慶應義塾大学 経済学部 小論文 2015年 解説

■ 設問

A.

 「大学での教育の目的は、知識を授けることにある」という見解についてどのように考えますか。課題文に基づき、知識の特徴を知恵および情報と比較して述べた上で、300字以内で書きなさい。

B.

 知識は人間だけによって作られていくのであろうか。あなたの考えをそれに至った理由を付して300字以内で書きなさい。

■ 答案構成

A. 5STEPで書く

 議論の整理→ 情報、知識、知恵の違い
 問題発見→ 大学での教育の目的は、知識を授けることにあるのか?
 原因分析→ 大学と中学・高校の違い
 解決策→ 大学での教育の目的は、知識を授けることではない
 解決策の吟味→ この考え方への吟味

B. 5STEPで書く

 議論の整理→ 人間と他の動物の違い
 問題発見→ 知識は人間だけによって作られていくのであろうか
 原因分析→ ロボットが情報に文脈を与える時代に
 解決策→ 知識はロボットによって作られていく
 解決策の吟味→ シンギュラリティー

■ 答案

A.

 議論の整理→ 情報、知識、知恵の違い
ここで、情報とは断片的なものであり、知識というのはそういった断片的な情報に文脈を与えたものであり、知恵とはさらにそうした知識の中で恒久的な役割をもったものである。
 問題発見→ 大学での教育の目的は、知識を授けることにあるのか?
ここでは、大学での教育の目的は、この「知識」を授けることにあるのかが問題となる。
 原因分析→ 大学と中学・高校の違い
ここで、大学と中学・高校の違いについて考えてみると、中学・高校は教員が生徒に対して知識を授ける中等教育としての役割をもっている一方、大学は本来研究機関であり、学生もまた教員の見解に批判精神をもって対峙しつつも、新たな知識を生み出す場所であると考えられる。
 解決策→ 大学での教育の目的は、知識を授けることではない
こうした中等教育機関と高等教育機関の違いを考慮すると、大学での教育の目的は知識を授けることではないといえる。
 解決策の吟味→ この考え方への吟味

ここで、情報とは断片的なものであり、知識というのはそういった断片的な情報に文脈を与えたものであり、知恵とはさらにそうした知識の中で恒久的な役割をもったものである。
ここでは、大学での教育の目的は、この「知識」を授けることにあるのかが問題となる。
ここで、大学と中学・高校の違いについて考えてみると、中学・高校は教員が生徒に対して知識を授ける中等教育としての役割をもっている一方、大学は本来研究機関であり、新たな知識を生み出す場所であると考えられる。
こうした中等教育機関と高等教育機関の違いを考慮すると、大学での教育の目的は知識を授けることではないといえる。(280字)

B.

 議論の整理→ 人間と他の動物の違い
 問題発見→ 知識は人間だけによって作られていくのであろうか
人間はこの世界に存在するあらゆる動物の中で最も能力が高いとされたことから、知識は人間だけによって作られていくのではないかという考え方が従来支配的だった。
 原因分析→ ロボットが情報に文脈を与える時代に
しかし、今日では、ロボットが断片的な情報に文脈を付与し知識化することができるようになった。たとえば、検索エンジンなどはその一例である。インターネット上をクロールし、アクセス回数や滞在時間などを計測することによって情報にランク付けをするこうした仕組みはまさに情報の知識化といえるだろう。
 解決策→ 知識はロボットによって作られていく
このように今日においては、知識はロボットにより作られていくため、知識は人間だけによって作られていくとはいえない。
 解決策の吟味→ シンギュラリティー
また、シンギュラリティーを迎えれば、そうした傾向はますます拍車がかかるだろう。

人間はこの世界に存在するあらゆる動物の中で最も能力が高いとされたことから、知識は人間だけによって作られていくのではないかという考え方が従来支配的だった。
しかし、今日では、ロボットが断片的な情報に文脈を付与し知識化することができるようになった。たとえば、検索エンジンなどはその一例である。インターネット上をクロールし、情報にランク付けをするこうした仕組みはまさに情報の知識化といえるだろう。
このように今日においては、知識はロボットにより作られていくため、知識は人間だけによって作られていくとはいえない。(293文字)

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