青山学院大学 地球社会共生学部 2016年 小論文 解答例

(v9f161001m0)

 

■設問

 

Ⅰ(1)英語か日本語か選んで解く問題。ここでは日本語で回答する。議論の整理の「わかりにくい言葉の言い換え」を使って解くべき。

 

 

Ⅰ(2)5STEPを使ってとくべき問題

 

1.       議論の整理→世界的に脱炭素社会への取り組みが進められている

2.       問題発見→代替エネルギーへの転換が進んでいない

3.       論証→代替エネルギーのイメージが悪く、個人の意識が低い

4.       解決策or結論→エネルギー問題に力を入れて取り組むべき

5.       解決策or結論の吟味→早めの脱炭素社会へのシステム転換が必要

 

■解答

Ⅰ(1)

 

ここでは、気候変動に関する人々の心理学的要因と、社会的要因について述べられている。まず、気候変動そのものは、科学的に観察が可能であり、その記録は事実として分析されうる。しかし、人々が気候変動をどのように考えるかということになると、可用性ヒューリスティックの影響を受ける。つまり、人々は最近経験したことに基づいて意見をする傾向があり、人々が気候変動の影響を感じられる頃には気候変動が深刻になっており、未然防止の観点からは遅すぎるということである。そのような特徴を持つ人々に環境に良い製品やサービスを選択してもらうためには、ブーメラン効果に注意しなくてはならない。具体的には、情報や科学的に批准されたデータや画像等によって説得する試みはあまりうまくいかない。むしろ保守的な人には、同じ製品にも関わらず、「環境に優しい」というラベルがある製品とない製品では、ある製品の方が売れないという報告もある。

さらに、個人ではなく集団的な観点についても言及されている。国際的に二酸化炭素を減らすべきということについてはどの国も賛同していると思われるが、加えてすべての国がその合意を順守し経済的な犠牲を払うべきと考えている。それは難しいので、国によっては、気候変動の緩和ではなく、気候変動に適応していくことに焦点を合わせる方が良いと考えるかもしれない。その1つの理由は、緩和に費やされる資源は、他の国の動きによっては無駄になるかもしれないという懸念がある。別の理由は、国によって気候変動によって受ける影響やコストは一律ではなく、不公平さがあるという考えがある。今のところ、気候変動に対抗する公平性に関する共通の見解をもつことができないでいる。なぜならば、公平性の原則に賛同していても、自国の利益が損なわれることへの懸念や、メンタルモデルがその道徳的推理に影響するからである。(777文字)

 

Ⅰ(2)

 

  • 議論の整理→世界的に脱炭素社会への取り組みが進められている

気候変動に対する国際的な危機感は高まっており、温室効果ガスを減らし、気候変動を緩和すべきであるという考えはどの国も持っている。1997年の京都議定書では、二酸化炭素の排出量の多い中国とアメリカが不参加を表明していたが、その後のパリ協定では2020年以降はすべての国が気候変動に対して協力することになっている。気候変動の緩和の取り組みは脱炭素経済、すなわち二酸化炭素を排出しないことが求められる。

 

  • 問題発見→代替エネルギーへの転換が進んでいない

しかし、我が国においては化石燃料による火力発電に頼っている状況であり、代替エネルギーへの転換は思うように進んでいないのが現状である。

 

  • 論証→代替エネルギーのイメージが悪く、個人の意識が低い

とりわけ我が国においては、化石燃料に依存して高度成長してきたという歴史が根強く残っており、代替エネルギーについては「不便」「再生エネルギーはコストがかかる」「昔の生活様式に戻る」などの意識が根強くあると考えられる。また、個人レベルでは、身の回りの環境問題に対しては敏感であり、ゴミ問題などについても関心が高い一方で、気候変動への取り組みは企業や国が行うべき取り組みであると考える傾向がある。ここでも指摘されているように、気候変動に関する二酸化炭素の影響論については、懐疑的な人も多く、科学的な説得は困難であろう。

 

  • 解決策or結論→エネルギー問題に力を入れて取り組むべき

以上のことを踏まえて、今後我が国はエネルギー問題をもっと力を入れて取り組む必要がある。初等教育においても、「身の回りの環境問題」ばかりを取り上げるのではなく、脱炭素ということを強調する必要がある。そして、企業と国は代替エネルギーの「高い」「不便」のイメージを早く解決する必要がある。

 

  • 解決策or結論の吟味→早めの脱炭素社会へのシステム転換が必要

今後は、世界的に代替エネルギーに変わっていくのであるから、化石燃料にいつまでも固執するのは得策ではなく、脱炭素社会へのシステム転換を早く進めた方が良いと考えられる。

 

 

気候変動に対する国際的な危機感は高まっており、温室効果ガスを減らし、気候変動を緩和すべきであるという考えはどの国も持っている。1997年の京都議定書では、二酸化炭素の排出量の多い中国とアメリカが不参加を表明していたが、その後のパリ協定では2020年以降はすべての国が気候変動に対して協力することになっている。気候変動の緩和の取り組みは脱炭素経済、すなわち二酸化炭素を排出しないことが求められる。

しかし、我が国においては化石燃料による火力発電に頼っている状況であり、代替エネルギーへの転換は思うように進んでいないのが現状である。とりわけ我が国においては、化石燃料に依存して高度成長してきたという歴史が根強く残っており、代替エネルギーについては「不便」「再生エネルギーはコストがかかる」「昔の生活様式に戻る」などの意識が根強くあると考えられる。また、個人レベルでは、身の回りの環境問題に対しては敏感であり、ゴミ問題などについても関心が高い一方で、気候変動への取り組みは企業や国が行うべき取り組みであると考える傾向がある。ここでも指摘されているように、気候変動に関する二酸化炭素の影響論については、懐疑的な人も多く、科学的な説得は困難であろう。

以上のことを踏まえて、今後我が国はエネルギー問題をもっと力を入れて取り組む必要がある。初等教育においても、「身の回りの環境問題」ばかりを取り上げるのではなく、脱炭素ということを強調する必要がある。そして、企業と国は代替エネルギーの「高い」「不便」のイメージを早く解決する必要がある。今後は、代替エネルギーに変わっていくのであるから、化石燃料にいつまでも固執するのは得策ではなく、脱炭素社会へのシステム転換を早く進めた方が良いと考えられる。(736文字)

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