北里大学 医学部 2017年 小論文2日目 解答例

平成二九年度 北里大学医学部

 

問一 医療の進歩の限界

問二

医療の力が及ぶ範囲は治療をするまでであり、治療後の支援は不十分である。患者の大部分が高齢者である今日の日本では、治療を行うことは必ずしもWHO定義の「健康」を増進することにはつながらない。この限界を認識していることは重要であり、医療の有効性に対して根拠のない無制限の信頼を抱いていると、大きく裏切られる形となる。この高齢者の治療後の生活のサポート体制、つまり介護体制の弱さは日本医療の大きな弱点である。

 

問三

・議論の整理

超高齢社会を迎えた日本におけるこれからの介護の在り方を、私は海外からの労働力を用いて、介護施設での介護を引き続き進めていくことであると考える。

・問題発見

「昔は家族が温かく介護をしていた」というような考え方は筆者の述べる通り誤解である。医療技術の進歩により人は脳卒中といった元来なら致命的な疾患からも生きながらえるようになり、その後遺症や認知症といった合併症を多く抱えた高齢者を長期間介護することは、歴史上でも世界中でも、現代の日本が初めて経験することである。

・論証

このような前代未聞の事態に対し、介護を家庭に担わせることは大変に酷なことであり、核家族化して家庭に人手の足りない現代社会に即していない。そのため、高齢者の介護は社会全体が担うものであると考えられる。しかし、少子化が進む日本にはすべての高齢者の介護をするだけの労働力が不足している。そこで、外国人介護職の雇用が求められる。

・結論、結論の吟味

移民や外国人労働者に対しての理解が薄い日本において、外国人介護職に対しての偏見を乗り越えるのは難しいだろう。不足している労働力の単なる補充という安易な考えで彼らを雇用することは、文化や言語の壁を越えられずに不和を生むことが多いと思われる。実際、海外からの研修生を不当に長時間働かせたり、給料が未払いであったりと、彼らを尊重していないと考えれる事例が多く報告されている。彼らが日本社会の中で成長し、介護が世界一注目されている日本の現場で働くことで、彼らが故国に帰った際に役立てることがあればいいと雇用する側である日本社会が切に願うことが必要とされる。また、彼らが成長できるように促しながら、介護サービスの質を落とさないように保つ努力も日本の介護現場に求められる。外国人介護職と日本の介護サービスが互いに尊重しあい、成長できる環境を構築できるかどうかが、今後の日本社会の介護の課題と考えられる。

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