名古屋大学 法学部 2011年 小論文 過去問解説

■ 答案構成

問1.

1. 意見の内容

 を固めた上で、

2. 意見に対しての反論

 を5STEPの議論の整理の「共通の前提」「それぞれの相違点」でまとめる。

問2.

これは、5STEPを使って解く問題。

1. 議論の整理→ 医療関係者の意見
2. 問題の発見→ 個人への刑事責任追及
3. 原因分析→ 個人への刑事責任追及の原因
4. 解決策→ 刑法の改正
5. 他の解決策→ 刑罰以外の制裁手段の活用

■ 答案例

問1.

1. 意見の内容

『医療過誤に対して刑事責任を追及すると、医師が危険な治療を避けるようになり、萎縮医療に陥る』という意見がある。

2. 意見に対しての反論 

確かに、医療過誤になると医療過誤に対して刑事責任を追及されるから医師は正当な医療行為であっても医療過誤になる可能性が高い危険な治療を避け、医療過誤になる可能性が低い無難な治療を選ぶので、萎縮医療に陥るだろう。
しかし、無難な治療でも単純ミスが発生する場合がある。もし単純ミスが発生すると医療過誤になり、医療過誤に対して刑事責任を追及される。だから医師が危険な治療を避けたからといって、医療過誤に対して刑事責任を追及されなくなるわけではない。

『医療過誤に対して刑事責任を追及すると、医師が危険な治療を避けるようになり、萎縮医療に陥る』という意見がある。
確かに、医療過誤になると医療過誤に対して刑事責任を追及されるから医師は正当な医療行為であっても医療過誤になる可能性が高い危険な治療を避け、医療過誤になる可能性が低い無難な治療を選ぶので、萎縮医療に陥るだろう。
しかし、無難な治療でも単純ミスが発生する場合がある。もし単純ミスが発生すると医療過誤になり、医療過誤に対して刑事責任を追及される。だから医師が危険な治療を避けたからといって、医療過誤に対して刑事責任を追及されなくなるわけではない。
(274字)

問2.

1. 議論の整理→ 医療関係者の意見

文中で、筆者は医療過誤に対する刑事責任追及に否定的な医療関係者が増加していると言っている。

2. 問題の発見→ 個人への刑事責任追及

ここで、問題点としては医療過誤に対する個人への刑事責任追及である。

3. 原因分析→ 個人への刑事責任追及の原因

たとえば、刑法は基本的には個人の責任を追及するものであることから、刑法の限界のために、組織ではなく、個人へ医療過誤に対する刑事責任が追及されると筆者は述べている。個人へ医療過誤に対する刑事責任が追及されるので、主治医や管理者・監督者が自己保身に走ることになる。すると被害者や他の医療関係者などは医療不信になるから、医療過誤に対する責任追及や異状死の届出件数が急増し、また、事故原因の解明が困難になるから事故の防止ができなくなる。

4. 解決策→ 刑法の改正

筆者が言うように、業務主処罰規定を業務上過失致死罪に導入するように刑法を改正すれば、組織に医療過誤に対する責任追及が可能になるだろう。そうすれば、組織の責任も問うことができるので、主治医や管理者・監督者個人が自己開示をするようになり、少しは医療不信が減少するし、事故原因も解明できて事故防止が可能になるだろう。

5. 他の解決策 刑罰以外の制裁手段の活用

一方、刑罰以外の制裁手段の活用も、被害者救済のためには必要であると考える。しかし、日本では導入されていない制度を整えるには、アメリカの制度をそのまま導入するのではなく、日本に適しているかどうか調査が必要である。よって、業務主処罰規定を業務上過失致死罪に導入するように刑法を改正すればいいと私は考える。

文中で、筆者は医療過誤に対する刑事責任追及に否定的な医療関係者が増加していると言っている。
ここで、問題点としては医療過誤に対する個人への刑事責任追及である。
たとえば、刑法は基本的には個人の責任を追及するものであることから、刑法の限界のために、組織ではなく、個人へ医療過誤に対する刑事責任が追及されると筆者は述べている。個人へ医療過誤に対する刑事責任が追及されるので、主治医や管理者・監督者が自己保身に走ることになる。すると被害者や他の医療関係者などは医療不信になるから、医療過誤に対する責任追及や異状死の届出件数が急増し、また、事故原因の解明が困難になるから事故の防止ができなくなる。
筆者が言うように、業務主処罰規定を業務上過失致死罪に導入するように刑法を改正すれば、組織に医療過誤に対する責任追及が可能になる。そうすれば、組織の責任も問うことができるので、主治医や管理者・監督者個人が自己開示をするようになり、少しは医療不信が減少するし、事故原因も解明できて事故防止が可能になるだろう。
一方、刑罰以外の制裁手段の活用も、被害者救済のためには必要であると考える。しかし、日本では導入されていない制度を整えるには、アメリカの制度をそのまま導入するのではなく、日本に適しているかどうか調査が必要である。よって、業務主処罰規定を業務上過失致死罪に導入するように刑法を改正すればいいと私は考える。
(594文字)

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