早稲田大学 スポーツ科学部 2015年 小論文 過去問解説

■ 答案構成

この問題を5STEPを使って解く。

1. 議論の整理→ スポーツは友好的な競争なのか、戦争の代用なのか。
2. 問題発見→ スポーツが象徴的に戦争の代用とみなされることの問題点
3. 原因分析→ スポーツが戦争の代用とみなされる原因
4. 結果(解決策)→ スポーツ教育の必要性
5. 結果の吟味→ スポーツ教育の危険性

■ 答案例.

1. 議論の整理→ スポーツは、友好的な競争なのか戦争の代用なのか。

スポーツには、余暇活動の一つとして集団意識を高め、友好的な競争を生むという側面がある。一方で、選手は国家の代表であり、スポーツは戦争の代用であるという考えがある。

2. 問題発見→ スポーツが象徴的に戦争の代用とみなされることの問題点

ここでの問題は、なぜスポーツが象徴的に戦争の代用とみなされるのかという問題がある。

3. 原因分析→ スポーツが戦争の代用とみなされる原因

たとえば、筆者は、スポーツが戦争の代用として絶え間なく争いをうむものとしてみなされる原因の一つとして、社会的な圧力があげている。社会的な圧力には、政治的な介入やテレビや新聞等の報道の在り方などが含まれるだろう。しかし、社会的圧力に比べれば僅かな影響力かもしれないが、選手のマナーや態度がスポーツの社会的意義に与える影響力も無視できない。たとえば、選手が国際競技の場で、競争相手の社会への差別的な表現をしたり、個人を超えて政治的なメッセージを表明したりすることは、スポーツの象徴的な側面を強める。反対に、勝負が終われば互いに健闘を称え合い、互いへのリスペクトを表現するという選手の姿勢に、スポーツの協調的な側面や平和の在り方に気づかされることもある。

4. 解決策→ スポーツ教育の必要性

以上のことから私は、スポーツの協調的な側面が損なわれないためには、選手が技術や心身機能を高めるということに加えて、スポーツマンとしてのマナーや協調的な態度を身に着けるための、スポーツ教育が重要だと考える。義務教育の中では、スポーツを手段の一つとして人格形成を促す体育教育が行われている。一方で、高校や大学など高等教育においては、体育の時間は形骸化し何を学ぶのかはっきりしなくなる。そして、部活動やクラブチームにおいては、結果を重視する指導が行われ、選手はマナーや態度を学ぶ余地がない。しかし、体育は義務教育だけのものではなく、継続したスポーツ教育が重要である。

5. 解決策の吟味→ スポーツ教育の危険性

ここで、注意したいのは、スポーツ教育を実践する上では、スポーツを通して何を学ばせるのか明らかにする必要があるが、何を学ばせるかは、国家の理念や社会の風潮、指導者の価値観が強く反映されるということである。つまり、スポーツ教育を行うことによって、かえって社会的圧力が強められ、遊びの要素が破壊される危険性もあるということである。以上のことから、スポーツ教育の専門家の育成を、エビデンスに基づいた実践が行われることが特に重要であると考える。

 

スポーツには、余暇活動の一つとして集団意識を高め、友好的な競争を生むという側面がある。一方で、選手は国家の代表であり、スポーツは戦争の代用であるという考えがある。ここでの問題は、なぜスポーツが象徴的に戦争の代用とみなされるのかという問題がある。たとえば、筆者は、スポーツが戦争の代用として絶え間なく争いをうむものとしてみなされる原因の一つとして、社会的な圧力があげている。社会的な圧力には、政治的な介入やテレビや新聞等の報道の在り方などが含まれるだろう。しかし、社会的圧力に比べれば僅かな影響力かもしれないが、選手のマナーや態度がスポーツの社会的意義に与える影響力も無視できない。たとえば、選手が国際競技の場で、競争相手の社会への差別的な表現をしたり、個人を超えて政治的なメッセージを表明したりすることは、スポーツの象徴的な側面を強める。反対に、勝負が終われば互いに健闘を称え合い、互いへのリスペクトを表現するという選手の姿勢に、スポーツの協調的な側面や平和の在り方に気づかされることもある。

以上のことから私は、スポーツの協調的な側面が損なわれないためには、選手が技術や心身機能を高めるということに加えて、スポーツマンとしてのマナーや協調的な態度を身に着けるための、スポーツ教育が重要だと考える。義務教育の中では、スポーツを手段の一つとして人格形成を促す体育教育が行われている。一方で、高校や大学など高等教育においては、体育の時間は形骸化し何を学ぶのかはっきりしなくなる。そして、部活動やクラブチームにおいては、結果を重視する指導が行われ、選手はマナーや態度を学ぶ余地がない。しかし、体育は義務教育だけのものではなく、継続したスポーツ教育が重要である。

ここで、注意したいのは、スポーツ教育を実践する上では、スポーツを通して何を学ばせるのか明らかにする必要があるが、何を学ばせるかは、国家の理念や社会の風潮、指導者の価値観が強く反映されるということである。つまり、スポーツ教育を行うことによって、かえって社会的圧力が強められ、遊びの要素が破壊される危険性もあるということである。以上のことから、スポーツ教育の専門家の育成を、エビデンスに基づいた実践が行われることが特に重要であると考える。(943文字)

 

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