上智大学 文学部国文学科 AO入試 豊島正之ゼミ向け

  • 議論の整理

イエズス会宣教師ヴァリニャーノによってもたらされたキリシタン版は、日本初の活版印刷書である。その本来の目的は教義書を大量に生産しキリスト教布教を成功させる為であり、禁教令が発布されるまでは一応の成功を見たものの、日本の印刷技術史における位置づけとしては後の古活字版との繋がりの薄さから、低い位置に留まっていた。しかしながら、近年の研究によりキリシタン版には多彩な字体が含まれており、漢字仮名まじり文や行書体などの使用は古活字版に影響を与えていることも示唆されている。

  • 問題発見

このような文化史的な重要性の高まりもあってキリシタン版研究については印刷方式の変遷から活字の種類や文字の同定に至るまで包括的な研究が行われている。キリシタン版は金属活字とプレス印刷を特徴とするためによく知られた通常の古活字版の前提が通用しない場合もありその研究には困難が伴うが、数多くの印刷事故の痕跡や本文改訂例を手がかりとしてその工程は大部分が明らかになりつつある。そこで疑問に生じるのが、何故キリシタン版は孤立し歴史の中で埋没してしまったのだろうかということである。

  • 論証

この問いを言い換えると、キリシタン版はキリシタン追放とともに終わったが、その利便性がなぜ当時の非キリシタンに理解されなかったのかということになる。これを考える上で、そもそもキリシタン版に用いられた印刷技術が低かったことを考慮に入れる必要があると考える。十分な機材を揃えられぬまま行われた活版印刷では相応の手間がかかったことが推察される。さらに、キリシタン版の字書である『落葉集』の二千八百字という字数水準にも着目したい。豊島教授の研究によれば、同時期の大規模な活字の存在例としては家康の駿河版銅活字が五千七百字存在すると判明しているが、これはキリシタン版と比べて圧倒的に多い字数を誇っている。このような実用性・汎用性の低さからキリシタン版が当時の人々に受け入れられるのは難しかったのではないかと考えられる。本研究ではこの仮説に基づいてキリシタン版の史料を検討したい。

  • 結論

上記研究を行うにあたって、これまで貴学において言語学の分野からキリシタン版について数多くの研究を行ってきた豊島教授のもとで学ぶことを強く希望する。

参考文献

豊島正之(2018) 「活字印刷の選択–キリシタン版を例として–」『東洋学報』98(4), 423-425

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