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年中無休の家庭教師 毎日学習会

慶應義塾大学SFC 環境情報学部 英語 2010年 大問二 語法三択問題

語法三択問題

■ 第1段落
1:1 500年ほど昔,ルネサンス期の学者であるロッテルダムのエラスムスは自分の学生の礼儀作法を非常に気にかけていた。
1:1 About 500 years ago, the Renaissance scholar Erasmus of Rotterdam was deeply concerned with the manners of his students.
1:2彼は生涯を通じて書簡や書籍,会話や授業を通したコミュニケーションの大切さを信じてきたがその当時になると,世の中は宗教,統治,さらには学問といった問題に分化し,その分かれ方は,いかなる対話も不可能に思えるほどだったため,エラスムスは心配だったのである。
1:2 He was worried because all of his life he had believed in communication through letters and books, conversation and teaching, and now his world had become divided on issues such as religion, governance and even scholarship―so divided that any discourse seemed impossible.
1:3彼の職歴はケンブリッジ大学の教師が始まりだったが,最も人気の高い著作の何冊かは,学生に正しいふるまい方,つまり身分の上下に関係なく,社会全体に対しての慎み深さと,親切心と,英知をもって接することを教えるための,古典的な知識を用いることに関する教科書だった。
1:3 At the beginning of his career, Erasmus had been a teacher at Cambridge and some of his most popular writings were textbooks concerned [31] (1. for 2. about 3. with) using classical knowledge to train students to act correctly―with modesty, kindness and wisdom towards all in society, high and low.
1:4 それゆえ,彼はもう一冊,「子供にシビリティを教えることについて」を書いたが,彼はこの本によって社会が直面している問題が解決されれば,と望んでいた。
1:4 Thus, he wrote one more book, On Teaching Civility for Children, which he hoped might solve the problems that his society faced.

・解答 [31]―3
>[31] 第1段第3文(At the beginning of … )にあるwere textbooks … の「…を教えるための古典的な知識を用いること(    )関する教科書だった」の空欄を埋める問いである。Concerned with〜で「〜に関連した」の意なので,3のwithを選ぶ。1のfor「〜のために」は不適。2のaboutはbe concerned about~「〜について心配している」との識別ができているかどうかを問うための選択肢で,ここでは不可。

■ 第2段落
2:1 この本の中でエラスムスは「civité(シビリテ)」という概念を広め始めた。
2:1 In this book, Erasmus set out to popularize the concept of “civilité.”
2:2 しばしばこの言葉は礼儀正しさと訳されるが,エラスムスはこの言葉を生活に対する一つのアプローチ,すなわち皆が仲良く一緒に暮らすことを可能にするためのふるまい方,話し方,他人との関わり方を表現するための言葉として使った。
2:2 Although often translated as politeness, Erasmus used the term to [32] ( 1. create 2. devise 3. represent) an approach to life, a way of carrying one’s self, of speaking and relating to others that would enable all to live together harmoniously.
2:3 エラスムスは,現代語の「シビリティ(civility)」の由来でもある「civité」を,文明の礎になるものととらえた。
2:3 Erasmus saw “civilité,” from which the modern word “civility” is descended, as the basis for civilization.
2:4他人に対する気遣いをせずに行動する人は,「文明化されていない」有害な未開人と考えられた。2:4 Those who acted without concern for others were considered “un-civilized,” destructive barbarians.
2:5 シビリティは単なる礼儀正しさ以上のものであるが人々がお互いに敬意を表すための,人間社会における大切な構成要素である。
2:5 Civility, which is [33] (1. far from 2. the Same as 3. more than) simple politeness, is an important component of human society by which we show respect for each other.
2:6 これは大昔から存する普遍的に近い倫理的規範である。
2:6 It is an old and nearly universal ethical imperative.
2:7大昔の世界では古代ギリシアのアリストテレスも,皇帝による支配が始まる以前の中国に生きた孔子も,立派な人物は立派な礼儀作法を守らなければならない,と考えた。
2:7 In the ancient world, both Aristotle in classical Greece and Confucius in pre-imperial China held that a good man had to have good manners.
2:8 しかし,公の場でのシビリティに対する関心は,単なる大昔からの伝統ではない。
2:8 However, concern with public civility is not simply an ancient tradition.

