早稲田大学 文学部 AO入試 志望理由書 提出例(川瀬武夫ゼミ向け)

■議論の整理

フランスの都市の現代性(モデルニテ)を代表する詩人にはボードレールがいる。彼の詩は、その崇高で知的な表現とともに、ある種の倦怠感や軽薄さ、死への強迫で満ちている。では一方マラルメの場合はどうか。

 

■問題発見

マラルメも都市の倦怠感や死へのオブセッションに取りつかれた詩人だった。巧みなイメージの連鎖や、独特の表現法によって、都市空間に生きることになった現代人の苦悩が描かれている。では、彼の特異性は何か。

 

■論証

彼の≪苦悩≫という初期の詩には、若い娼婦のもとにやってきた、挫折や苦悩を抱えた人物の、人生への悔恨が散逸している。獣のように汚い女と、不能である自分が求めるものは快楽的な行為とともに、夢のない重い眠りだ。このような死への渇望ともあきらめともよめる出口はしかし、唐突に脱出・逃亡劇へと一変する。初期マラルメの特異性はこの対比的な構成と、言葉がおりなす運動である。実際マラルメ自身も、音や韻律意外にどのように演劇的要素を詩に組み込むかに挑戦し、成功した作品だったと書簡で述べている※1。

 

■結論

俗に難解と呼ばれるマラルメの詩や、そのほかの偉大な詩人たちの言葉は私たちに何をもたらしてくれるか。言葉がもつ換喩性とその運動の中に隠喩を見つけようとすること。これがマラルメが行っている思想の一つではないだろうか。私たちを取りまく言語表現は換喩が多いと私は感じている。しかしそこに隠喩はない。

 

■結論の吟味

ツイッターしかり、芸人の言葉遊びのつっこみしかり、ライトノベルしかり、世の中には連想できる言葉を無限に並べた換喩や音の遊びがあふれている。しかし私たちが言葉と世界を結び付けるにはその間を繋留する隠喩が必要だ。それがたとえたった一つでも見つかれば、私たちは言葉と世界を理解することができる。マラルメがそれを行っていたかどうかはわからない。もしかしたら、マラルメは繋留などせず凶器があるだけかもしれない。ただ都市という遊歩空間において自己の存在と言葉、世界をどうやって結びつけるかに腐心したその足跡をたどってみたいと感じ、貴学への入学を希望する。

 

※1川瀬武夫「《苦悩》について――マラルメ初期詩篇註解(1)」『早稲田大学大学院文学研究科紀要』第二分冊47 2001

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