【林塾長作成】慶應義塾大学総合政策学部2021年・小論文解答例(暫定版)

 

[課題を捉えるための道具と考え方]

 

・ 着眼点 → ツール【1】

 

利益……その課題についてそれぞれのアクターが持つ利害

 

理念……それぞれのアクターが持つ考えや信念

 

制度……私達を制約するルールや仕組み

 

・ 構造理解 → ツール【2】

 

独立変数……課題の原因となっている要因

 

従属変数……それに対する結果

 

アロー・ダイアグラム……独立変数(原因)から媒介変数(過程)を経て従属変数(結果)に至る流れ

 

・ 解決方法 → ツール【3】

 

システム思考……パターンの全体を明らかにして、それを効果的に変える方法を見つけるための概念的枠組み

 

問1.

 

ケース【A】

 

実施された政策 : パートナーシップ制度

その目的 : 住宅契約や医療機関の面会で「家族」であることを認める

アクター : 同性カップル/同性カップルの子供/地方自治体/医療機関や不動産会社などのサービス提供者

 

ケース【B】

 

実施された政策 : 新食糧法

その目的 : コメ市場の部分自由化

アクター : WTO/自民党の農政族/農水省/農家

 

ケース【C】

 

実施された政策 : 子供・子育て支援法

その目的 : 待機児童を減らす

アクター : 待機児童/地方自治体/既存保育業界/周辺住民

 

問2.

 

本質的な課題:

 

ニーズがあるのに保育園が増えない→20人という定員数→広い物件が必要→都心部だと家賃が高かったり、適する空き地や空き物件の確保が難しい

 

保育ママ→プライバシー確保・休み確保に課題

 

厚生労働省の試験的事業として10人程度規模に→江東区の拒絶→区議から圧力

 

物件の準備→承諾を得るのに一苦労→シラミ潰しに物件を探し準備

 

20人縛りを外す→準備中の法案に「19人以下・多様な事業主体の参入」組み込む→既存の保育団体の意向を受けた自民党の反対→質量転換の考え方をソーシャルプロモーション→子供・子育て支援法

 

どのような課題としてフレーミングするか:

 

課題→解決策→利害関係者からの反発→反発への対抗策→解決策実現

 

特に

 

利害関係者からの反発(独立変数)→反発への対抗策(媒介変数)→解決策実現(従属変数)

 

の流れを意識する

 

タイトル:

 

保育所定員撤廃・事業主体の多様化における利害関係者からの反発への対抗策

 

アロー・ダイアグラム:

 

既存保育業界からの反発(独立変数)→保育の質の質量転換の証明(媒介変数)→ソーシャルプロモーション(媒介変数)→子供・子育て支援法の成立

 

問3.

 

システム思考(パターンの全体を明らかにして、それを効果的に変える方法を見つけるための概念的枠組み)の観点に立った解決策の提案(誰が何をするかを具体的に記す)

 

議論の整理……既存保育業界からの反発(独立変数)→保育の質の質量転換の証明(媒介変数)→ソーシャルプロモーション(媒介変数)→子供・子育て支援法の成立

 

ケース【C】では待機児童問題の解決に際して、駒崎氏が定員数の見直しと事業主体の多様化を関係者とともに推し進めたことについて、既存保育業界から質を低下させるという懸念の声が上がったことを取り上げている。

 

問題発見……保育の質の質量転換の証明の必要性

 

駒崎氏はそういった声に対して、保育サービスを行き届かせた上で質を上げることの重要性を主張しているが、具体的にどのようにして質を上げるのかという部分についての言及はない。

 

論証……駒崎氏は、保育サービスを行き届かせ質を上げることの重要性を主張している一方で、保育の質の質量転換の証明をしていない。多様な事業主体の参入は質の低下を招く可能性も否めない。教育は情報の非対称性が大きい分野。また、ここで保育の質に関しては定義づけを行う必要がある。

 

