いところから生じている。
14:3 The relative indifference to the environment springs from deep within human nature.
14:4人間の脳は,狭い地域や,限られた同族の集団や,2.3世代先の将来にだけ注意が向く感情をもつように進化してきたようである。
14:4 The human brain evidently evolved to commit itself emotionally only to a small piece of geography, a limited band of kinsmen, and two or three generations into the future.
14:5 なぜ我々はこのように近視眼的に考えるのだろうか。
14:5 Why do we think in this short-sighted way?

14:6理由は簡単である。これは我々が受け継ぐ遺産の変われない部分だからである。
14:6 The reason is simple: it is a hard-wired part of our heritage.
14:7何十万年の間,親族や友人からなる小さな輪の中で,目先の利益を求めて働いてきた人々は長生きして,多くの子孫を残してきた。それは,その集団の奮闘により,所属する首長社会や帝国が滅ぼうとも同様であった。
14:7 For hundreds of millennia those who worked for short-term gain within a small circle of relatives and friends lived longer and left more offspring―even when their collective striving caused their chiefdoms and empires to [19] ( 1. crumble 2. grumble 3. trample) around them.
14:8遠く離れた子孫たちを救ったかもしれない長期的な展望をもつためには,本能的にもつことが難しい先見性と,広い意味での利他主義が必要だった。
14:8 The long view that might have saved their distant descendants required a vision and an extended altruism instinctively difficult to marshal.

[29] According to the author, we tend to be rather indifferent to the environment because
1. economists have misled us into believing that environmental problems do not exist.
2. environmentalists have not put enough effort into raising our awareness about it.
3. the human brain has evolved in such a way that we tend to think in the short term.
4. we are egocentric by nature, which prevents us from thinking
about the environment.

・解答 [29]―3
>[29] 「著者によると,我々が環境に対し無関心になりがちな理由は〜」
1. 「経済学者が,我々を環境問題など存在しないと考えるように間違った誘導をしたからだ」
第6段第2文(There are environmental problems … )によれば,経済学者は環境問題の存在を認めているし,彼らの意見に人々が間違って誘導された,という記述はない。
2. 「環境保護論者が,環境に対する我々の意識を高めるための努力を十分にしていないからだ」
環境保護論者が努力を十分にしなかった,ということを具体的に述べる記述は本文中には見られない。
3. 「人間の脳は我々が短期的な視点で物事を考えがちなように発達したからだ」
第14段第4文(The human brain evidently … )の内容に一致する。「2,3世代先(two or three generations into the future)」
を著者が「短期的な視点」
と考えているのは,これを指して第5文で,in this short-sighted way「このように近視眼的に」と述べていることからわかる。
4. 「我々は生来自己中心的で,そのため環境について考えることができない」
「生まれつき自己中心的」という記述は本文中には見られない。

■ 第15段落
15:1環境問題に関する論考のもつジレンマは,短期的重要性と長期的重要性の衝突にある。
15:1 The dilemma of environmental reasoning stems from this conflict between short-term and long-term values.
15:2自分の一族や国家の近い将来のために重要なことを選ぶのは比較的易しい。
15:2 To select values for the near future of one’s own tribe or country is relatively easy.
15:3地球全体のために,長期的視点で大切なことを選ぶのも比較的易しい――少なくとも理論上は。
15:3 To select values for the distant future of the whole planet also is relatively easy―in theory [20] ( 1. at best 2. at least 3. at most).
15:4 しかし一方で,世界共通の環境倫理をつくり出すために,この二つの将来像を一つにするのは非常に難しいのだ。
15:4 To combine the two visions to create a universal environmental ethic is, on the other hand, very difficult.
15:5 しかし我々は,一つにしなければならない。なぜならば,世界共通の環境倫理こそが人類が愚かにもつまずいたボトルネックを,人類と他の生物が安全に誘導され通り抜けるための,唯一の指針なのだから。
15:5 But combine them we must, because a universal environmental ethic is the only guide by which humanity and the rest of life can be safely conducted through the bottleneck into which our species has foolishly blundered.

[30] According to the author, “a universal environmental ethic” as mentioned in the last paragraph is something that
l. you attain by resolving conflicts between short-term and long-term values.
2. you create by committing yourself to short-term values for the whole of humanity.
3. you gain by discarding the dilemma of environmental reasoning.
4. makes it possible for humanity to economically prosper in the future.

・解答 [30]―1
>[30] 「著者によると,最終段で述べられた『普遍的環境倫理』は~なものだ」
1. 「短期的重要性と長期的重要性の衝突を解決することで手に入る」
2. 「人類全体のための短期的重要性のために献身することで生み出せる」
3. 「環境に対する論考のもつジレンマを捨てることで手に入る」
4. 「人類が将来経済的に発展することを可能にする」
最終段では「短期的重要性と長期的重要性(short-term and long-term values)」の両立の難しさとたとえ難しくとも「世界共通の環境倫理(a universal environmental ethic)」の確立を実現することが,人類の活動が原因で迎える危機を打開するために必要である,ということが述べられている。よって,正解は1である。2は長期的利益に関する言及がない。3はdiscarding the dilemma「ジレンマを捨てること」が内容と合わない。4は,「普遍的環境倫理」により,人類が「経済的に発展すること(to economically prosper)」を可能にする,という記述はないので,正しくない。

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