・解答 [32]―3
>[32] エラスムスが「シビリテ」という言葉を使ったのは,第2段第2文(Although often translated … )の,設問箇所に続く部分(an approach to … )の内容を言い表すためである。よって,3のrepresent「〜を表す」が正解。1のcreate「〜をつくり出す」,2のdevise「〜を考案する」は意味がずれる。

・解答 [33]―3
>[33] civitéが,「しばしば礼儀正しさと訳される」こと(第2段第2文),また現代語のcivilityはこの語に由来し(第2段第3文),「人々がお互いに敬意を表すための,人間社会における大切な要素である」(第2段第5文)とあることから,simple politeness「単なる礼儀正さ」以上の役割をもつと筆者が考えていることがわかる。よって,3のmore than~「〜以上の」が正解。1のfar from~「〜とは大違い」,2のthe same as〜「〜と同じ」は意味が合わない。

■ 第3段落
3:1 1997年に南カリフォルニア大学のアネンバーグ・コミュニケーション研究所がある調査を発表した。その調査で人々は,アメリカ社会の様々な集団がもつ,公の場でのシビリティを評価するように依頼された。
3:1 In 1997, the Annenberg School of Communications at the University of Southern California published a study in which people were asked to [34] (1. evaluate 2. explain 3. upgrade) the public civility of different groups in American society.
3:2礼儀正しさの尺度で最も低く評価されたのは,政治家だった。
3:2 The group that was rated the lowest on the scale of politeness was politicians.
3:3議会のある委員会は,討論におけるシビリティの水準は1935年以来最低水準に落ち込んだという結論を出した。
3:3 A congressional commission concluded that civility in debate had reached the lowest level [35] (1. by 2. around 3. since) 1935.
3:4両党の議員は報告書の影響と世の中でのイメージを心配して,ペンシルベニアのハーシーで修養会を開いた。
3:4 Members of both parties, [36] (1. impressed by 2. repressed by 3. worried about) the effects of the report and their public image, held a retreat in Hershey, Pennsylvania.
3:5 その表向きの目的は,「活発な議論と相互尊重が共存する環境を育成するために,下院議員の間によりもっとシビリティを求めるため」というものであった。
3:5 The stated purpose of the retreat was: “To seek a greater degree of civility among members of the House of Representatives in order to foster an environment in which vigorous debate and mutual respect can coexist.”
3:6 このイベントはシビリティがかつては他人とつき合ううえでの大切な社会的「道具」で,その後もそうあり続けたし,再びそうなりうることを示している。
3:6 This event illustrates that civility was, has been, and can again become an important social “tool” for interacting with others.

・解答 [34]―1
>[34] 第3段第2文(The group that was … )で「礼儀正しさの尺度で最も低く評価されたのは … 」とあることから,1997年の調査でシビリティの評価が行われたことがわかる。よって,1のevaluate「〜を評価する」が正解。2のexplain「〜を説明する」,3のupgrade「〜を格上げする」は意味が合わない。

・解答 [35]―3
>[35] 第3段第3文(A congressional commission … )は,文脈から1997年におけるアメリカ社会でのシビリティについて調査した結果を述べている文であることがわかる。よって,3のsince「〜以来」が正解。1のby「〜までに」や2のaround「〜頃」では,1935年当時のことを述べていることになるので,おかしい。

・解答 [36]―3
>[36] 第3段第3文(A congressional commission … )にある「シビリティの水準が1935年以来最低に達した」という憂慮すべき調査結果を知り,修養会を開催することを決めたときの議員たちの気持ちを述べている部分なので,3のworried about~「〜を心配して」が正しい。
1のimpressed by〜「〜に感心して」では意味が反対 im(上に)+press(押して印をつける)
2のrepressed by〜「〜に抑圧されて,悩まされて」 も意味がずれる。 

