早稲田大学 文学部 AO入試 志望理由書 提出例(児嶋由枝ゼミ向け)

■議論の整理

北イタリアの聖堂の扉口には印象的なレリーフが多い。そこには天使が描かれていたり、もしくは原罪をおったような人々が描かれていたりする。このレリーフたちは、聖堂という聖なる空間と外界の俗の空間を分ける機能を果たしている。

 

■問題発見

聖堂に入る人々は、そもそも原罪を負っている。人間は強欲で傲慢で、罪にまみれている。しかし聖堂に行って祈りを捧げ、悔悛を行い、罪を告白することで原罪が赦される。そのような扉口に立っているレリーフは、これから赦しを与えられるメッセージとして機能する。一方、赦しを請う人間たちが今いる世界が穢いことに気づき、早く聖堂に駆け込まなくてはいけないというメッセージを伝えるためには、レリーフに人間の汚辱が描かれる。

 

■論証

これらの対照的なレリーフは、機能としては聖なる空間と俗なる空間を分け隔てる符牒として働くが、一方で一つは赦しを与える空間として、もう一つは俗世を忌み嫌う空間として描くという差異がある。この差異はどのようにして生まれたのか。その変容の軌跡をたどっていった研究によれば、それぞれの時代の政治情勢との関係性によって、メッセージ性の重要度が変わったという指摘がある※1。

 

■結論

このように、境界を表彰するには、絵画的イコンは非常に合理的だし、効果のあるものだ。人々は自分たちが赦しを請う場所として、もしくは一時の避難場所として聖堂を認識する。一方で表象のされ方の差異に敏感になると、当時の宗教と政治の関係性が見えてくるというのは非常に興味深い。

 

■結論の吟味

宗教は政治と無関係ではない。政治は宗教を利用して発展してきたし、宗教も政治を利用して発展してきた。利用と言う言い方が強ければ、結びつきを強めて、生きながらえてきたことになる。その中で、民衆のイメージを掬い取るとすれば、表象の微妙な差異から歴史的な空間を創出することはとても重要な研究だと私は考える。今も昔も神に人々は祈るが、その当時の人々が、どのような気持ちで聖堂に向かっていたか、そのことが境界のわずかな符牒でうっすら浮かび上がってくることになるからだ。私も宗教美術と民衆との関係をより深く研究してみたいと考え、貴学への入学を希望する。

 

※1児嶋由枝「北イタリア後期ロマネスク聖堂扉口における「悔悛」と「赦し」――中世自治都市国家と聖堂扉口彫刻図像――」『上智史学』59 2014

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