慶應義塾大学 経済学部 小論文 2008年 解説

【慶應義塾大学 経済学部 2008年 小論文】

■ 設問

A. 閉園の危機に陥っていた旭山動物園ではどのような対策をしたのか。課題文をもとに2つ挙げ、それぞれの対策の問題点を指摘しなさい。以上を300字以内で書きなさい。

B. ある市には動物園がまだありません。そこで市立動物園を新設することを検討しています。あなたがこの市の職員だとして、市立動物園新設について、市民が賛成してくれるように訴える文章を書くことになりました。課題文のみにとらわれず、あなたの考える根拠も含めて、行政側から市民を説得する文章を300字以内で書きなさい。

■ 答案構成

A.

 結論(対策)→根拠(対策を行った理由)→具体例(問題点)の構成で、対策と問題点を150字ずつで2つ書く。

 結論1(対策)→円柱トンネル

 まず、採用された対策としては、「円柱トンネル」など動物の姿を360度見ることができるような施策である。

 根拠1(対策を行った理由)→見にくかった

 こうした対策が導入された理由としては、従来の一方向から動物を見せる方法では、動物本来の動きが見にくかったことにある。

 具体例1(問題点)→距離感を縮めることで神経を病む可能性

 こうした対策の問題点は、顧客と動物との距離を縮めることによって、動物が神経を病む可能性があることである。

 結論2(対策)→ワイポイントガイド

 他の対策としては、飼育員による顧客へのワンポイントガイドが挙げられる。

 根拠2(対策を行った理由)→動物に関する知識を共有

 これは、動物について豊富な知識を持つ飼育員が、ほとんど知識を持たない顧客に対して、動物に関する知識を共有することにある。

 具体例2(問題点)→飼育係の練度により顧客へのサービスにばらつきが生じる

 こうした対策の問題点は、飼育係の練度によって顧客へのサービスにばらつきが生じることである。

B.

 5STEPの構成で、行政側から市民に説得する文章を書く。

 議論の整理→ 現状の整理
 問題発見→ 現状の市の問題点
 原因分析→ 現状の市の問題点の原因分析
 解決策→ 動物園を作る
 解決策の吟味→ メリット・デメリット・利害関係者検討・他の解決策との比較

■ 答案例

A.

 結論(対策)→根拠(対策を行った理由)→具体例(問題点)の構成で、対策と問題点を150字ずつで2つ書く。

 結論1(対策)→円柱トンネル

まず、採用された対策としては、「円柱トンネル」など動物の姿を360度見ることができるような施策である。

 根拠1(対策を行った理由)→見にくかった

こうした対策が導入された理由としては、従来の一方向から動物を見せる方法では、動物本来の動きが見にくかったことにある。

 具体例1(問題点)→距離感を縮めることで神経を病む可能性

こうした対策の問題点は、顧客と動物との距離を縮めることによって、動物が神経を病む可能性があることである。

 結論2(対策)→ワイポイントガイド

他の対策としては、飼育員による顧客へのワンポイントガイドが挙げられる。

 根拠2(対策を行った理由)→動物に関する知識を共有

これは、動物について豊富な知識を持つ飼育員が、ほとんど知識を持たない顧客に対して、動物に関する知識を共有することにある。

 具体例2(問題点)→飼育係の練度により顧客へのサービスにばらつきが生じる

こうした対策の問題点は、飼育係の練度によって顧客へのサービスにばらつきが生じることである。

まず、採用された対策としては、「円柱トンネル」など動物の姿を360度見ることができるような施策である。
こうした対策が導入された理由としては、従来の一方向から動物を見せる方法では、動物本来の動きが見にくかったことにある。
こうした対策の問題点は、顧客と動物との距離を縮めることによって、動物が神経を病む可能性があることである。
他の対策としては、飼育員による顧客へのワンポイントガイドが挙げられる。
これは、動物について豊富な知識を持つ飼育員が、動物に関する知識を顧客に共有することにある。
こうした対策の問題点は、飼育係の練度によって顧客へのサービスにばらつきが生じることである。(286文字)

B.

 議論の整理→ 現状の整理

現在、旭山動物園の事例などから、動物園が都市開発において果たす役割が取り沙汰されている。そうした中で、特に動物園が持つ集客能力がその市の観光に与える影響が注目されてきている。

 問題発見→ 現状の市の問題点

現状の市の問題点としては、オフィス街として機能しているため、平日昼間の人口は多いものの、休日になると一気に人口が減少するという点である。

 原因分析→ 現状の市の問題点の原因分析

こうした現象の原因は、オフィス街には休日に人々を動員しうるコンテンツを持った施設がないことである。こうした点を改善し、市内の商工業者が平日も休日も安定した売上を上げ、市の税収につなげる必要がある。

 解決策→ 動物園を作る

その点で、旭山動物園の事例を参考にして、動物の特性をより仔細に観察できる動物園を作るのが有効であると考えられる。

 解決策の吟味→ メリット・デメリット・利害関係者検討・他の解決策との比較

こうした取り組みは、平日と休日の人口比を安定させ、周辺の商工業者の経済的な安定に資する。さまざまな混雑などのデメリットも考えられるが、周辺の交通インフラは平日の混雑にも耐えうるもので問題ない。また図書館など他の施設の誘致に比べ集客力が強く、安定した収益を商工業者にもたらす街づくりに一役買うだろう。

現在、旭山動物園の事例などから、動物園が都市開発において果たす役割が取り沙汰されている。
現状の市の問題点としては、オフィス街として機能しているため、平日昼間の人口は多いものの、休日になると一気に人口が減少するという点である。
こうした現象の原因は、オフィス街には休日に人々を動員しうるコンテンツを持った施設がないことである。
その点で、旭山動物園の事例を参考にして、動物の特性をより仔細に観察できる動物園を作るのが有効であると考えられる。
さまざまな混雑などのデメリットも考えられるが、周辺の交通インフラは平日の混雑にも耐えうるもので問題ない。(274文字)

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