■ 第4段落
4:1 しかし,すべての人がシビリティを受け入れる心構えがあるわけではない。
4:1 Yet, [37] (1. all 2. not all 3. no) people are ready to accept civility.
4:2実際,上記のシビリティのための修養会への参加を拒否した議員もいた。
4:2 In fact, some members of Congress refused to participate in the civility retreat mentioned above.
4:3共和党員,民主党員の双方から,同じ反対意見が出された。自分たちが反対する意見の持ち主に対して,礼儀正しくふるまう必要はない,というものであった。
4:3 From both Republicans and Democrats, the same objection was raised―there is no need to be civil with those whose ideas we oppose.
4:4確かに,正直であるためには,我々は社会のマナーという覆いの下に根本的な意見の不一致を隠すべきではない。
4:4 Indeed, honesty requires that we should not hide real disagreements under the [38] (1. cover 2. function 3. structure) of social manners.
4:5 これは,ベンジャミン=デモットが書いた「シビリティにたぶらかされて」という題の,非常に議論を巻き起こしたエッセーの主張だった。
4:5 This was the argument of a much discussed essay by Benjamin DeMott entitled “Seduced by Civility.”
4:6 1996年に『ネーション』誌に掲載されたこの記事は,過剰なシビリティは,根深い社会論争を覆い隠すかもしれない,と主張した。
4:6 Published in The Nation in 1996, the article proposed that too much civility might [39] ( 1. deepen 2. mask 3. minimize) deep social conflict.
4:7 デモットによれば,シビリティのルールに従うべきだという社会への要求は,権力の座にある人が批判から逃れるための方便である。
4:7 The demand for society to conform to the rules of civility, said DeMott, is how people [40] (1. in 2. Of 3. for) power avoid criticism.
4:8言い換えれば,シビリティとそれに関連する概念は,社会において公民権をもたぬ人々をさらに虐げるための,偽善そのものである。
4:8 In other words, civility and its related concepts are a gross hypocrisy meant to further oppress the disenfranchised in our society.
4:9 この主張のもつ力を「感じる」のはたやすい。なぜなら不公正に対して大声を上げたり,偏見の壁を打ち壊したりしたいと思わない人はいないからである。
4:9 It is easy to “feel” the strength of this argument; after all, who has not felt like yelling at injustice or tearing down the walls of prejudice?
4:10 しかし,この主張は歴史的には立証されない。
4:10 This argument is not, however, borne out historically.
4:11 それどころか,近年の社会闘争によって否定されてしまうのである。
4:11 It is, in fact, contradicted by recent social struggles.

・解答 [37]―2
>[37] 第3段では,国会議員のようにシビリティを取り戻そうとしている人がいる例を紹介しているが,続く第4段第1文は逆接のyet「しかし」で始まっている。よって,シビリティの受け入れに積極的でない人について述べられていると推測できるので,部分否定である2のnot allを選び,「すべての人がシビリティを受け入れる心構えがあるわけではない」とするのが正解。1のall「すべての」はyetと矛盾し,3のno「ゼロの」は,前段の内容と合わない。

・解答 [38]―1
>[38] under the cover of〜で「〜の覆いの下に」の意になる。よって1のcover「覆い」が正解。2のfunction「機能」,3のstructure「構造」は意味が合わない。

・解答 [39]―2
>[39] 「過剰なシビリティは,根深い社会的論争を(    )かもしれない」の空欄を埋める設問である。第4段第4文(Indeed, honesty requires … )の内容からデモットはシビリティの陰に問題が隠れることを懸念しているとわかる。よって,2のmask「〜を覆う」が正しい。1のdeepen「〜を深める」は意味的に合わず,3のminimize「〜を最小限にする」は,問題自体は小さくはならないので正しくない。

・解答 [40]―1
>[40] powerには「権力」の意があるため,people in powerで「権力者」となる。よって,1が正解。2のof「〜の」,3のfor「〜のために」は意味的に合わない。