確かに、定員数の20人縛りを無くし、19人以下の定員も認めたことによりケース【3】で紹介されているように、保育士の目が行き届きやすくなり保育の質が高まる可能性もある。一方で、株式会社やNPOのような多様な事業主体の参画は既存保育業界が危惧しているように質の低下を招きかねない。特に保育を含む教育分野は情報の非対称性が大きい分野であり、保護者は保育サービスの質を十分に理解できない可能性もあることから、保育の質の管理は自由な市場の選択に委ねて良い問題ではないとも言える。

 

結論……システム思考(パターンの全体を明らかにして、それを効果的に変える方法を見つけるための概念的枠組み)の観点に立った解決策の提案(誰が何をするかを具体的に記す)、政府・事業者・保護者一体の協力による第三者機関の必要性と重要性、まずは安全性の確保を目指す

 

よって、まずここで重要となるのは保育の質の定義を例えば1ヶ月あたりの事故発生率(外傷・体調不良の発生数など)と定めた上で定期的に管理することが重要である。また、これを行う機関が事業者であると事業者には隠蔽への動機づけが働くため、政府・事業者・保護者が協力金を拠出し第三者機関を設立し、この第三者機関が事故などのインシデントについて管理し、規定の水準を満たさない施設については営業停止も含めた厳しい処分を行うべきである。

 

吟味……抵抗勢力の反発も加味して利害が生じうる金融資本も絡める

 

また、こうした取り組みは既存・新規の事業者を含む大きな反発を招く可能性があるため、子供向けの保険を販売する金融事業者なども絡めた上で政治的な発言力を強くした上で実行に向けて取り組むべきである。

 

 

ケース【C】では待機児童問題の解決に際して、駒崎氏が定員数の見直しと事業主体の多様化を関係者とともに推し進めたことについて、既存保育業界から質を低下させるという懸念の声が上がったことを取り上げている。

駒崎氏はそういった声に対して、保育サービスを行き届かせた上で質を上げることの重要性を主張しているが、具体的にどのようにして質を上げるのかという部分についての言及はない。

確かに、定員数の20人縛りを無くし、19人以下の定員も認めたことによりケース【3】で紹介されているように、保育士の目が行き届きやすくなり保育の質が高まる可能性もある。一方で、株式会社やNPOのような多様な事業主体の参画は既存保育業界が危惧しているように質の低下を招きかねない。特に保育を含む教育分野は情報の非対称性が大きい分野であり、保護者は保育サービスの質を十分に理解できない可能性もあることから、保育の質の管理は自由な市場の選択に委ねて良い問題ではないとも言える。

よって、まずここで重要となるのは保育の質の定義を例えば1ヶ月あたりの事故発生率(外傷・体調不良の発生数など)と定めた上で定期的に管理することである。また、これを行う機関が事業者であると事業者には隠蔽への動機づけが働くため、政府・事業者・保護者が協力金を拠出し第三者機関を設立し、この第三者機関が事故などのインシデントについて管理し、規定の水準を満たさない施設については営業停止も含めた厳しい処分を行うべきである。

また、こうした取り組みは既存・新規の事業者を含む大きな反発を招く可能性があるため、子供向けの保険を販売する金融事業者なども絡めた上で政治的な発言力を強くした上で実行に向けて取り組むべきである。

(724文字)

AO入試・小論文に関するご相談・10日間無料添削はこちらから

「AO入試、どうしたらいいか分からない……」「小論文、添削してくれる人がいない……」という方は、こちらからご相談ください。
(毎日学習会の代表林が相談対応させていただきます!)

LINEはこちら↓





LINEはこちら↓

 

毎日学習会林代表のいままでがマンガになりました!


AO入試・小論文に関するご相談・10日間無料添削はこちらから

「AO入試、どうしたらいいか分からない……」「小論文、添削してくれる人がいない……」という方は、こちらからご相談ください。
(毎日学習会の代表林が相談対応させていただきます!)

LINEはこちら↓





LINEはこちら↓

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です