■ 第5段落
5:1 1950年代と1960年代にあった,アメリカの公民権運動における集団抗議運動について考えよう。
5:1 Consider the mass protests of the American Civil Rights movement in the 1950s and 1960s.
5:2 この運動の成功は,一つには指導者の一人であったマルティン=ルーサー=キング=ジュニア博士のもつ非凡な才能のおかげである。
5:2 The success of this movement is due in part to the genius of one of its leaders, Dr. Martin Luther King, Jr.
5:3 キング博士の才能とは,運動に加わった多様な人々を,異議を唱える中でも礼節を守り,愛情を示すように啓発した彼の能力にある。
5:3 Dr. King’s genius was in his ability to inspire the diverse people involved in the struggle to be civil and loving in their [41]( 1. dissent 2. company 3. brotherhood) .
5:4 この市民の不服従は,偽善とは正反対のものであり,高い倫理的な原則をもった行動としてのシビリティの一例であった。
5:4 This civil disobedience was the antithesis of hypocrisy; it was an example of civility as an act of high ethical principle.
5:5公民権運動は,アメリカの民主主義の破壊を目的としたものではなかった。むしろこの運動は,アメリカ社会と関係を築き,「万人は平等につくられた」という建国時の約束をアメリカ社会に履行させることを目的としていた。
5:5 The Civil Rights movement did not seek to destroy American democracy; rather it sought to engage with American society, and to have it [42] ( 1. fulfilling 2. fulfill 3. fulfilled) its founding promise that “all are created equal.”
5:6 キング博士は,礼儀を欠いた対話は民主主義的機能を果たさないことを理解していた。
5:6 Dr. King understood that uncivil dialog cannot serve a democratic function.
5:7確かに民主主義には率直な対話が必要だし,そのような対話は意見の不一致から生まれるが,積極的に無作法にふるまわなくても,強い政治的王張をもつことは可能なはずである。
5:7 While it is true that democracy demands open dialog, and that dialog arises from [43] ( 1. disagreement 2. mutual understanding 3. respectful attitudes) , it must be possible to be partisan without being actively uncivil.
5:8公民権運動に精神的な強さを与えたのは,この考え方である。つまり,主張の目的だけでなく,説得のための手段も同様に重要だということである。
5:8 It is this concept that gave the Civil Rights movement its moral strength―that the means of persuasion as well as the goal of an argument were equally important.
5:9 ソローやガンジーのような昔の思想家から受け継いで,公民権運動の推進者たちは,抑圧的でしばしば暴力的な人種差別の体制に対峙しても,礼儀をわきまえ,非暴力の姿勢をもち続けるよう教育されていた。
5:9 Deriving from earlier thinkers like Thoreau and Ghandi, the civil rights protesters were trained to remain civil and nonviolent in the face of a repressive, and often violent, system of segregation.
5:10繰り返すが,キング博士は,公民権を得るための闘いは,単にアフリカ系アメリカ人の利益のための運動ではなく,「万人のための正義」の問題に関する,国民的対話の始まりであることを理解していた。
5:10 Again, Dr. King understood that the struggle for civil rights was not simply a movement to [44](1. benefit 2. fight with 3. flatter) African-Americans, but an opening for a national dialog on the issue of “justice for all.”
5:11敵方よりも行儀よく,より礼儀正しくふるまうことで,運動家たちは相手を打ち負かすのではなく,自分たちの意見の側に転向させることを目指した。
5:11 By behaving better, more civilly, than their opponents, protestors sought not to defeat their opposition, but to convert them to their point of view.
5:12礼儀正しくない暴力的な運動は,いかに「正当化」されようとも,アメリカの多民族からなる国民を,一つの結束した共同体にまとめた絆を断ち切ってしまったであろう。
5:12 Uncivil and violent protest, [45] (1. when 2. however 3. since) “justified,” might have broken the connections that bind Americas heterogeneous population into a united community.

・解答 [41]―1
>[41] 第5段第4文(This civil disobedience … )のThis civil disobedience「この市民の不服従」が指すものとして適切な語句が,前の文,つまり設問箇所を含む第3文(Dr. Kings genius … )にあるはずである。1のdissent「異議」を選ぶと,設問箇所はto be civil and loving in their dissent「異議を唱える中でも礼節を守り,愛情をもつこと」となり,これを「この市民の不服従」が指していると考えると,文意が通る。2のcompany「仲間」,3のbrotherhood「人類愛」では「不服従」が受ける語句として不適。

・解答 [42]―2
>[42] 他動詞fulfill「〜を実現する」の正しい形を選ぶ問題である。設問箇所直前のto have itは,to engageと並列でitはAmerican societyを指す。このhaveは使役動詞なので,have A doで「Aに~させる」という意味になり,2のfulfillを入れると文意は「公民権運動が,アメリカ社会に建国時の約束を実現させる」となる。よって,これが正解。

・解答 [43]―1
>[43] 第5段第7文(While it is true … )は,従属節(While以下)と,主節「積極的に無作法にふるまわなくても,強烈な主張をもつことは可能なはずだ」からなる。従属節の内容は「確かに民主主義には率直な対話が必要だし,そのような対話は(    )から生まれるが」という譲歩の意味が含まれると考え,1のdisagreement「意見の不一致」を選ぶ。2のmutual understanding「相互理解」,3のrespectful attitudes「敬意をもった態度」だと主節とのつながりがおかしくなる。

・解答 [44]―1
>[44] 第5段第10文(Again,Dr. King … )のnot simply 〜 ,but … 「単に〜でなくて … 」に注目し,公民権運動は単に「アフリカ系アメリカ人(African-Americans)」のためだけでなく「すべての人のための正義(justice for all)」の問題だったと,アフリカ系アメリカ人とすべての人が対比的に使われていることに気づけば,1のbenefit「〜に利益をもたらす」が選べるはずである。2のfight with~「〜と戦う,〜とともに戦う」,3のflatter「〜にお世辞を言う」はともに内容に合わない。

・解答 [45]―2
>[45] 直後のjustify「〜を正当化する」から答えを推測する。2のhowever「どんなに〜でも」を選ぶと「それがどんなに正しいと認められようとも」となり,文意が通る。1のwhenや3のsinceだと意味が通らない>。

■ 第6段落
6:1 この経験から,我々はデモット氏の反シビリティの議論の誤りに気づくだけでなく,礼節をもった対話が礼儀正しい社会を生み出すという,シビリティのもつ重要な社会的影響を感じ取ることができる。
6:1 From this experience we can not only observe the fallacy of Mr. DeMott’s anti-civility argument, but we can also sense an important social implication of civility―that civil discourse makes for a civil society.
6:2 マナーについての常識がなければ,我々は共通のつながりをもたない。
6:2 Without a common sense of manners, we have no common [46] (1. property 2. link 3. factor) .
6:3 シビリティは,大きな民主的対話の中で,我々皆を一つに結びつける絆の役割を果たす。
6:3 Civility acts as a tie that binds us all together in a great democratic dialog.
6:4歴史家のアーサー=シュレシンガーが述べたように,シビリティは「紹介状」としての機能を果たすものであり,民族性,信条,社会経済的地位が明白に異なっていても,我々は同じ礼儀作法の実践と,シビリティを行動規範と信じることで結びついた一つの共同体だと,新参者に保証するものなのである。
6:4 As the historian Arthur Schlesinger observed, civility acts as “a letter of introduction” to assure strangers that despite apparent differences of ethnicity, belief or socio-economic status, we are one community linked by shared practices of politeness and a belief in civility as a code of conduct.

・解答 [46]―2
>[46] 直後の第6段第3文(Civility acts as … )に「シビリティは,大きな民主的対話の中で,我々皆を一つに結びつける絆の役割をもつ」とあり,設問箇所でも同様のことが違う表現で述べられていると考えられるので,2のlink「つながり」が正解。1のproperty「財産」,3のfactor「要因」は不適。

■ 第7段落
7:1我々は500年前の,より礼節のある社会と,相互に敬意を示すことが意見や信条の違いよりも大切な世界を求める声に目を向けることから,このエッセーを始めた。
7:1 We began this essay by looking at a 500-yearold call for a more civil society, for a world in which respect for one another [47] (1.. outweighs 2. effaces 3. contrasts) any differences in opinion or belief.
7:2 しかし今日の我々は,エラスムスの時代の暴力的な野蛮人よりもましなふるまいをしているのだろうか。
7:2 But do we behave any better today than the violent barbarians of Erasmus’ day ?
7:3我々は自分たちの権利をめぐって言い争い,義務は無視する。
7:3 We squabble over our rights, and ignore our obligations.
7:4我々は,政府の役割は,我々が欲しいものや,繁栄や,平和と進歩をもたらすことだと信じている。しかし病院から博物館に至るまでの,礼節ある社会を機能させるための民間団体への奉仕は怠る。
7:4 We believe the function of government is to give us the things we desire, prosperity, peace and progress, but we fail to volunteer for those non-governmental organizations, from hospitals to museums, that make civil society function.
7:5我々自身の礼節ある行動の規範が,電車,バス,飛行機の中でわかりやすく掲示された場合でさえも,我々自身のもつ礼節ある行動の規範にわざわざ従うことはめったにない。
7:5 We rarely [48] (1. fail 2. wish 3. bother) to follow our own codes of civil behavior even when they are clearly posted on trains, buses or planes.
7:6我々は,皆が集団で礼儀作法をすべて忘れて気ままにふるまい,エラスムスが憂えたような野蛮人そのものになりつつあるようだ。
7:6 We seem to be indulging in a collective act of [49] (1. forgetting 2. forging 3. restructuring) all of our manners and becoming the very barbarians Erasmus worried about.
7:7欲しいものを得ることを重要視するのが特徴の市場価値が我々が欲しがる「べき」ものを決める手助けのために伝統的に対話を重ねてきた共同体での社会生活の中に入り込むことが許容された過程に問題はある。
7:7 The problem lies in the process by which the values of the market, which are characterized by emphasis on getting what we want, have been [50] (1. allowed 2. conditioned 3. blocked) to move into the social life of our communities where we have traditionally engaged in a discourse to help us decide what we should want.
7:8 しかし,シビリティを再発見し,それゆえ我々の人間性と文明を守ることは手遅れではない。
7:8 However, it is not too late to rediscover civility, and thus preserve both our humanity and our civilization.
7:9 シビリティを再構築するための鍵は,我々が隣人に対して親切心と気遣いをもってふるまうことの大切さを学び直すことと,欲の目的を満たすことに加えて,達成の手段を重要視することにある。
7:9 The key to reconstructing civility lies in our learning anew the virtue of acting towards our neighbors with kindness and concern, and to value the means of our achievements as well as the ends of our desires.

・解答 [47]―1
>[47] 最終段第1文(We began this essay … )の「500年前からの … の要求」とは,第1段でエラスムスが社会に対して求めた要求の内容を指す。エラスムスが対話の重要性を説いた人物であることを考えると,1のout-weighs「〜に勝る」が正解。2のeffacesは「〜を消す」,3のcontrastsは「〜を比較する」の意で内容に合わない。

・解答 [48]―3
>[48] 最終段には,現代社会が決して「礼節のある社会」ではない,という主旨のことが述べられており,それを傍証する具体例がいくつか挙げられている。設問のある第5文もその一つなので,3のbother「わざわざ〜する」を選び,「我々自身が,礼節ある行動の規範にわざわざ従うことはめったにない」という意味の文にするとつじつまが合う。1のfail「〜し損なう」,2のwish「〜を願う」は内容に合わない。

・解答 [49]―1
>[49] 最終段第6文(We seem to … )の後半にある,and becoming … 「エラスムスが憂えたような野蛮人そのものになりつつある」という結果をまねく行為が空欄には入ると考えられる。よって,1のforgetting「忘れること」が正解。2のforging「築くこと,偽造すること」,3のrestructuring「再構築すること」は不適。

・解答 [50]―1
>[50] 最終段第7文(The problem lies in … )は,現代社会の問題として,「欲しいものを手に入れる」という市場主義的考えが,対話を重視し対話によって「欲すべきもの」を決めていく社会に入り込んでしまっているのが問題だ,と述べている箇所である。よって,1のallowed「許された」が正解。2のconditioned「調整された」,3のblocked「妨げられた」は不適。

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